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ヴィタスの歌い方・歌唱力【歌声解説】

投稿日:2019年4月22日 更新日:

今回はヴィタス(Vitas)さんの歌声について書いていきたいと思います。

ヴィタスさんと言えば、ロシア出身のシンガーで主にロシアで活躍している方ですね。

 

何と言ってもその圧倒的高音と歌唱力。世界中の人が驚くような歌声で、衝撃を受けたことがある方もいるのではないでしょうか。

今回はそんなヴィタスさんの歌声について書いていきたいと思います。

どういう声質・声の出し方か

地声・話し声は普通の音域で、柔らかな鳴りの声質

地声の音域は普通の音域ですね。音域的には普通くらいの音域帯の声帯を持っているように感じます。

 

声質は柔らかな鳴りのある声質ですね。どちらかと言えば、声帯の鳴りが先行する声質ですが声帯の鳴り自体は柔らかな鳴りです。

ロシア語が言語的に母音系の言語なのか子音系の言語なのかわかりませんが(聴く感じ母音系、かつ舌の回転が滑らか)、ヴィタスさんは割と声帯の鳴り主体で話していますね。共鳴は深くはないのですが、咽頭共鳴寄りの話し声です。ただ、共鳴自体は下方向よりも上方向に響きそうな印象を受ける話し声です。(あまり下に響かない)

 

歌声は圧倒的なハイトーンボイス

歌声は主に4種類の歌声を使っています。

地声・ミックスボイス・ファルセット・ヘッドボイス(≒ミックスボイス)の4種類を使いこなしています。

 

低中音域は地声系の発声を使っています。声質は柔らかな声帯の鳴りのある声質です。息はあまり流れないですが、声帯の閉鎖は強くない(やや薄く使っている)ので柔らかな鳴りの声質を作り出しています。

 

中高音域はミックスボイスを使っています。柔らかな鳴りと薄い声帯閉鎖感が特徴のミックスボイスを使うことが多いです。薄い声帯閉鎖で柔らかな高音域を生み出しています。ファルセットの近い音色のミックスボイスを使うことも多いです。

この音域帯のミックスボイスはヴィタスさんの歌声の中でつなぎのような役割をすることが多いです。普通のシンガーはミックスボイスを聴かせどころにすることが多いですが、ヴィタスさんはその上があるのであまり強い声をこの音域帯で使うことは少ないです。

 

高音域はファルセットも使います。綺麗に息が流れるファルセットで、中高音域帯のミックスボイスと声質の大差はないことが多いですが、ファルセットは息が綺麗に流れているので息の倍音が強めです。ミックスボイスの方が薄い柔らかな芯があります。

このファルセットも超高音域帯の声へのつなぎになることがあります。普通はファルセットが高音の抜けの頂上になるのですが、ヴィタスさんの場合は違いますね。

 

超高音域はヘッドボイス(ミックスボイス系の出し方)ですね。ヴィタスさんのような超高音域の声の出し方は名称が議論されることが多いですが、名前なんてなんでもいいでしょうからここでは置いておきます。(が、ホイッスルボイスとは別物のように思えます。が、そこに近い音色の音もあるのでなんとも言えないです。)

この超高音域帯の声は声帯の強い強い閉鎖によって出していますね。かなり整体はもちろん喉の空間も閉鎖気味に作用して超高音の芯のある発声を実現させています。出し方としてはミックスボイスの声帯閉鎖を以上に強くしたようなそんな出し方だと思います。

つまりものすごく強い声帯閉鎖により超高音を実現させているのですね。ただ、普通の人はあそこまで閉鎖させることはできないでしょうね。できたとしても出せるのは一瞬でしょう。ヴィタスさんの凄いところはあの強い声帯閉鎖を維持した状態で息の圧力をかけ続け声として鳴らし続けることがでいることですね。

どれだけ小さい部分の声帯を鳴らしているんだと唸ってしまうほどの発声です。世界中が驚くのも無理はないですね。

 

どういう歌い方か

共鳴腔をしっかりと保った歌い方

何を持ってロシアっぽいとするかはわかりませんが、ロシアっぽさがある歌い方ですね。共鳴腔をしっかりと保ってオペラ調・ミュージカル調のような歌い方ですね。

低音部は咽頭共鳴で低音域の深い響きを作って、高音部は鼻腔に強く響かせるような共鳴の綺麗な歌い方です。ポップスの歌い方ではないですね。

 

ビブラートはフレーズにもよりますが、綺麗にかけています。

実際の歌声で確認

声の種類

地声:黒字

ミックスボイス:黄色マーカー

ファルセット:赤字

「7th Element」で歌声を確認

 *アップルミュージックの音源がなくなってしまいました。すみません。確認できる方はしてみてください。

フレーズ

Ya prishol daty etu piesnyu Ya prishol daty etu piesnyu ha ha ha~~~~~~~~~~

ロシア語なのでなんだかよくわからないですが、フレーズ後半の hahaha の部分はファルセットっぽく聞こえますが、ミックスボイス系に近い発声です。ミックスボイスをファルセットに近づけた発声だと考えられます。

「Opera No.2」で歌声を確認

*こちらも同様にアップルミュージックの音源が掲載できなくなってしまいました。

YOUTUBEを貼っておきます。下で述べている内容は後半の高音サビの部分です。よく見ると口パクですね。もちろんそれでも素晴らしいのですが。

ロシア語で歌詞を見つけたのですが、該当する言葉がわからないので歌詞は省略します。

前半部分はほとんど地声系の発声で、一部ファルセット的な使い方でミックスボイスを使っているところがあります。

後半部分は超高音ですね。どんな声帯コントロールをすればここまでの高音が出せるんだ、と感嘆してしまうような高音です。この視聴音源ではここまでですが、この後さらに高音域に達しますね。声帯の超閉鎖によるミックスボイス(≒ヘッドボイス)ですね。

どういう練習をすればヴィタスさんのように歌えるか

ヴィタスさんのように歌うには多くの音楽的要素が必要です。

そのぶん、多くの練習や訓練が必要となります。

しかし、要点やポイントを絞ることで近づく近道になります。

ヴィタスさんのように歌うポイント

ポイント

超高音域の発声を身につける

これが重要ですね。

では練習方法を書いていきたいと思います。

超高音域の発声を身につけるには

ヴィタスさんレベルの高音域を誰でも身につけられれば苦労はしません。が、「為せば成る。」でしょうか?

理屈ではあの超高音域はエッジボイス並みの声帯閉鎖に息を通して声にしているのですね。しかも高音エッジボイスの形で強い声帯閉鎖を維持した状態を作り、そこに息を通して声にしています。声にするというよりはむしろ音にするくらいのニュアンスですね。

イメージは台風の日の窓が鳴るようなイメージですね。狭い窓の隙間に強い風の圧力がかかる(強い声帯閉鎖に強い息の圧力がかかる)ことで、「ピューーー」と鳴る。

普通の人なら息を通せない、もしくは息を無理やり通そうとすれば声帯の形を維持することはできないでしょう。

トレーニング方法はエッジボイスからのアプローチがいいような気がしますが、保証はできません。

【エッジボイス】のやり方・効果・練習方法について

ヴィタスさんの高音はもはやホイッスルボイスに近いものがありますね。ただ、ホイッスルボイスは音色的にはファルセットの性質に近く、ヴィタスさんの高音どこまでいっても芯が通っています。

ホイッスルボイスについての考察|出し方・練習方法

まとめ

ヴィタスさんのように歌うポイントは

ヴィタスさんのように歌うポイント

ポイント

超高音域の発声を身につける

これが重要ですね。とは言えこれができたら苦労しないわけで、、。女性であればなんとか歌えるかもしれませんが男性でヴィタスさんのように歌うには相当の練習をしないといけないでしょう。

喉を壊さない程度に挑戦してみましょう。もしあのクオリティーで出すことができれば、世界中から注目されるかもしれません。

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