雑学・研究・考察

『天然ミックスボイス』についての考察

投稿日:2019年10月21日 更新日:

今回は「天然ミックスボイス」というものについて考察していきたいと思います。

世の中には「天然ミックスボイス」という名称の言葉が存在しており、そういう言葉を見聞きしたことがある人もいるはずです。

 

一般的には話し声が比較的高めな人、世間的なミックスボイスの音色に近い地声を持っている人がそういう風に言われることが多いように感じます。

まぁ明確に定義された言葉ではないので確定的なことは言えませんが、個人的な言葉の解釈としては、この『天然ミックスボイス』というものの言葉のニュアンスに当てまる人なんて基本的にはありないと考えられます。

 

今回はそんな「天然ミックスボイスとは」についてです。

天然ミックスボイスとは

天然ミックスボイスとは

主な意味

  1. 何もトレーニングしなくてもミックスボイスが出せる人
  2. 話し声からミックスボイスの人

この二つの意味で使われていると考えられます。

 

この二つ、若干意味が違いますね。

どちらかと言えば2の方の意味で使っている人の方が多いような気がしますが、1の意味で捉えている人もいるでしょう。

 

天然?

この「天然」という言葉ですが、恐らくは「天然パーマ」などのように生まれつき・人工的でないという意味での天然ですね。

ミックスボイスに関しても天然がつくことで

  • 「生まれつきの=声そのものがミックスボイス」
  • 「人工的でない=練習していないミックスボイス」

というようなニュアンスになるのでしょうね。

 

何もトレーニングしなくてもミックスボイスが出せる人

『何もトレーニングしなくても質のいいミックスボイスが出せる人』という意味での天然ミックスボイスであれば、これは普通にありえますね。

 

何も訓練しなくても

  • 50メートル6秒で走れる
  • 球速130キロ投げる
  • 圧倒的画力の絵が描ける

など訓練しなくても難しいことができるというのは才能ですね。

珍しいことではあるのでしょうが、そうであるがゆえに『才能』と言えるのでしょう。

 

同じように「訓練しなくても質のいいミックスボイスが出せる」なんて普通にありえる話だと思います。

 

これを天然ミックスボイスと言うのならまぁそれでもいいのですが、名称がしっくりこない気がするのは僕だけでしょうか。

天然俊足、天然豪速球、天然画力、、なんかニュアンスが、、。笑

 

まぁ「天然」という言葉も『生まれつきの』とかそういう意味があるので間違ってはないでしょう。

とは言え、そもそも確信をつくと

天然ミックスボイスが

  • 『生まれながらにミックスボイスが出せる人』
  • 『訓練しなくてもミックスボイスを出せる人』

という意味であれば、他人がそれを判断できるものではないですね。

訓練したのかしてないのかは本人のみぞ知ることでしょうから。

 

『何もトレーニングしなくてもミックスボイスが出せる人』という意味で使う場合は、

基本的には本人の口から、

  • 「僕は天然ミックスボイスです。」

みたいに語られる言葉ということになるはずです。

 

「天然パーマ」が天然かどうか他人が判断できないのと同じように。

まぁとは言え、他人が「あの人は天然ミックスボイス」とか判断していたりするので、やはり次の意味のニュアンスもあるのでしょうね。

 

話し声からミックスボイスの人

『話し声からミックスボイスの人』

これはどうなのでしょうか?

 

「話し声でミックスボイスを使っているような人(高い声で話している人)で、なおかつ他にちゃんと地声域の声区がある人」であればまぁ考えられなくもないのですが、おそらくそれは天然ミックスボイスの言葉のニュアンスから逸れているのでしょう。

 

ここでの『天然ミックスボイス』は

話し声そのものがミックスボイスであり、その声を本人は地声として話している

というようなニュアンスの意味でしょう。

 

「何も力を入れず最も楽に声を出した瞬間からミックスボイス」みたいな感じです。

 

いやいや、

それならその声が『地声』でしょう。

使うかどうかは別としてその人にとってのミックスボイス域は別に存在するはずです。

「いや、でもその声で高音まで歌っているし、、、、」ですか?

なら「その高音まで地声」なのでしょう。

もしくは声区移行がわかりにくくて境目が判断できないか。です。

 

まぁこれはミックスボイスの定義をなんとするかで大きく揺らいでくるので、なんとも言えないのですが。

 

ちなみに声が高い人は基本的に声帯の大きさが小さい(長さが短い)だけなので、

それが男性であれ女性であれ、力を入れずに楽に発声した声であればいくら高かろうが「地声」ですよね。

 

こういう持っている地声自体の音域が高い人は歌うときもそのまま地声で歌える歌がほとんどになります

つまりミックスボイスを使わなくてもいいですし、使う場合も地声域との差が現れにくいので声区の区別がしにくいです。

 

こういう点で「天然ミックスボイス」と言われたり思われたりしてしまうのでしょうね。

 

逆に高い声帯を持っている人であっても、突き抜けた高音ミックスボイスを使う人やわかりやすく声区変化させる人は「天然ミックスボイス」と言われないような気がします。

 

例えば、

まふまふさんとか

マイケルジャクソンさんとか

 

地声も高いし歌声も高いけど歌声の中での声区変化がしっかりとしているので天然ミックスボイスとは思われにくいのですかね?

 

なので地声が高くてその地声をそのまま歌声に活かしており、わかりやすい声区変化を見せないシンガーが天然ミックスボイスと言われやすいのでしょうね。

でも「地声は地声」では?

 

例外も

ただし、例外も考えられなくはないです。

 

天然ミックスボイスと言えるかどうかは微妙ですが、声帯伸展が上手くできない人(個人的には「猫喉」と呼んでいる)は天然ミックスボイスという言葉に最も近いかもしれないと考えられます。

 

音程をあげるときにうまく声帯伸展できない「輪状甲状関節の亜脱臼」などのような症状が考えられます。

これまで「高い声が出ない」「高音が出しづらい」「高音が金属音的になる」などは、ボイストレーナーからはテクニックの未習得、耳鼻咽喉科医師からは前筋麻痺(輪状甲状筋の動きが緩慢な状態を指す)と言明されてきたが、輪状甲状関節の亜脱臼の有無を含めた動き具合を調べることも大切

★症状
①声の特徴:高音が出ない、高音が出にくい、声帯ヒダの伸長が叶わないので声帯筋を過緊張させた金属音的高音発声となる、かすれるほどではないが声が張れない
②その他の特徴:会話も歌唱も可能、目視では確認できない、痛みはまったくない、自覚症状がない、日常生活に支障はない、放置しても問題ない

引用元:輪状甲状関節の亜脱臼-『喉ニュース』より

これだけが原因であるとは限らないのは当然ですが、こういう状態の声帯の人はかなり早い段階から声帯伸展の動き(地声域)から声帯周りの閉鎖(ミックスボイス域)へシフトするはずです。

 

つまり音程をあげるとミックスボイス(魅力的ではない)になるのです。

そして正しいファルセットに裏返ることはありません。これが女性だとかなりわかりにくくなるので、話している声が地声なのかミックスボイスなのかわからなくなりますね。

 

ただこういう声帯を持っていても何も音をあげようとしていない完全に脱力した状態で出す声は『地声』と言えるのではないでしょうか?

ある意味天然ミックスボイスに近いものと言えるのですが、決していいものではないことは確かです。

 

まとめ

天然ミックスボイスが

『何も訓練しなくてもミックスボイスが出せる人』という定義なら天然ミックスボイスは存在する。

 

天然ミックスボイスが

『話し声からミックスボイスの人』であれば意図的にミックスボイス(高い声)で話している場合を除いて、基本的にはありえないはず。

 

 

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