歌のスキル・テクニック

歌のテクニック『しゃくり』について【アタックのニュアンスを作る】

投稿日:2020年7月8日 更新日:

この記事は

  • 『しゃくり』についての概要
  • やり方・練習方法
  • デメリットとしゃくり癖の治し方

という内容です。

『しゃくり』とは

歌における『しゃくり』とは

  • 音程を下から上に上げること
  • 主に音の出だしで下の音階から滑らかに入るピッチの取り方のこと

です。

こんな感じのイメージです(*再生位置1:15〜)↓

 

これがあるのとないのでは、聞こえ方が随分違いますね。

 

しゃくりは基本的に「音の出だし」をずり上げるテクニックを指すことが多いです。

「しゃくり」という言葉は『下から上にすくい上げる』というニュアンスのある言葉なので、音の語尾を上げることを指す場合もありますが、音の語尾でそれを使う場合基本的に『ヒーカップ』と呼ぶことが多いです。

しゃくりのやり方・練習方法について

やり方の基本的な考え方は

  • フレーズの出だしで、下の音階から入って目的の音を発する
  • 前に音階がある場合、その音階を引きずって次の音階に入る

ということをイメージしましょう。

 

出だしの場合、基本的に半音〜1音程度下から入るのがいいと考えられます(*あくまで基本的に)。

半音か1音かは「出だしの音」と「楽曲のキー・スケール」によって変わってきます。

 

ただ、そこまでしっかりと気にする必要はないかもしれません。

というのもしゃくりは『ニュアンスの部分なのでそこまで厳密に音程を気にしなくても「しゃくった後の音」が合っていればいい感じに聞こえるはず。

 

練習方法

ピアノなどを使って練習するのがおすすめです。

 

例えば、

  • ピアノで『ド→ド#』を弾きそれに合わせて声を出します。
  • この場合メインの音程が『ド#』、しゃくりの部分が『ド』です。
  • 最初の「ド」は一瞬ですぐに切り替えましょう「ド・ド#〜〜〜♪」

この素早い音の切り替えに合わせて声を出す練習をするとしゃくりを習得しやすいでしょう。

「しゃくり」のデメリット

「しゃくり」の注意点として、

  • しゃくった後の音程に気をつけること
  • 使いすぎに注意すること

が挙げられます。

 

当たり前ですが、しゃくった後の音程がしっかりと合っていないと「しゃくり」は「しゃくり」というテクニックではなく、ただ「外している」ということになってしまいます。

また、「しゃくり」の使いすぎには気をつけましょう。

使う回数が多いと歌全体の印象に悪影響を与える場合が考えられます。

 

もちろん、これは個人の価値観の問題もあるのでそれぞれのお好みに合わせて考えればそれでいいとは思いますが、やはりここぞという時に使うテクニックと考える方がいいでしょう。

 

これも先ほどの動画ですが、出だしをしゃくらないことも重要なのですね(*再生位置0:10〜)↓

先ほどのシーンは狙ってしゃくりを入れていましたが、今回は逆にしゃくりを入れてはいけないというパターンです。

 

しゃくり癖がついてしまう

そもそもしゃくりは

  • 『しゃくった後の音程を合わせやすい』テクニック

でもあります。

どういうことかというと、音程を『探れる』んです。

 

図で説明した方が早いので↓

このように音程を探り探り合わせることができるので、使いやすいのですね。

そして、たくさん使いすぎると結果的に癖になりやすいです。

しゃくり癖を治す

『しゃくり癖を治したい』『しゃくりたくないのにしゃくってしまう』という人も一定数いるでしょう。

 

この場合は、声のアタック(出だし)部分を強化するトレーニングをするといいでしょう。

 

アタックのトレーニングは

などがオススメです。

詳しいトレーニング方法は各ページにて。

 

こういうトレーニングをピアノの音階に合わせて練習すると、出だしのしゃくり癖は改善されるでしょう。

 

もちろん、シンプルに意識するだけでも随分違うでしょう。

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