オーティス・レディングさんと言えば、飛行機事故で若くして亡くなられた伝説的な男性シンガーですね。
現代の音楽、特にソウルミュージックに多大な影響を与えた方です。
ローリングストーンズ誌が選ぶ歴史上最も偉大なシンガーにおいて8位という偉大なシンガーです。
何と言ってもその歌声、その歌唱力の素晴らしさは圧巻ですね。心掴まれている方も多いのではないでしょうか。
今回はそんなオーティス・レディングさんの歌声について書いていきたいと思います。
どういう声質・声の出し方か
地声・話し声はやや低めの音域で、ガサついた鳴りのある声質
地声・話し声の音域はやや低めくらいの音域です。
音域的にやや低め~普通くらいの音域帯の声帯を持っているように感じます。
声質はガサついた鳴りのある鳴り系の声質です。
息の倍音もあり、声帯がガサっと鳴るようなハスキーボイス的な鳴りの声質です。
共鳴は喉の空間や鼻腔の空間が広いような印象を受ける声です。
上下の共鳴空間が広く、太さや深さを感じるような話し声です。
歌声は特徴的な鳴りのある声質を活かした発声
チェストボイス低中音域は地声。
低中音域とは言ってもほとんどの音域帯が基本的にこの地声系の発声を使っています。
綺麗な息の流れと特徴的な鳴りの倍音がある声質です。
息の流れ自体はとても綺麗で滑らかに流れているのですが、声帯の鳴りがガラッ・カサっと鳴るので独特な声を生み出しています。
息の流れの温かみもありつつ、ハスキーっぽいような濁りの倍音があるような感じですね。綺麗さと濁りが共存しているような声質です。
ミドルレンジ
中高音域(≒ミックスボイス)。
ミックスボイス系の発声は綺麗なやや声帯の鳴りを強めた発声や息の圧力を強めて出しているのですが、基本的には地声の延長線上での発声です。
また声帯自体も特殊な鳴り方をするので、声区の移行もわかりにくく一本化されたような歌声です。かなり独特な鳴らし方をすることもあり、ガラガラ感を非常に強めた声帯を割ったような発声をすることも多いです。
ファルセット系の発声はほとんど使ってないですね。古い年代のシンガーはファルセット系の発声を使わないことが多いですね。
そう考えると時代と発声方法の変遷も面白いですね。
どういう歌い方か
共鳴や音色
オーティス・レディングさんは咽頭共鳴を保ちながら発声するような歌い方が多いです。
咽頭共鳴は下方向への響きで、太い音色を作り上げます。
喉の空間をしっかりと保ちつつ、鼻腔方向へも広く共鳴させているような音色の作り方です。
そこに独特な声質を通すのですから、太く丸く響く特徴的な声になるのですね。
ビブラート
ビブラートは楽曲次第で自然にかけています。
フレージング・歌い回し・歌唱力
基本的には滑らかに伸ばすようなフレーズよりも、リズム良く切るようなフレージングが多いです。
ピッチ感やリズム感が非常に良く、高い歌唱力を持っています。
どういう練習をすればオーティス・レディングさんのように歌えるか
オーティス・レディングさんのように歌うには多くの音楽的要素が必要です。
そのぶん、多くの練習や訓練が必要となります。
しかし、要点やポイントを絞ることで近づく近道になります。
オーティス・レディングさんのように歌うポイント
ポイント
咽頭共鳴を保つような発声を身につける
これが重要ですね。
では練習方法を書いていきたいと思います。
咽頭共鳴を保つような発声を身につける
咽頭共鳴を保つような発声を身につけるには喉仏や喉の空間をコントロールする必要があります。また、声をしっかりと下方向へ当てるような意識が重要ですね。
咽頭共鳴のトレーニングは「ボイ」トレーニングがおすすめです。
また、オーティス・レディングさん特有の声質については生まれ持った声の要因が大きいので、似ている声を持っている人でない限りは難しいですし、下手にガラッと鳴らそうとするのは喉に負担がかかりますね。
ただ、綺麗な息の流れの上で声帯を鳴らしているので息の流れのコントロールや息に声を乗せるトレーニングは重要です。ドッグブレスで鍛えましょう。
そこから声帯がガサッとガラッと鳴ればいいのですね。
その他シンガーの歌声解説はこちら