声や歌について

なぜ歌声は衰えるのかについての考察|喉の酷使とそれによる癖の問題は大きい

投稿日:2018年9月24日 更新日:

今回は声の衰えについての考察を書いていきたいと思います。特に世に出ているプロのシンガーは長い間、歌声を記録されていますから、当然声は変化しているのがわかります。「あの頃はいい声だ」とか「今と全然声が違う」とか言われたりしていますね。「いや、今の方がいい声だ」派と議論になったりしますね。

当然ながら人の声というのは時が立つに連れて変化していきますし、高齢になってくれば声の衰えというものは当然あります。もちろん個人差はあり、人によって違うでしょうが。ただ今回考えるプロのシンガーの場合は年齢より『喉の酷使の問題』が大きいと思っています。

今回はそんな声の衰えについて書いていきたいと思います。

年齢による声の変化

声は年齢によって変化していきますね。見た目や姿も年齢で変わっていくように少しづつ声も変化していきます。

年齢による声の変化は性別や個人差は当然あります。90歳でも走れる人がいるように、90歳でもバリバリの声が出る人もいるでしょう。そのように声の衰えも人それぞれですね。

ココがポイント

一般的に声は歳をとるたびに少しづつ音域は低くなっていきます。

声変わりによる変化はもちろんのこと、歳を重ねると少なからず音域や声質は変化していきます。

一般的には音域は少しづつ低く変化していき、また声質は声帯閉鎖が弱くなっていく傾向(声帯の磨耗?)にあるようです。

とは言え、同じ声帯なのでものすごく低くなったり、ものすごく声質が変わったりするということはないはずです。長い年月の中で少しづつ変化していくものです。当然個人差もあり、いつまでも若々しい声の方もいるでしょう。

つまり、年齢による声の変化が歌声に及ぼす影響は当然あるが、大きな衰えの要因ではないように思えます。

ポイント

年齢による声の変化は当然あるが、年齢による影響面が全てではない

『喉の酷使と癖』の問題

プロのシンガーの声が変化していくのは『声帯の酷使』の問題が非常に大きいと思っています。

プロのシンガーは日々歌を歌ってライブレコーディングをこなしています。そうすると、どんなに強靭な人でも喉は疲れてしまいます。この疲れた状態でも歌うのを余儀無くされるのがプロなのでしょう。そして当然最高のパフォーマンスを心がけているでしょうから、疲れた状態でもいい声を出そうとします。

ココで問題が生じる

ここで小さな問題が生まれるのですね。疲れた状態でもプロのシンガーはいい声を出せてしまいます。でもこの「出せてしまう」のが逆に良くなかったりするのです。ここでいい声を出すために、万全の状態とは違うのどの使い方でいい声を出そうとするのです(喉が疲れているからいつもと違う使い方を余儀なくされるので)。しかし、いつもと違う使い方でも出せてしまうのがプロのシンガー。(どうせなら出せない方が長い目でみるといいのかもしれませんね。

その時だけならいいのですが、おそらく長いツアーやレコーディング。同じように喉が疲れている状態。いつもと違うのどの使い方でいい声を出そうとしているとそれが習慣になってきます。

要は癖づいてしまうのです。

そしてその癖は気づかないくらい少しづつ少しづつゆっくりと身に染みていくのでしょう。その癖がいいものであればいいのですが、負荷のかかる発声法だったり・間違った発声だったりすると、そこからだんだん崩れていったりする可能性もあります。ポリープなどもできてしまうかもしれません。

喉が疲れている時の癖なんて大抵はいいものではありません。この問題に年齢による喉の回復力の変化や声質の変化が乗っかってくることもあるでしょう。

変な癖や習慣は正しいフォームを少しづつ忘れさせます。そして大抵はそういう変な癖や悪い影響に気がついた時には、「時すでに遅し」。簡単には元に戻れない状況になっていたりするのです。変な癖の方が無難に歌えるようになってしまっているのですね。当然プロのシンガーなので無難でもなんでも歌い続けなければいけません、ただ、その無難のたどる道は衰退の一歩だったりするのでしょう。

もちろん、これだけが衰えの原因ではないでしょうし、例外もたくさんあるでしょうが、この酷使と癖による変化の問題「あの頃は声にノビやハリがある」「あの頃は綺麗な高音が出ていた」という議論を生み出しているのだと思います。

そしてこれが歌声が悪い方に変化していく原因であり、「全盛期」という言葉を生み出してしまっているような気がします。

例えば、

普通の人(プロでない人・あまり歌を歌わない人・声を使わない人)の歌声って長い期間でも変化しないですよね。むしろ普通の人はどんなに歌を歌わない人でも長い年月で歌はほんの少しづつうまくなっていくように思えます。それは日々発している声の使い方の成長なのか、音楽的感覚の成長なのか。

下手になる人って普通の人だとなかなか見ないですよね。ところがプロのシンガーだとそれがあり得るのですね。

何にせよ、歌声の衰えや劣化はプロのシンガー特有のもののように感じます。そして、それは酷使によるものが大部分を占めているのだと思います。

という個人的な考察です。

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