ボイストレーニング

【舌根と発声の関係性】舌根・滑舌のトレーニング

投稿日:2018年7月13日 更新日:

今回は『舌根と発声の関係性』について、また後半は『滑舌』について書いていきたいと思います。舌根とは舌の付け根のところですね。

この舌根の動きは発声に関して重要な要素となっています。重要ということは当然ながら、この舌根の動きが硬いと発声は不自由なものになります。つまり、舌根をほぐすことで歌や声に好影響を及ぼすのです。

舌根が柔らかいと

  • 滑舌が良くなる
  • 高音発声時に脱力しやすくなる

今回はそんな舌根と発声の関係性について、また舌根を柔らかくするトレーニング滑舌を良くするトレーニングなどの舌に関するトレーニングについて書いていきたいと思います。

【舌根について】舌根はどういう時に硬くなる?

そもそも舌根をほぐすといっても四六時中舌根が硬い人なんてなかなかいないでしょう。もちろん舌根の動きが柔軟でなければ、話している言葉の出しやすさみたいなものにも関わってきますし、滑舌にも関わります。

ですが、歌においては『舌根が固くなりやすい場面』は決まっています。それは「高音を出すとき」です。ほとんどの場合はコレに当てはまるでしょう。

そして舌根の硬さは高音発声の邪魔をして、自由な高音の動きを阻害してしまいます。

ここでのポイント

舌根は高音発声時に硬くなりやすい。つまり舌根をほぐすことが高音発声につながる。 舌根をほぐすことで「高音域を出しやすくなる」ということになる。

もちろん舌根だけが高音を邪魔しているわけではないのですが、舌根も高音で喉を締める大きな要因の一つです。

歌うとき喉が締まってしまう原因は?

今回は喉が締まる理由について詳しく書いていきたいと思います。歌において喉が締まる状態になってしまう人は多いのではないでしょうか?特に高音発声は喉が締まるという方も多いと思います。 それで喉を締めるなと ...

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舌根が硬いとは具体的にどういう状態なのか?

舌根が硬い状態を確認しよう

試しに鏡の前で口の中を見ながら「あーーー」といってみましょう。

結構大きな口を開けてしっかりと口の中が見える状態にしましょう。

今の状態だと、喉ちんこまでしっかりと見えて喉の空間が見えるはずです。見えない人はもうすでに舌根が硬いかもです。

この状態のまま高音にどんどん上げていきましょう。さぁ口の中の空間はどうなったでしょうか?

高音域が苦手な人は舌の奥がどんどんせり上がって、舌で喉の奥が塞がれてしまったのではないでしょうか?

これが舌根が固まってしまっている状態(力が入っている)です。この状態になると喉が締まってしまい、高音域が出しにくくなります。(ただ、この状態で出せる例外的な人もいます。)自由な発音や自由なピッチの移動も難しくなってしまうのです。

これは舌根の力を借りて高音を出そうとしているからこういう状態になるのです。

ここでのポイント

高音域で舌根が固まるのは舌根の力を借りて高音を出そうとするから

『舌根と声帯の動きを切り離す』ことが重要

ココがポイント

高音域が出しやすくなると書きましたが、舌根をほぐす→高音が出る ではないということを理解しなければいけません。

舌根をほぐせば、高音域が出せるのではなく、舌根の力を使わないくらい声帯の閉鎖をコントロールできるようになるから楽に高音が出せるのです。舌根の手助けがいらなくなるということ。

つまり高音が苦手な舌根が硬くなる人が舌根に意識を集中して高音を出そうとしても、高音にすらならないということになるでしょう。やはり声帯自体は締めなければ音域は上がらないのです。

しかし、声帯のみを使って声帯を締める部分を訓練したいのに舌根が嫌でもついてきます。嫌でも上がってきます。嫌でも助けてくれます。ありがた迷惑ですね。その結果、不自由な苦しい高音になります。

つまりこの舌根と声帯の動きを切り離す作業が舌根をほぐすということです。

ココがポイント

舌根のサポートを受けずに高音をトレーニングしていくと、声帯をコントロールする筋肉にアプローチしやすいと言うことです。

舌根をほぐす→声帯と舌根の関係をなるべく切り離す→声帯だけの力が必要→声帯のコントロール能力が鍛えられる→高音が出せるようになる

ということです。当然高音に限らず、どんな音域でも舌根は楽な状態の方がいい声が出ます(喉の空間が広くあるから)ので、高音以外でも同様のことが言えます。

トレーニング方法

まずはシンプルな練習方法から。

step
1
舌を思いっきり出して声を出す

step
2
舌を手で引っ張りながら声を出す

これだけです。舌を思いっきり出した状態を維持することで、舌根がせり上がるのを防ぎます。できない人は無理やり手でつかんで、出した状態をキープさせるのです。

あんまり手で掴みたくないでしょうからお風呂とかでやってください。引っ張りすぎると危険なのでほどほどに。これを繰り返し練習することで、舌と声帯の動きが切り離されていきます。

step
3
タングトリルで舌根をほぐす

step
4
「ネイ」「ヤイ」トレーニングで舌根をほぐす

こちらは舌根をほぐしやすいトレーニングです。様々な効果があるトレーニングで、当然ながら舌根への影響もしっかりとあります。舌根と声帯を切り離すトレーニングには最適です。

【滑舌について】滑舌で重要なのは歯と舌

ココがポイント

滑舌において重要なファクターを握っているのが 

です。この歯と舌が関わる言葉がうまく発音できなかったりする場合が多いです。

月曜から夜ふかしで有名なフェフ姉さんなんかも「ス」が「フ」になってしまったりしていますよね。ちなみに「ス」は歯も舌も関わる発音だから大変なのですね。逆に歯や舌が重要でない発音でうまく発音できない人はあまりいないでしょう。つまり二つが大きく発音に関わっているのです。

歯は歯並びだったり噛み合わせだったりが発音に関わってきます。当然歯が抜けてしまったり、歯が生え変わりの時期の子供はうまく発音できないですね。

それくらい歯と発音は密接な関係があります。

舌の動きですね。舌を自由にコントロールできているかということですね。舌が大きい・小さい・長い・短いなんかがかなり滑舌に関わってきます

舌の大きさや長さ次第でその人の声や発音は大きく変化します。

滑舌をよくする方法

滑舌をよくするにはこの発音に関わるこの二つを改善していくのがいいでしょう。

歯は割とどうしようもないものですね。まぁ簡単にどうにかなるものではないです。

矯正する・歯医者に行くなど色々あると思いますが、お金がかかります。トレーニングという形ではどうにもならないものですね。

舌の動きは鍛えることができますし、舌の運動能力を向上させることもできます。ここには鍛える余地があるのですね。

つまり滑舌をよくするには舌のトレーニングが重要となってくるのです。

「ダラナ」トレーニング

滑舌を鍛えるにはあめんぼの歌(あめんぼあかいなアイウエオ〜)を毎日音読するとかいう方法ももちろんあるのですが、今回はボイストレーニングを紹介します。

舌の回転力を鍛えるには「ダラナ」トレーニングが最適です。

やり方

  • 「ダラナ・ディリニ・ドゥルヌ・デレネ・ドロノ」

という言葉をなるべくスピーディーに発します。

10回を1セットとして練習していくと舌の動きやコントロールがかなり改善されるはずです。

結構舌が疲れると思います。途中でだんだん言えなくなってきたりするでしょうが、鍛えられている証拠です。

このトレーニングは滑舌を鍛えることをメインに置いたトレーニングなので、ボイストレーニングのように音階をつけてトレーニングしなくてもいいのですが、あえて音階をつけてボイストレーニングの一環としてやるのもおすすめです。

「ド・ミ・ソ・ミ・ド」に合わせて「ダラナ・ディリニ・ドゥルヌ・デレネ・ドロノ」みたいな感じです。

「ガラガラ」トレーニング

その名の通り「ガラガラ」と発音するトレーニングです。

やり方

やり方

  • ピアノで「ドレミファソファミレド」に合わせて
  • 「ガラガラガラガラガラガラガラガラガラ」と発音していく

コレだけです。

注意点

注意

「が」の時は舌の奥を使っている感覚をもつ

「ら」の時は舌先を使っている感覚をもつ

「が」→「ら」までの発音を滑らかに発音する

つまり舌の奥→手前→奥→手前 という感覚

しっかりとした発音が重要です。

「ガラガラ」トレーニングの効果

「ガラガラ」トレーニングの効果

舌根をほぐす

高音・特に芯のある高音が出しやすくなる(舌根がほぐれるため)

滑舌をよくする

というのが主な効果ですね。舌が奥→手前→奥→手前という風に動かさなければいけないので舌への負荷が大きいトレーニングです。舌根が固い状態での連続発音は難しいために、舌根がほぐれやすいトレーニングというわけです。

結果として滑舌も良くなります。

「ミャオ」トレーニング

その名の通りですが、「ミャオ」の発音で練習するトレーニング方法です。

やり方

「ドレミファソファミレド」

に合わせて

「ミャオミャオミャオミャオミャオミャオミャオミャオミャオ」

という感じです。どうでしょう。できるでしょうか。苦手な人、得意な人といるでしょうが、やってみると結構難しいですよね?特に「ミャオ」と発音するのが難しいですよね。僕は苦手です。

注意点

ココに注意

  • 「M」をしっかりと意識しながら発音すること
  • 「ャ」でしっかり舌を使うこと
  • 「オ」でしっかりと口の形を縦にすること

どういう効果があるのか?

この「ミャオ」トレーニングの効果は

効果

  • 鼻腔への響きをつける(「M」の発音がしっかりと鼻腔・軟口蓋への響きを通す)
  • 舌の動きが柔軟になる(「ャ」の発音が舌を柔軟にする)
  • 唇の動きが柔軟になる(「ミャオ」がかなり唇を使う発音なので唇の動きが柔軟になる)

という主な効果があります。特に滑舌の面(舌と唇の動き)ではかなりいい練習ですね。滑舌と鼻腔共鳴を鍛えることができる「ミャオ」トレーニングぜひ実践してみてください。

まとめ

舌根の柔軟性を高めるトレーニングの効果

発音や滑舌が良くなる

高音の発声がしやすくなる

声帯と舌根を切り離すことができる

舌根の柔軟性を高めることは非常に重要です。いや、正確には舌根と声帯の動きを切り離すということですね。舌根をほぐして高音域を楽に発声しましょう。

舌を鍛えるトレーニング各種

「ダラナ」トレーニング

「ガラガラ」トレーニング

「ミャオ」トレーニング

もちろん舌の動きを鍛えることが舌根の動きにも関わってくるので、発声にも影響しますね。

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