今回は歌唱テクニック『フォールについて』です。
この記事は
- フォールとは
- 効果
- よく使う歌手
- やり方・練習方法
という内容です。
フォールとは
フォールとは
- 歌のフレーズの主に語尾で音程を下降させるテクニックのこと
です。
簡単に図で示すとこんな感じです↓
主に歌のニュアンスを表現する技法です。
カラオケの採点などで見たことある人も多いと思います。
語源
そのままの意味ですが、英語の『fall(*落ちる)』という言葉からきています。
『音程が落ちる』から、「フォール」ですね。
フォールの効果
フォールの効果は受け手の印象次第であるのはもちろんですが、
- 失速感
- 収束感
- 着地感
- 脱力感
- 暗い
- 悲しい
- 落ち込み
などなどの印象を与える効果があると考えられます。
使うから上手い、使わないから下手だ、とかいうものではなく、歌のニュアンスを表現する部分です。
楽曲やシンガーによるのはもちろんですが、『明か暗』かどちらかと言えば、
- 『暗』のイメージ
を作り出すことが多いテクニックだと思います。
落ち込んだ時、ため息をつく時
「はぁーー↓↓」
と音程は下降しますよね。
なのでそういう『暗』のニュアンスの歌い方を表現するものです。
フォールを使う歌手【フォールの例】
言ってしまえば、どんなシンガーでも一度くらいは使うようなテクニックだと思います。
なので、フォールを使うことが多いような印象を受けるシンガーを少し紹介します。
aikoさん
最後の部分「それも私の夢の中だけーーーーーー↓↓」
「上から花火を見下ろしてーー↓↓」「火を消したーーあぁーーーー↓↓」
なんだか力が抜けていくような、落ち込んでいるような、印象を生み出します。
岡野昭仁さん
「いつになれば 終えるのかとーーー↓↓」【ゆるやかで長いフォール】
「吹き付けるかー↓ぜー」 「僕を知っているだろー↓かー↓」【ほんのりフォール】
ブルーノートとは意味合いが全然違いますが、同じように寂しさを感じる印象を生み出していますね。
フォールのやり方・練習方法
やり方とは言っても特別なことはなく、
- 語尾の音程を下げるだけ
です。
音程を上げるのは難しいですが、下げるのは基本的に誰でもできると思います。
どんな風に下げてもそれに応じた表現になると思います。
急激に音程を下げてもいいですし、
ほんのり音程を下げてもいいですし、
ゆっくりと音程を下げるのもありです(ポルタメントになる?)。
この最後のフォールは捉え方次第では『ポルタメント』になるのかもしれません。
ここではあくまでフォールという意味合いで捉えます。
注意点
注意点というか、フォールを良いものにするためには音のアタック(出だし)の音程はしっかりと合わせておきましょう。
この部分がしっかりと合っているからこそ、音の下降というニュアンスが活きてくるのであって、ここが合ってないとただ音程を外している人になってしまう可能性があるので注意です。
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