声や歌について

ミックスボイスの確認や判定方法について

投稿日:2020年1月19日 更新日:

『ミックスボイスの確認や判定方法』について書いていきたいと思います。

自分や他人のミックスボイスができているのかを確認したい人も多いでしょう。

今回は主に「自分の歌声」のミックスボイスの判定する方法「他人の歌声」のミックスボイスを判定する方法についての内容です。

ミックスボイスの判定について

そもそもミックスボイスとは何か?という定義自体が世界的に様々な語られ方をしており、大枠では捉えられるものの正確な定義は曖昧なものです。

が、個人的には

『地声の声帯伸展の限界域を超えた声帯閉鎖(収縮)が必要な裏声ではない中高音発声』

と定義しています。

語り出すとものすごく長くなってしまうので、それについてはこちらです。

ミックスボイスとは『声帯閉鎖(収縮)を必要とする裏声でない中高音発声』

今回はミックスボイス(ミドルボイス)について徹底考察します。(*そもそも喉や声帯の動きは科学的に解明されていないことも多くあるのであくまで考察としてお楽しみください。) ミックスボイスとは 簡単に言う ...

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読んでくださった方はミックスボイスは明確な線引きができないものであると理解しているはずです。

なので判定するにも明確な線引きはできないというのがある意味答えと言えるでしょう。

しかし

「明らかなミックスボイスだ」と判定しやすい声もあります。逆にわかりにくく線引きしにくいミックスボイスもあります。

例えば地声に近い方が判定は難しいです。そして高音に行けば行くほどミックスボイスと断定しやすいです。

特に地声の限界音付近の音、ミックスボイスに入口付近の音はバチっと線が引けないですね。

あともう一つこれも先ほどのミックスボイスについての記事を読んでいただいた方はわかるでしょうが、

重要

ミックスボイスは「できる」「できない」かで考えるのではなく、「質のいいミックスボイス」「質の悪いミックスボイス」かで考えるべきです。

つまりミックスボイスは『発見するもの・習得するもの』ではなく、『鍛えるもの・質を上げるもの』です。

これかなり重要です。

つまりミックスボイスという発声条件を満たすことは基本的にほとんど誰でもできるということです(少なくとも裏声よりできる確率は圧倒的に高いと考えています)。

おそらくミックスボイスを判定したい人は「自分がミックスボイスができているのか?できていないのか?」が気になることが多いと思います。気持ちはものすごくわかります。

でもそれは体操に例えると「ブリッジできてますか?」って質問するのと似たようなものです。

多くの人はブリッジくらいできるはずです。ただ体操選手のような柔軟で綺麗なブリッジをするのは難しいですよね。

これが『質』の部分です。

ミックスボイスも同じで誰もがミックスボイス(ブリッジ)はできるけれども、質のいいミックスボイス(綺麗なブリッジ)は訓練しないとできないのですね。

つまりミックスボイスは「質」で「できる」か「できない」かの線を引くものではないし、線を引く定義も決められないということです。

これを頭に入れておくことは重要です。

まぁ前置きはこの辺で、ある程度ミックスボイスを判定する方法を紹介します。

具体的には

  • 自分のミックスボイスを判定する方法
  • 他人のミックスボイスを判定する方法

の紹介です。

両方を考えることでよりしっかりとミックスボイスを判定しやすくなるかもしれません。

まぁあくまで個人的な考えでのお話です。お付き合いください。

自分のミックスボイスを判定・確認方法

自分のミックスボイスを確認する方法は比較的簡単です。

地声以上の音域帯を裏声にならないように出してしまえばいいのですから。

ミックスボイス域を無理やり出す

  1. まずあまり無理をせずに声を出しながらだんだんと音程をあげていきます。無理をしていないので地声から裏声に切り替わるポイントがあると思います。明確にこの音と捉えなくてもいいので、「この辺りの音(2~3音)か」と切り替わる点(換声点)を捉えてください。
  2. 次にこの換声点を超えた音を地声で出します。数音なら地声で出せるはずです。ここですでにミックスボイスに入口に入っています(ミックスボイスと言えるのかもしれない)。
  3. さらにこれ以降の音を地声の意識で発声します。無理しない範囲で多少無理矢理出します。

まぁとにかく『自然な換声点以上の音を無理やり地声で出す』ということです。

ミックスボイスが出せる人

ここでミックスボイスが出せる人は声帯が伸びていく感覚から締まっていくような感覚(もちろん人それぞれの感覚)へと切り替わり裏声ではない高音域に入ると思います。

これがミックスボイス(中高音発声)です。

ミックスボイスが苦手な人

ミックスボイスが苦手な人は声帯というより喉が締まったり、張り上げたり、弱々しい声になったり、べちゃっと潰れたような声になったりと様々な問題が起こるでしょう。

ある意味それも質はどうあれミックスボイスです。

使えるかどうかは別としてミックスボイスだと言えるでしょう(何度も言いますが、ミックスボイスは習得するものではなく、鍛えるもの・質を上げるもの)

この判定方法で重要なこと

地声域で無理せずにだんだんと音程をあげているときはなんとなく声帯が伸びていく感じがあると思います(そう動いているので集中してイメージしましょう)。

換声点を超えてミックスボイス域に突入すると伸びが止まって締まるような動きを感じるはずですこの締まるような動きに入った時点でミックスボイスだと考えていいと思います。

ちなみに換声点を超えて裏声に切り替えるとそのまま声帯が伸びている感覚になるはずです。

つまり

換声点を超えて声帯閉鎖(声帯筋の収縮)が始まるところを見分けること』がミックスボイスの判定方法です。

他人のミックスボイスを判定・確認方法

他人の歌声のミックスボイスを確認する方法ですが、これは自分のことでないぶんかなり難しいです。あとは「本人がこう言えばこう!」みたいなところもあるので、なんとも言えないものでもありますが。

ただ、自分が好きな歌手がミックスボイスを使っているのかどうかというのは非常に気になるところですよね。

もちろんシンガー次第で非常に分かりづらい人から、分かりやすい人まで様々です。

やはり高音域にいくにつれて判定しやすいですし、一本化された歌声で判定が難しい場合もあります。

なので一概には言えないということは前提でのお話です。

他人のミックスボイスを判定する方法

  1. そのシンガーの地声を正確に認識する
  2. そのシンガーの裏声を正確に認識する
  3. そのシンガーの地声もしくは裏声とは違う中高音発声を見つける

言葉で言ってしまうとこれだけなんです。

「だからそれが見つけられないんだよ!」ってお話ですよね。

これは言ってしまえば経験とそれによる勘みたいなものの要素も強いです。

野球選手は解説などで「軸が少しブレています」みたいなことを言って見た瞬間にフォームなどを理解しますが、一般人には「なんのことですか?」みたいになる感じと似たようなものです。

なのでミックスボイスが出せる人は他人のミックスボイスを認識しやすいですし、ミックスボイスが苦手な人は他人のミックスボイスを認識するのが苦手かもしれませんね。

なんにせよ『地声域』の捉え方を間違えるとミックスボイスがわかりません。そのためには話し声を確認することも大事です。

もちろん歌における地声と話し声の地声は音色的には違いますが、使っている場所は大して変わりません。

当然裏声も正確に認識する必要があります。

ミックスボイスを判定するコツ

なぜ地声と裏声を認識するのかというとこれは地声と裏声の声質(倍音)を聴くのですね。そのシンガーの地声と裏声の声区を確認するということですね。

シンガーによるのですが、基本的に地声域の高音部分でミックスボイスが現れます。

この時ミックスボイスへと声区移行するときに倍音成分が変化するのですね。

どう変化するのかと言われると人によって様々なので一概には言えません。ただ一つ言えるのは柔らかいような薄いミックスボイスだろうが、強いミックスボイスだろうが倍音としては『鳴りの倍音』成分が高まります。そして『息の倍音』成分が少なくなります。

つまりこの倍音成分の変化に着目すると声帯の動き(声帯伸展から声帯閉鎖へと力の比重がシフトする)もイメージしやすいのでミックスボイスが掴めます。

「出たよ倍音、全然わからない!」という方もいるでしょう。しかしこればかりは、、、。

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少し脱線しましたが、コツを掴むと結構わかります。

なので、自分が出せる人は他人のもわかるみたいな感じだと思われます。

実際のミックスボイスの判定例

わかりやすい例やわかりにくい例を紹介します。別にどちらがいいとか悪いとかは全くないです。

わかりやすい例

男性

ToshIさんは地声域を息の成分、ミックスボイス域を鳴りの成分で歌スタイルがほとんどなので非常にわかりやすいです。

女性

こちらも前半部分息系の地声域から後半部分に強く鳴らすような発声へと変化しているのでわかりやすいです。

わかりにくい例

男性

桜井さんは基本的に鳴り系の声質をメインとしておりほとんどのフレーズが鳴り系で一本化されています。鳴らし方が低音域から高音域までほとんど変化しないので線引きがしにくいですが、地声域とミックスボイス域はあります。

女性

最初の方は地声域中心で最後の方は明らかなミックスボイスですね。だんだんと音域が高くなっていくフレーズですが、地声域とミックスボイス域をかなり綺麗に声区移行するので、わかりにくいですね。

まぁシンガーによってだけでなく、フレーズによってもわかりやすいわかりにくいがあります。

参考程度にしてみてください。

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