今回はホイットニー・ヒューストンさんの歌声・歌い方についての分析です。
話し声の特徴
話し声の音域はやや低め〜普通くらいの音域。
音域的にやや低め〜普通くらいの声帯を持っているという印象です。
声質は「息が流れやすい」タイプの声質がベースでしょう。
声帯も鳴らないタイプではなく、バランスよく鳴るのですが、それ以上に息がしっかりと流れやすいタイプの声質で綺麗な音色の声質です。
長く活躍されていたので、晩年は声がかすれるような成分が多くなっていたように思えます。
持っている声帯
やや低め〜普通の音域・息が流れやすい声質
歌声の特徴【発声方法】
チェストボイス(地声)低中音域は地声(チェストボイス)。
息系から鳴り系の声質まで使いこなしていますが、基本的には綺麗な息が流れる息主体の美しい発声です。
息の倍音を非常に多く含みかつ声帯も自然に心地よく鳴るような美しい音色を生み出しています。
この地声域は息の流れが生み出す澄んだ音色が鍵ですね。
地声
前半部分が地声域です。後半部分はミドルレンジ。
ミドルレンジ(地声)
地声の中高音発声。
非常に強い鳴りを持つ中高音で、声帯をしっかり閉鎖させてそこの強い息の圧力をかけることで生み出すベルティング系の中高音発声です。
喉全体は解放的な空間を保っているので太く広がりのあるパワフルな高音を実現させています。
これは声帯コントロールに長けていないとできない技ですね。
ミドル
最後の部分がミドル。地声域からの変化がわかりやすいですね。
ファルセット(裏声)
高音域は裏声(ファルセット)。
綺麗にくっきりとした芯を持ちつつファルセット的な澄んだ音色を持った美しいファルセットです。かなり大きな鳴りを生み出すファルセットを自在に使いこなしています。
抜くような中高音域で使われることが多く、自在に地声と使い分けています。
このファルセットもまた、ホイットニーヒューストンさんの圧倒的魅力ですね。
ファルセット
歌い方
共鳴や音色
基本的には鼻腔や口腔などの上方向主体の響きです。
ただフレーズ次第では下方向もしっかり響かせています。
特にパワフルな高音域帯では下方向への響きもしっかりと保つようにして発声しています。
ビブラート
綺麗なビブラートをしっかりとかけています。
フレージング・歌い回し
大きな癖はないのですが、声区を自在にコントロールし、静かなフレーズから壮大なフレーズまで完璧に歌いこなす圧倒的歌唱力の持ち主です。
ピッチ感やリズム感も素晴らしいです。
特に細かく繊細なピッチ感は美しく聴く人を魅了します。
どういう練習をすればホイットニーヒューストンさんのように歌えるか
ホイットニーヒューストンさんのように歌うポイント
ポイント
パワフルな高音域を身につける
ファルセットをしっかりと鍛える
パワフルな高音域を身につける
ホイットニーヒューストンさんのような完成されたパワフルな中高音は創造の世界です。
自分で試行錯誤しながらのミックスボイストレーニングとなるでしょう。
理屈的には強い声帯閉鎖に強い息の圧力をかけてパワフルの鳴らすベルティングボイスです。
音域はいきなり広がることはないので、コツコツとトレーニングしていきましょう。
ファルセットをしっかりと鍛える
ファルセットも自在に使いこなせるようになる必要があります。ファルセットはファルセットを使えば使うほどに鍛えられます。
しかし、『正しいファルセット』という条件です。
正しいファルセットが出せるようになったら、地声と裏声の交互発声のトレーニングでのトレーニングなどでファルセットを開発するのがオススメです。
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