今回はアデルさんの歌声・歌い方についての分析です。
声の特徴
話し声・持っている声帯の特徴
地声の音域はやや低め〜普通くらいの音域。
音域的にやや低め〜普通くらいの音域帯の声帯を持っているように感じます。
声質は声帯がしっかりと鳴る鳴り系の声質です。
カラッとしたようなエッジ感のある(エッジボイス随所に感じられる)声質です。
英語圏の人はエッジボイスの延長線上で話すような発声でしっかりと鳴りの倍音が乗っている話し声になります。
持っている声帯
やや低め〜普通の音域・鳴りやすい声質
歌声の特徴【発声方法】
チェストボイス(地声)低中音域は地声(チェストボイス)。
低い音域帯まで出すことができるのも特徴です。
声質はカラッとしたエッジ感のある鳴りと息の流れが特徴的な発声です。綺麗な息の流れる発声の中に随所でエッジボイス気味にカラカラと鳴らすような発声です。
フレーズ次第というところもありますが、基本的には鳴りやすい声帯でそこに息を通しているような印象を受けます。
息の流れる息系の声質の部分とカリッとしたようなエッジ感のある鳴りの部分があります。こういうエッジ感は意図的に入れているというよりは自然に入るものがほとんどでしょう。
ミドルレンジ(地声)
地声の中高音発声。
声帯に強い息の圧力をかけた強い中高音発声。鳴りが強まりくっきりとした芯を持ちますが、音色の美しさを損なわず心地よい音色のままパワフルな発声を生み出しています。
この曲や「Rolling In the Deep」の印象でアデルさんは地声の高音で力強く押すスタイルの印象が強いですが、実はどちらかと言えば裏声に綺麗に抜くスタイルですね。
ファルセット(裏声)
高音域は裏声(ファルセット)。
このファルセットを自在自在に使いこなすのがアデルさんの魅力の魅力の一つでしょう。
息がしっかりと流れる綺麗な音色のファルセットでスポット抜けるような美しい音色を生み出します。
歌い方の特徴
共鳴や音色
歌声の共鳴は下方向(咽頭共鳴)から上方向(鼻腔や口腔)まで綺麗にコントロールしています。
下方向への響きは深い音色や太い音色を作り、上方向への響きは澄んだ音色や明る音色を生み出します。
アデルさんはフレーズ次第で様々な使い分けをしています。
ビブラート
フレーズにもよりますが、ビブラートは自然にナチュラルにかけるタイプという感じです。
フレージング・歌い回し
随所にエッジ感と息のある声質を使い分けているのが魅力の一つでしょう。
また、低音域と高音域の音量差(ダイナミクス)も素晴らしいですね。
フレージングの押し引きが非常に上手いです。
リズム感やピッチ感も非常に素晴らしく圧倒的歌唱力を持っていると言えるでしょう。
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