今回は尾崎豊さんの歌声・歌い方についての分析です。
話し声の特徴
話し声の音域はやや低めくらいの音域。
音域的に「やや低め」くらいの声帯を持っているようという印象です。
声質は軽やかで「鳴りやすい」タイプの声質。
すごく強く鳴るというタイプではないのですが、カラッとした印象のジリジリ・ビリビリとした鳴りの成分がしっかりとある軽やかな芯のある声質と言えるでしょう。
持っている声帯
やや低めの音域・軽やかで鳴りやすい声質
歌声の発声方法
チェストボイス(地声)低中音域は地声(チェストボイス)。
息の流れと声帯の鳴りのバランスの取れた声質です。特徴的なのは上方向への響きの深さですね。
「深い」という表現が正しいかはわかりませんが、上方向の空間を広く作りそこに声を当てているような声の出し方です。元々の骨格による響きとも言えるのかもしれません。
上アゴと鼻腔の方向にボールを入れるようなニュアンスを作りそこに声を通しているようなそんな発声です。
ミドルレンジ(地声)
地声の中高音発声。
強い鳴りの声質からシャウト系の割れ気味の発声まで使いこなします。
尾崎豊さんは息で押し切るようにして力強い中高音を鳴らすニュアンスが強いですね。声が多少割れようがおかまいなしに、息の圧力をかけています。
このガラッとしたパワフルな声が魅力の一つでしょう。
0:25〜↓
ファルセット(裏声)
高音域は裏声(ファルセット)。
抜くようなフレーズで使うことが多いですね。綺麗な息の流れるファルセットで、地声とは違う表情を作り上げるファルセットです。
0:35〜、0:48〜、1:00〜、1:04〜↓
歌い方
共鳴や音色
尾崎豊さんの最大の特徴は上あごへの声の当て方ですね。
上あごや喉の奥の空間が広いので太さもあり爽やかでもある発声を作り出しています。
この上あご主体歌うような歌い方が尾崎豊さんの歌い方ですね。真似するなら上あごを上へ上へとあげるように意識して、その方向へ声を当てるように意識するといいかもしれません。
ビブラート
ビブラートはフレーズによって自然に綺麗にかけたりしていますが、基本にはまっすぐに歌うタイプですね。
フレージング・歌い回し
やはりダイナミクスに富んだ表現力を持っており、静かなフレーズからパワフルなフレーズまで歌い上げます。
感情表現がとても素晴らしく、人の心を動かす歌唱力を持っていますね。
どういう練習をすれば尾崎豊さんのように歌えるか
尾崎豊さんのように歌うポイントは
ポイント
上アゴへの響きを身につける
声の瞬発力をつける
これが重要でしょう。
ハミング練習で上アゴへ響きを
尾崎豊さんは声が上アゴ方向へ綺麗に当たって非常に抜けの良いサウンドを作っています。
まずは声を当てる方向性を意識するだけでも音色は変化します。
上方向への声のトレーニングはハミング練習がオススメです。
ドッグブレスで声の瞬発力をつける
尾崎豊さんは声の瞬発力がかなりあります。
つまり声のアタック(出だし)が強いとも言えます。
この最初のアタックを強めるためには息の瞬発力を上げなければいけません。
息の瞬発力を上げる練習はドッグブレスがおすすめです。
ドッグブレスはその名の通り「犬の呼吸」です。犬の呼吸のように「ハッハッハッハ」としっかり息を吐いて声を出すトレーニングです。
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