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歌唱力アップ

「ボイトレ初心者は何から始めるべきなのか」についての考察

更新日:

今回は「初心者から歌の練習を始める時、何から始めたらいいのか」というテーマについて。

 

こういうテーマは極論を言ってしまうと、『正解の道は人それぞれ違うので自分で見つけるしかない、以上。』となってしまいますし、これはある意味では真理です。

 

ただ、それでは議論が終わってしまうので、あえて答えを求めると、

  • 歌の初心者は、まず『今の自分の能力(音域)で最も歌いやすい歌をたくさんなぞる』という練習に取り組むべき

だと考えられます。

『今の自分の能力(音域)で最も歌いやすい歌』をたくさん”なぞる”

ある意味当たり前のことですが、歌が上手くなるために一番大事な練習は「歌を歌うこと」です。

 

歌のトレーニングと言えば、ボイトレなどの特殊な発声練習をイメージするかもしれませんが、これらは二の次。まずは歌を歌う練習をすることが何よりも大事だと言えます。

 

そして、初心者はまず『歌を”なぞる”練習』に取り組むのがオススメです。

 

歌をなぞる練習

「歌をなぞる」とは、CD音源など歌声の入った音楽を流し、そのシンガーの歌声に合わせて一緒に歌うことです。

 

注意点

歌をなぞる時は、自分の声が聞こえにくい状態を作らないようにしましょう。例えば、密閉型のイヤホンやヘッドホンなどを使って両耳をがっつり塞いで歌うなどです。

この状態だと、実際には上手く歌えていないのに、上手く歌えていると勘違いしてしまうことがあります。

スピーカーで聴きながら歌う、イヤホンを片耳だけにする、イヤホンをゆるく耳にはめるなど、自分の声が聞こえやすい状態を作って歌をなぞりましょう。

 

この「なぞる」という行動は、初心者の能力を効率良く高められます

 

例えば、子供の頃誰もが文字を書く練習をしたと思いますが、最初はお手本を「なぞる」練習から始めましたよね。そして、だんだんなぞらずにかけるようになっていく。

 

同じように、歌も最初はなぞる練習をして、お手本に引っ張られるような形で練習することで、歌の色々な能力が高まっていき、だんだんと自分の力だけで歌えるようになっていくと考えられます。

 

ある意味、なぞる練習は『歌の補助輪』のようなものです。

 

そして、なぞる練習を何度も繰り返していくと、「ある程度しっかりとなぞれている気がする」「自分の力だけで歌える気がする」という気持ちになっていくと思います。そうなった時、実力的には初心者の領域を抜けていることでしょう。

 

もちろん、実際に補助輪を外してみると、そう上手くはいかないこともあるでしょうが、それはその段階で考えればいいこと。まずは、歌をたくさんなぞって、「補助輪ありなら歌に乗れる!」という状態を作りましょう。

 

知識はいらないのか?

「何の知識もなく、とりあえず歌をなぞればいいの?」と思う人もいるでしょう。

 

これはなくても大丈夫です。確かに、知識がないよりはあった方が良いとは言えますが、なくても何も問題はありません。また、体験のない知識を身につけるよりも、実際に体験した後で色々な知識を身につける方が効果的だとも考えられます。

 

つまり、『習うより慣れよ』ということですね。

 

今の自分の音域(能力)に合った曲を選ぶ

ここで一つ最も重要なポイントが、なぞる曲は『今の自分の音域で一番歌いやすい曲を選ぶこと』です。

 

つまり、「高音が出ない」「音程がきつい」「苦しくて歌えない」といった曲は、”現在の自分”には適していないということです。

  1. 未来の自分が歌えるようになりたい曲
  2. 現在の自分の能力でも歌いやすい曲

①ではなく、②を選ぶということですね。もちろん、①と②が偶然合致しているのなら、それはそれで問題はありません。

 

なぜ、音域に無理がない曲?

音域に無理がある曲は、そもそも「なぞれない」「練習にならない」ということが一番なのですが無理のある曲を練習することで基礎が疎かになる上、間違った方向性へ進んでしまう可能性が高まるためです。

 

例えば、今の自分でも歌える音域の曲をたくさん歌えば、歌の『音程』『リズム』『音色の質』という3要素に気が向きやすくなり、歌全体のレベルの向上につながりやすいです。

 

しかし、音域に無理がある曲を歌おうとすると、頭の中が「高い声・高音」でいっぱいになってしまい、他の重要な要素に気が回らなくなってしまいます

つまり、上手く成長できなくなるということです。

 

もちろん、必ずそうなるとは限らないのですが、失敗が起こる可能性が高くなるのであれば、初心者は無難なルートを通った方が圧倒的に良いということです。

 

問題点

一つ問題となるのは、声が極端に低い場合や音域が極端に狭い場合です。「今の自分の音域では歌える曲がない」という状態。

 

おそらく、しっかりと探せば見つからないことはないとも思いますが、こういった場合は工夫しましょう。

 

例えば、

  • 自分が歌える音域だけを歌い、歌えない部分は一旦諦める
  • 男性なら女性シンガーの曲のオクターブ下を歌う
  • 女性なら声の高い男性の曲を歌う
  • 曲のキーをアプリなどを使って変える

などの方法があります。

 

個人的には、ある程度歌いたい歌が歌える上、自分に合わせた調整ができるので、キー自体を変えてしまうのが手っ取り早くていいと思います(*iPhoneであれば、GarageBandという無料アプリでできます)。

 

ボーカルごとキーを変えるので聞こえ方にはかなり違和感を感じるでしょうが、キーを変えたからと言ってそのシンガーの歌の上手さが変わるわけではありません。なので、いくらキーを変えてもなぞる練習には特に害はないでしょう。

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まとめ

  • 初心者は歌をなぞる練習がオススメ
    • なぞる練習は、歌の補助輪のような役割
  • 知識はなくても大丈夫
    • 実際に歌って経験することで、知識をより効果的に理解できる
  • 音域に無理がない曲を選ぶ
    • 無理のある曲は、上達が遅くなり、間違った癖がつく可能性がある
    • 無理せず、音程、リズム、音色の質に意識を向ける
  • 音域が狭い場合は、工夫する
    • オクターブ下で歌う、キーを変えるなど
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