ボイストレーニング 声や歌について

リップロールの脱力の理屈と練習効率UPの仕組みについて

投稿日:2018年7月27日 更新日:

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今回はリップロールの脱力と声帯にかかる息の圧力について書いていきたいと思います。

リップロールというものは、もはや理屈を抜きに脱力・上手くなるだったりの目的だけが普及しているような気がします。

 

まぁ実際正確に解明されているのかどうか謎なところはありますが、個人的に思う理論を書いていきたいと思います。

理屈がわかるとトレーニング効果が上がるかもしれません。

呼気圧と声帯と声

いきなりですが、声帯について少し体感してみましょう。

 

体感その1

まずは息を吐いてみましょう。できるだけ長く。声を出さずに「はーーーーー」

次は同じ力で声を出しましょう。「あーーーーーーー」

おそらく、声を出した方が息は長く持つでしょう。

これは声帯が息の通り道に蓋をしているからですね。その蓋(声帯)から音が鳴っているのですが、息の出口が少なくなれば、外に出る出口が少ない分、息は長持ちします。

これは考え方として声帯(蓋)が息の圧力(呼気圧)を支えていると言えます。

肺から押し出された空気が声帯で蓋がされて、その蓋が振動して声が出るのです。

 

体感その2

では次は思いっきり声を出してみましょう。出せない人は枕を顔に当てて。

できる限りの音量を出してみましょう。

さて、ものすごい息を使ったと思います。おそらく声は割れたのではないでしょうか。叫び声のようなシャウトのようなそんな声になったと思います。

これは声帯(蓋)が息の圧力に耐えきれずに、息が漏れだしてしまったからですね。その瞬間、当然蓋は崩壊してしまいます。その結果声が割れるのですね。

 

高音発声の時も同じように考えることができます。

 

高い声が苦手な人は、高い声を出そうと呼気圧を高めます(息をたくさん吐く)。呼気圧を高めた方が高い声は当然出ますが、声帯を締めるコントロールができてないので、息だけが高まって声が割れてしまいます。もしくは声帯できるだけ締めようとして喉全体が締まって苦しい声になっているはずです。

 

高い声でも強い声でも言えるのですが。これは声帯が呼気圧を支えられてないことが原因なのです。

これを考えることで脱力と効率的なトレーニングについて考えることができるのです。

 

呼気圧と声帯の関係性を理解することで、喉が締まる原因を理解することができます。これについて詳しくは別記事に書いているので、興味のある方は参考にしてみてください。

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リップロールがもう一つの蓋の役割を果たす

圧力が支えられないのなら、蓋がもう一つあればいいということでリップロールの出番です。

唇が呼気圧を支えるもう一つの蓋になるのです。

 

こういう言い方をすると蓋を作りたいなら、口を閉じればいいとか考えそうですが、そうすると意味ないのです。

 

口を閉じたらハミングになってしまい、声の抜け道は鼻に抜けていきます。息の出口が鼻に切り替わるだけということですね。

 

じゃあ鼻を閉じれば、、、、、、声の出口がないですね、耳抜きになってしまいます。

 

そうなんです。リップロールは擬似的に唇で声帯を作るのに最適なのです。

高速で唇が振動するのも声帯のようですね。蓋は声帯のように弁の役割を果たすものでなければいけないのです。

 

呼気圧を唇が支えてくれるとどうなる?

先ほどの例で考えましょう。

 

思いっきり叫ぶのをリップロールでやると考えると、おそらく声は割れるでしょうが、声が割れにくくなるでしょう。もしくは声が割れる息の量がより多く必要になるでしょう。

 

なぜか?

ココがポイント

唇が呼気圧を支えてくれているので、声帯が普通の状態よりも息の圧力に耐えられるのです。耐えられるということは割れないということですね。

 

もう一つの例は高音域ですね。

 

ココがポイント

高音が苦手な人が高音を出そうとすると、

  • 呼気圧が上がる
  • 喉が締まる

という状態になります。

呼気圧が上がるのは声帯の振動数をあげて高音を出そうとするからですね。

逆に言うと呼気圧をあげると音は上がるのです。

近くにいる人に「おい」と言うのと、遠くにいる人に「おーーい」と言うの、どちらが音程が高くなるでしょう?

当然後者ですね。呼気圧は音程と深く関係あるのです。

また、喉が締まるのは声帯を締めて高音を出そうとする際、声帯のみを締める能力が足りずに喉全体を使って締めようとするからですね。もうひとつは呼気圧を支える蓋をしようと喉が締まるのです。

 

ここでリップロールをすると、声帯にかかる圧力が軽減されます。

声帯にかかる圧力が軽減されると、そのぶん喉の締まりが軽減されます。これが脱力できる理論ですね。

 

喉の締まりは軽減されますが、声帯の状態はそのピッチを維持する声帯の形を取るのです。唇が呼気圧を支えてくれているから、声帯の形を維持できるのです。

 

おそらくリップロールを解くと、何秒間かは持ちますが、だんだん声帯が維持できなくなってきて喉がしまったりするでしょう。

この脱力している状態で発声練習をすることで、声帯に直接アプローチすることができるのでリップロールはいい練習なのです。

 

ココがポイント

喉に力が入った状態でのトレーニングは喉が締まる余計な力が入った状態なので、余分な力の影響で鍛えたいところがなかなか鍛えられないと言うことです。

つまり、リップロールにより声帯を直接コントロールしている部分のみを集中的に鍛えやすくなる(動かせるようになる)と言うことです。

 

脱力と練習効率アップの理屈

  1. リップロールで練習
  2. 呼気圧が唇で支えられる
  3. 余計な力が普通よりもいらなくなる(脱力)
  4. 声帯と声帯周りが在るべき形に近づく
  5. 本来使うべき部分にのみ負荷がかかりやすくなる
  6. その部分が鍛えられて自由に動かせるようになる
  7. 余計な力が入らずに鍛えた部分を動かして高音が出せる

 

というものなのです。

なかなか謎も多い練習方法なのですが、おそらくこう考えられます。

 






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