声や歌について

歌のピッチを鍛える方法について

投稿日:2018年3月19日 更新日:

今回は『ピッチについて』というテーマです。

この記事は

  • ピッチとは
  • 4種類のピッチについて
  • ピッチを鍛える方法

という内容です。

『ピッチ』とは

ピッチとは「音程」のことです。

ピッチ感とは「音程を合わせる能力」のことです。

「ピッチがいい、ピッチ感がいい」とはつまり「音程が合っている、音程を合わせる能力が高い」ということですね。

そう聞くと簡単に思うかもしれませんが、カラオケの採点バーのようなものではないのです。もっと複雑で奥深いものだと思います。

歌において「最も奥が深いもの」かもしれません

音程が奥が深い

「ド」と「ド♯」 には半音の差があります。

半音というのは人の耳に違う音として明確に聞き取れる音の差です。しかし、その間にも当然音というものはあり、ド でも ド♯ でもない中途半端なピッチが存在するのです。

そして人は機械ではないので意外とそういう曖昧な場所の音を出していたりするのです。

外してはいないけれど、ぴったりは合っていないという感じですね。音楽ソフトなどで歌を波形にすると、結構わかります。

まぁ人の温かみ・味と言えばもちろんそうなんですけど、歌においてもこれがずれていなければいないほどに綺麗に聞こえるのは間違いないです。

プロのシンガーの方々は当然みんな歌が上手いですが、その中でもすごく歌が上手いと言われるようなシンガーたちはこのピッチ感がズバ抜けていることが多いです。

つまりピッチ感を鍛えるというのは非常に重要で奥が深く歌の上手さそのものに関わるものなのですね。

歌のピッチは大きく分けると4つある

歌のピッチ

  1. 出だしピッチ
  2. 単純ピッチ
  3. 移行ピッチ
  4. 語尾ピッチ

と大きく分けると4つあると個人的には考えています。(名称は勝手にわかりやすくつけました。世間では通用しませんので、気をつけてください。)

出だしピッチ

その音の一番最初の音程です。声の出発時点の音程です。

例えば

「ド」の音で「あー」と一秒間声に出したとします。

この一秒をもっと細かく瞬間の世界にしていった一番最初の音程、つまり出だしの音程ですね。

楽器の場合は「ド」の鍵盤を押した場合、最初から最後まで「ド」なのですが、人の声の出だしはぶれていることの方が多いです。

音を周りの音と相対的に合わせていこうとするからです。

しゃくりはこの出だしで低い音程から入ることでニュアンスを生み出すテクニックです。

この出だしをドンピシャで合わせるのが人間にとって一番難しいかもしれません。

難しいがゆえにここがドンピシャで合うと本当に上手く聞こえます

「しゃくり」はカラオケの加点のイメージがありますが、本当に上手い人はほとんどしゃくりません(減点にした方がいいんじゃないか・・・と個人的には思っています。)

あくまでここぞって時にテクニックとして使うものだと思います。

単純ピッチ

これはその音の根幹です。

まぁ出だしでもなければ、最後でもない音の真ん中。人が単純にその音程と認識する部分です。

普通の世に言うピッチと言うものと考えましょう。とりあえずここは合っている方がいいです。その音の芯となる音程の部分です。

語尾ピッチ

その名の通り語尾のピッチですね。

この語尾のピッチは主に歌のニュアンスを作ります。

普通はそのままの音程で語尾まで終わるというのが、美しい基本形でしょう。

ただ語尾のピッチを動かすことはニュアンス感を作ります。

語尾を上げても下げても、話しているような語り調のニュアンスを歌に作ることが多いですね。

語尾を上げる(ヒーカップ)と少し疑問感・可愛さなどが出たり、語尾を下げる(フォール)と失速感が出たりします。

移行ピッチ

歌の場合(人の声)はピッチからピッチへ、音から音へと移行するときに楽器や機械のように綺麗に動きません。

ド→レとピアノで弾くと、直線的に階段的に音程は切り替わるのですが、声の場合だとそうはいきません。

ドとレの間を直線的に移行することはできないのです。

もちろん直線に近づけることはできるのですが、厳密には無理ですね。

ロボットの真似をすると直線的な感じになりますが、それでも人間の声であればその刹那の瞬間にいろいろな音程を含ませてしまうのです。

ここが人間の味ですね。

ここは一般的にはほとんど気にならない部分かもしれません。

切り替える瞬間の部分ですから。

ですが、ニュアンスを作っている部分ではありますし、その人の歌の個性を作る部分とも言えます。

何よりこの部分が綺麗に切り替えられていると非常に綺麗に上手く聴こえます。

「出だしピッチ」とも繋がっている部分なのでこの「移行ピッチ」を意識することも歌が上手くなる上では非常に重要だと思います。

ピッチを良くする方法

ピッチ感を鍛えるトレーニングは以下の4つがオススメだと考えられます。

  1. カラオケに合わせて歌う
  2. 楽器を弾きながら歌う
  3. 音に合わせてスケール練習
  4. チューナーを使ってトレーニング

そろぞれ掘り下げます。

カラオケに合わせて歌う

カラオケの語源通り『空(から)のオーケストラ』に合わせて歌うという意味です。

なので「カラオケに行け」と言っているわけではないです。もちろん行ってもいいのですが。笑

とにかく

ボーカルが入っていない音源に合わせて歌うことは非常に大事です。

自分の力だけで音楽に対して音程を合わせて歌う力を磨きます。なのでカラオケならガイドボーカルはしっかりと切らないと練習にはならないと思います。

普段CD音源に合わせて歌っている人は自分だけで歌うのがいかに難しいかを知れるでしょう。

録音してみるとなお良いかもしれません。

楽器を弾きながら歌う

これも文字通り『弾き語り』をしながら歌うということです。

「楽器なんて弾けないよ」という方は練習するしかないのですが、弾けるようになるとピッチ感が抜群に向上します。

おそらく、

最も良いピッチ感を鍛える方法は楽器を弾けるようになることだと思います。

楽器が弾けるようになるとコード感がつきます。コード感とは「コード(和音)に合わせる力」のことです。

コード感がつけば「音程を合わせる力」はもちろん、「作曲する力」「アドリブ・フェイクする力」などが身につきます。

歌が上手いシンガーの多くは楽器が弾けますね。

つまり、そういうことです。

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音に合わせてスケール練習

楽器の音やボイトレ音源でもなんでもいいので、『音に合わせてスケール(音階)練習をすること』でピッチ感を鍛えます。

ボイトレ教室なんかでピアノに合わせてやっているやつです。

ピアノであれば、

例えば基本的なものですが、

  • ドレミファソファミレド
  • ドミレファミソファレド

などあげていくと無限のパターンがあります。

このようなスケールに合わせて発声練習をすることでピッチ感が身につきます。

トレーニング音源に困っている人は当サイトのトレーニング用音源ページを利用してください。

なぜスケールを使うといいのか

  • 楽器の音を使うことでその性格な音階へ誘導してくれる
  • 声を合わせていくうちに楽器のような音階変化(正確な)が癖づいてくる

という理由ですね。

これは本当に不思議なのですが、楽器に声を合わせていくと楽器なしでもピッチがどんどん良くなっていきます

人間の順応性というのはすごいですね。もちろん楽器ほどの正確な音階を身につけるのは非常に難しいですが、そこへ近づくことが重要なのです。

チューナーを使った練習方法

チューナーを使ってピッチのトレーニングをすることもできます。

特に「自分のピッチがどれほど正確でないか」を知るにはもってこいのものです。笑

最初の方はチューナーが壊れているんじゃないかと思うほどですよ。

慣れてくると一つの音を正確に近い音で鳴らせるようになってくるかもしれません。

歌というよりは単音での練習になるので、楽器を使った音階的なトレーニングに比べると少し視野の狭いトレーニングですが、ピッチへの意識は間違いなく向上します。

今は無料の「チューナーアプリ」も多いので、スマホで簡単にできますね。

アプリの検索画面で「チューナー」と入力すればたくさん出てきます。

下の動画はただただチャーリー・プースさんの絶対音感の凄さを見せつけられる動画なのですが、やり方はこんな感じでいいと思います。(前半部分↓)

https://www.youtube.com/watch?v=dAIXyJAYSmQ&feature=share

こんな絶対音感は基本的に幼少期にしか身につけられませんので、諦めてください。笑

ピッチ練習に終わりはない

人間は機械ではないので、ピッチ練習に終わりはありません。

ココがポイント

どれだけ練習しても機械や楽器にはなれませんからね。

おそらくどんなに歌が上手い人でもこの「ピッチ」とは戦っていることでしょう。

ただ、機械や楽器のような正確性に近づいたピッチは、美しい音色を奏でるので、いかにそこへ近づくかというのがピッチ練習の本質でしょう。

また、ピッチ練習というものは今日の練習が明日の結果に繋がりません。

しかし、『毎日の練習がいつかの結果につながるもの』ではあるはずです。

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