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ボイストレーニング

『ストロー』を使ったボイストレーニングについて

投稿日:2022年11月21日 更新日:

今回はストローを活用したボイストレーニングについての内容です。

 

このトレーニングは主に

  1. 喉や声帯の余計な力を抜く
  2. 息と声のバランスを整える・息のコントロールを身につける

などの効果が考えられます。

主に初心者や中級者にとって『いい発声』を身につけるための手助けをしてくれるトレーニングになるかと。

ストローを活用したボイストレーニング

主に2種類のトレーニング方法があります。

  1. ストローをくわえて声を出す
  2. 水につけたストローを「ぶくぶく」させながら声を出す

というものです。

⑴ストローをくわえて声を出す

ストローをくわえて声を出す

ストローをくわえながら声を出すことで息の出口を制限して声を出すトレーニングです。

 

ただし、一般的なストローでは息の出口が少し大きすぎるので負荷が足りずトレーニングにならないでしょう。なので、細めのストローが必要なのですが、ちょうどいい細めのストローを見つけるのもめんどくさいと思います。

 

そういう場合は、

  • 普通のストローの出口をセロテープなどで半分くらい塞ぐ
  • 普通のストローの出口を指でつまんで調整する

などで工夫しましょう。こちらの方が出口を自分好みにカスタマイズできるので逆にいいかと。

 

とにかく、”息の出口に一定の制限をすること”がこのトレーニングのポイントです。

 

⑵水につけたストローを「ぶくぶく」させながら声を出す

水につけたストローをぶくぶくさせて声を出す

こちらはストローで水をぶくぶくさせながら声を出すトレーニングで、日本では『タピオカストロートレーニング』などと呼ばれていますね。

 

タピオカストローのような大きめのストローがちょうど良いのでそう呼ばれているようですが、普通のストローでも特に問題なくできます。

 

ただし、普通のストローは出口が小さく水圧がかかりやすいので、

  • ストローの先をカットして出口を広げる
  • 水圧を下げるためストローを浅い位置にする

などの工夫が必要でしょう。

ストローの水圧の負荷を調節する

基本的には水を使うメリットはぶくぶくによって『息が見える』というところと、水圧によって『負荷をコントロールできる』という点かと。

 

こちらも先ほど同様に水を利用して”息の出口に一定の制限をしている”と言えますね。

図ではコップになっていますが、フタがないと水が飛び散って大変なことになります。フタがない場合はペットボトルなどを活用すれば問題ないかと。

 

このトレーニングの効果・メリット

このトレーニングのボイトレ効果は

  1. 喉や声帯の力みを取り除く
  2. 息と声のバランスを整える・息のコントロールを身につける

という効果が考えられます。

⑴喉や声帯の力みを取り除く

これがこのトレーニングの一番の目的になると考えられます。

 

理屈を説明すると少しややこしいのですが、まず結論から言えば『声帯にかかる息の圧力を軽減している』から喉や声帯の力みを取り除くことができると言えるでしょう。

 

まずはこちらを見た方がイメージしやすいと思います(*再生位置1:26〜)↓

 

このように声帯や喉周りをいい状態に整えるというイメージです。

 

まず、声帯は発声時に息の流れをせき止めるようにして振動しています。もちろん完全にせき止めているわけではないのですが、せき止めつつ受け流すことで上手く振動しているということ。

 

この時、声帯には『息の圧力(呼気圧)』がかかっている状態と言えます。

声を出すときは声帯に息の圧力がかかる

この時、息をせき止めているポイント(呼気圧がかかっている場所)は声帯の一箇所のみですね。

 

ところが「出口の狭いストロー」もしくは「水につけたストロー」に声を出すと、呼気圧がかかっているポイントが増えます。

息を支える点が2箇所に増える

これによって声帯のみで受け止めていた呼気圧が軽減されます。

なので、喉周りや声帯を脱力されるということ。

ストローなしだと声帯に圧力が100かかる

ストローによって圧力が分散する

ちなみに圧力の分散には「息をせき止めつつも受け流す」ことがポイントなので、完全に口をふさぐなどは意味がないのですね。

 

例えば、「高音発声」や「大きな声量の発声」などにおいて声帯や喉周りの”余計な力”によって呼気圧を支えているような状態の場合、この圧力軽減によってこれらの力みが軽減し脱力した正常な状態での発声がしやすくなると考えられます。

分散された分だけ声帯はゆるむことができる

もちろんストローをなくすとまた元に戻ってしまうのですが、『声帯のいい状態を体に慣らす』ということですね。

*ちなみに「ティッシュを口に詰めて声を出すトレーニング」や「リップロール」なども同じ理屈のトレーニングです。

リップロールの4つの効果とデメリットについて

続きを見る

 

⑵息と声のバランスを整える・息のコントロールを身につける

このトレーニングは息の出口を制限していることによって、息を吐く力に一定の負荷がかかっている状態です。その分普段よりも息を押し込まなければいけないので、「息がしっかりと乗った声を身につける」効果が期待できます。

出口が狭い分、息に負荷がかかる

もちろん負荷はそんなに大きいわけではないので、息を集中的に鍛えるには物足りないものでしょうが、声を出しながら息をしっかりと使う感覚は身につきやすいでしょう(*つまり、負荷が高ければいいというものでもない)。

 

また、水を使ったトレーニングでは息の量が「水のぶくぶく」によって判別できるので、

  • 息を一定に保つ。息をコントロールする能力の向上
  • 息の吐きすぎや不足の確認

などに役立てることができるでしょう。

 

【注意点】上級者にはあまりメリットはないかも

注意点

おそらく、初心者にはいいトレーニングになる可能性が高いが、上級者になるほどにそこまでいいトレーニング効果はないかもしれないです。

 

当たり前ですが、実際に歌うときはストローは使いませんので、このトレーニングはあくまでも『いい発声を身につけるための補助』です。

例えるのなら自転車の補助輪のようなもので、サポートが必要なときは大きな効果を生み出しますが、必要がないレベルになればそこまでプラスになることもないかもしれません。

 

まとめ

ストローを活用したボイストレーニングは

  1. ストローをくわえて声を出す
  2. 水につけたストローを「ぶくぶく」させながら声を出す

という2つの方法がある。

 

主な効果は

  1. 喉や声帯の力みを取り除く
  2. 息と声のバランスを整える・息のコントロールを身につける

というものが考えられます。

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