歌声解説 洋楽シンガー 歌声解説 男性シンガー

カラム・スコットの歌い方・歌唱力【歌声解説】

投稿日:2019年5月26日 更新日:

今回はカラム・スコットさんの歌声について書いていきたいと思います。カラム・スコットさんと言えば、イギリスの人気オーディション番組にて圧倒的な歌声を披露し、そこから世界中で活躍しているシンガーですね。

何と言ってもその圧倒的な歌唱力、歌声は世界中の人々を魅了し、感動させ、心震わせています。あの歌声に魅了されている方も多いのではないでしょうか。今回はそんなカラム・スコットさんの歌声について書いていきたいと思います。

どういう声質・声の出し方か

地声・話し声は若干高めの音域で、若干のハスキーさのある息系の声質

地声の音域は若干高めくらいの音域ですね。音域的には普通〜若干高めくらいの音域帯の声帯を持っているように感じます。ほとんど普通くらいでしょうが、声質的に高く聞こえる要素が強いですね。

声質はやや特徴のある声質です。息が流れやすい声質で若干のハスキー感がある声質です。「ザラザラ」「サラサラ」したような鳴りのハスキーボイス的な倍音の鳴りがあり、しっかりとした声帯の鳴りのようなものはあまり感じられない声質です。声帯がハスキー系であまり鳴らない(話し声は)ので息の倍音も多くあります。透明感の中に少しザラついたハスキーな鳴りがある声質という感じでしょうか。

歌声は柔らかくくっきりと鳴るミックスボイスが特徴的

歌声は主に3種類の歌声を使っています。地声・ミックスボイス・ファルセットの3種類です。

低音域帯は地声を使っています。話し声のような息系の声質を使うときとしっかりと鳴らすような声を使うときがあります。基本的には話し声の声質同様に息主体の声で地声域は歌っています。比較的早い段階(中音域に差し掛かるくらい)からミックスボイスに切り替えて歌っていることが多いです(もちろんフレーズによるのですが)。息の倍音の多い綺麗な地声域です。

中高音域はミックスボイスを使っています。非常に柔らかく強い鳴りのミックスボイスです。「柔らかさ」とくっきりとした芯を作る「強い鳴り」両面を兼ね備えている綺麗な中高音域です。もともと持っている地声(話し声)はハスキーさのある息系の声質なのですが、それがミックスボイスの音域になると綺麗な声帯が閉鎖して柔らかく強い鳴りを実現させています。不思議ですね。

この柔らかさとくっきりとした芯を持ったミックスボイスを中高音域を広い範囲でカバーしており、自在に操っています。さすが世界レベルの歌唱力ですね。共鳴は鼻腔や軟口蓋など上方向主体で、抜けの良い響きをしています。高音にいくにつれて明るい音色になって行きますね。

高音域はファルセットも使います。息が綺麗に流れるファルセットを持っています。地声同様に息の倍音が多い息系のファルセットです。

カラムスコットさんの基本形

『低音域→息系』 

『中高音域→柔らかさと強さのあるミックスボイス』 

『高音域→息系』

どういう歌い方か

上方向への響きのコントロールが綺麗

基本的に全音域帯で上方向主体の響きです。ただ地声域からミックスボイスに移行するときなど鼻腔に綺麗に響きを集めるなどの響きのコントロール(声の方向性のコントロール)がとても綺麗です。

なので声区の移行がとても綺麗ですし、綺麗に響かせています。

声区移行がわかりやすい

カラムスコットさんは声の音域帯の変化(声区の変化)がわかりやすいです。わかりやすいですが、綺麗に繋がっています。各声区を綺麗に使いこなし、使い分けているからこそできるのですね。この声区の変化に合わせてダイナミクス(声の大小)をつけているので、感動的な歌声を生み出しています。

音楽技術

ビブラートなどはあまりかけるタイプではなく、基本的にまっすぐに歌っています。ピッチ感・リズム感は非常によく高いレベルの歌唱力と言えそうです。

実際の歌声で確認

声の種類

地声:黒字

地声とミックスボイスの中間:黄色アンダーライン

ミックスボイス:黄色マーカー

ファルセット:赤字

「Only You」で歌声を確認

フレーズ

 on the inside I was screaming

With you I didn't have to hide

Only you, could see that I was hurting

Only you, ever cared to understand

Always know, that I'd do the same I'd do any

最初のフレーズ『 on the inside I was screaming 声帯の柔らかくも強い鳴りの倍音が感じられる非常に完成されたミックスボイスですね。その後、『With you I didn't have to hide 』は息系の息の倍音の多いウィスパー系の軽やかな地声域です。

Only you, could see that I was hurting』この部分は非常に美しいですね。ファルセットと地声域を自在に行き来しています。黄色のアンダーラインはミックスボイスに入りかけているようなニュアンスの部分です。ここではファルセットのさらりとした美しさと地声のほんのりした強さがあります。

そのあとフレーズ『Only you, ever cared to understand 』はほとんどファルセットでさらに綺麗に歌う。

そして後半部分『 Always know, that I'd do the same I'd do any』同じ音程のフレージングをミックスボイスで強めに歌うことで緩急をつけています。

どういう練習をすればカラム・スコットさんのように歌えるか

カラム・スコットさんのように歌うには多くの音楽的要素が必要です。そのぶん、多くの練習や訓練が必要となります。しかし、要点やポイントを絞ることで近づく近道になります。

カラム・スコットさんのように歌うポイント

ポイント

柔らかく強いミックスボイスを身につける

ファルセットをしっかりと使いこなす

これが重要ですね。では練習方法を書いていきたいと思います。

柔らかく強いミックスボイスを身につける

柔らかく強いミックスボイスを身につけるとは言われても、それが一番難しいという話ですね。カラムスコットさんは声帯を綺麗に閉鎖させて鳴り系の声でかつ柔らかい声を作り出しています。まずはしっかりと脱力できた状態で高音を出せるようにリップロールの練習でミックスボイスの感覚をつかむことですね。

柔らかい鳴りは声帯のコントロールはもちろんですが鼻腔や軟口蓋に綺麗に響かせているのも大きな要因の一つです。なので鼻腔共鳴系を鍛えるためにハミング練習をしっかりとこなす。その上で、しっかりと声帯が鳴らせる高音を身につけるために「ネイ」「ヤイ」トレーニングなどで強い鳴りの高音域を身につけていきましょう。

ファルセットをしっかりと使いこなす

カラムスコットさんはミックスボイスだけでなく綺麗なファルセットも使いこなしています。綺麗なファルセットが使いこなせるからこそ、ミックスボイスも綺麗に使いこなしているのですね。

ファルセットの練習は基本的には正しいファルセットをたくさん使うということが重要です。たくさんファルセットを出すことで成長させていきましょう。

まとめ


カラム・スコットさんのように歌うポイントは

カラム・スコットさんのように歌うポイント

ポイント

柔らかく強いミックスボイスを身につける

ファルセットをしっかりと使いこなす

これが重要ですね。まずはここから練習していきましょう。とは言えそのほかの音楽的スキルも圧倒的なので、多くの努力が必要になります。頑張りましょう!

その他シンガーの歌声解説はこちら

アーティスト歌声解説一覧

※タグの集合ページです

オススメ記事

1

今回はボイストレーニングの効果を高めるグッズや声を鍛えるのに欠かせないグッズについて書いていきたいと思います。グッズがなくてもボイストレーニングはできるのですが、あれば便利です。 グッズを使うメリット ...

2

今回はボイストレーニングにオススメの本について書いていきたいと思います。ボイストレーニングというものは、なかなか独学でやっていくというのは難しいですよね。「何からやればいいのか、何が正しいのか、何が一 ...

3

今回は少し変わった視点からボイストレーニング・歌や声の成長の方法を書いていきたいと思います。変わったと言うより、少しずるい方法ですが。効果は抜群です。ボイストレーニングは独学でする人も多いでしょうが、 ...

4

今回はボイストレーニング教室の選び方について書いていきたいと思います。ボイトレ教室って興味が湧きますよね?ボイストレーニング教室に通ってみたいと思ったことがある人も少なくはないはずです。歌も人から習う ...

5

今回はミックスボイス(ミドルボイス)について書いていきたいと思います。『ミックスボイス』というものについて疑問を持っている人は多いと思います。そもそもなんなの?何がミックスボイスなの?自分の声はどうな ...

-歌声解説 洋楽シンガー, 歌声解説 男性シンガー
-

Copyright© 【ミュートレグ】 , 2019 All Rights Reserved.