【9/13】まとめページは都合上削除いたします。引き続きカテゴリーページ等でお楽しみください。

ボイストレーニング

ビブラートの出し方や練習方法について

更新日:

今回はビブラートについての考察や、やり方・練習方法について書いていきたいと思います。歌の技法として誰もが知っているであろうビブラート。やはりビブラートがかかっている歌声って上手く聴こえますし、かっこいいですし、憧れますよね。カラオケの採点でも高得点を狙うには必要なものです。人間の声は機械や楽器のように完全に音をまっすぐに伸ばすことは難しいのです。そのためにビブラートで音の安定感を作るのですね。

ビブラートを身につけると

  • 歌が上手いと言われやすいかも
  • 歌の安定感がつく
  • 歌の表現力がつく

今回はそんなビブラートの練習方法や種類について書いていきたいと思います。

ビブラートとは

ビブラート(伊: vibrato)とは、演奏・歌唱において音を伸ばすとき、その音の見かけの音高を保ちながら、その音の特に高さを揺らすことである。バイブレーション(英: vibration)も似た言葉だが音楽においては、ビブラートには含まれないタイプの音の揺れや、感情の揺れ等を示すことが多い。

引用元:Wikipedia『ビブラート』

単純に『音程のゆらぎ』のことですね。この揺らぎが歌の中に心地よさを与えてくれます。

人間は一つの音をまっすぐ機械のように伸ばすのは難しいのです。生き物ですからね。生き物が完全に静止することが難しいように、音を完全に一定に伸ばすことはものすごく難しいのです。まっすぐに音をまっすぐに伸ばしきろうとすると、音がほんの少しのズレただけでも目立ってしまいます。音を完全にまっすぐ伸ばすことができて、そのまま収束させることができるのならビブラートもいらないでしょうが、普通はそうはいきません。

なので、それを意図的に動かすことで一定の安定感を得るのがビブラートです。人間が音楽的に気持ちよく、綺麗に、楽に、芸術的に歌えるようにビブラートがあるような気がします。

このように人間のまっすぐは難しいのです。

もちろん、人によってはビブラートをあえてかけない歌い方をしている人もいます。あえてまっすぐ歌うよう意識することで伝わるものもあるということですね。また、最近では昔の音楽に比べビブラートは減少傾向にありますね。上の図はあくまで極端な例で、実際は綺麗に音を伸ばせるシンガーもいます。歌は表現なのでビブラートはかけなければならないものではありません。

ただ、ビブラートは音程の安定感や聴き心地に関わってくるのです。

ビブラートの効果

ビブラートの効果は多くありますが、大きな核はピッチの安定性と揺らぎによる心地よさを生み出すことだと考えられます。

ビブラートはどこを使って生み出す?

ビブラートはどこを使って生み出すのか?という問題が議論になります。特に議論に上がるのがこの3つです。

ビブラートはどこを使う?

  1. 横隔膜(お腹)

個人的な答えは『喉(声帯)』と考えていますが、これは結構重大な問題でよく議論の的になります。

特に『ビブラート横隔膜(お腹)を使う問題』です。これに関してはたくさんの意見があるので、「みんな違ってみんないい」としておきましょう。人の体は人それぞれなので真っ向から否定することはできません。

ちなみに個人的には『横隔膜はほぼ関係ない』と思う派です。そもそもビブラートの意味音の揺らぎ(音程の変化)です。これ重要です。音程』のゆらぎなのです。音程を揺らさなければいけないのですから、ビブラートを作り出しているのは喉であり声帯ですね。

あとは「口を使うビブラート」というものもあります。この『横隔膜ビブラート』と『口を使うビブラート』について考察しておきます。

『横隔膜ビブラート』について

よく横隔膜を使うとかいう話が出てきます。横隔膜を使って揺らすとか。それと同義語的な意味でお腹を使うとか。でも横隔膜(お腹)って息を吐いたり吸ったりするために肺を動かす部分ですよね。つまりはこれは『息をコントロール』している部分です。ということは横隔膜で作るビブラートは息の起伏で作る?ということになりますね。

横隔膜ビブラート?

横隔膜をどうこうしたって、コントロールできるのは息だけです。つまり揺らすというのなら揺らせるのは『息の量』だけですよね。息の量を揺らすということは基本的にはボリュームの大小をつけるということです。音程は揺らせないですよね。ただ、確かに息の量で音程も多少変わります。しかし、ビブラート並み音程変化の波を作るにはかなりのスピードで横隔膜(お腹)を動かさなければいけないはずです。すごいスピードでお腹をベコベコさせなければいけないのではないでしょうか?結構厳しいような、、、。

なので横隔膜はほとんどビブラートにおいて関係ないと言えるでしょう。少なくともビブラートの練習に関してそこに焦点を当てるのは遠回りしているように思います。

上のような音の強弱変化はビブラートではなく、あえて言えば『トレモロ』と言うような気がします。このトレモロも楽器や音楽のジャンルにおいて定義が変わることもあるのですが、基本的な概念は音の強弱変化です。

器楽演奏ではトレモロは断続的かつ周期的に同じ音の発音を繰り返すことであり、連続的に揺れるビブラートとは区別されるが、楽器の種類によっては境界が曖昧となることもある。

歌唱においては、古典声楽ではトレモロをあまり用いないこともあってか、質の悪い揺れをビブラートと区別してトレモロと呼ぶ場合がある。これは本来の、演奏手法を指すトレモロとは全く別な物である。

引用元:Wikipedia『ビブラート』

『口を使うビブラート』について

ちなみに『口を使うビブラート論』もあります。これは若干理屈がわかるのですが、結局ビブラートを生み出しているのは声帯だろうと考えます。

口を使うビブラート?

例えば、口を高速で「アウアウアウアウ」と動かしながら声を出すとビブラートっぽくなりますよね。そうなんですよ。ビブラート的な音色が生み出されるのですね。

これはなぜかというと、「ア」は明るい開放的な音「ウ」は暗い閉鎖的な音色なのが理由です。どういうことかというと口の開き方の差が大きいので、音色の差が生まれるのです。その差が音階を若干(半音もいかないくらい)変えてしまっている(もしくはそのような印象を生んでいる)のですね。その音色の差を練習の感覚としての足がかりとするのはいいことだと思います。ただ、口の開きの差だけではビブラートほどの音階の波は生まれませんし、そういうビブラートをしている人は結局はその口の音色の差に合わせて声帯で波を作っているのですね。

口を速く動かすということは、横隔膜の動きよりは現実味があり、比較的誰でも簡単にできるので練習の足がかりに向いていますね。

ここで言いたいのは口を動かすのが悪いということではなく、ビブラートを作っているのはあくまでも喉だということです。重要なのは音程の揺れ、つまり声帯の動きということですね。

口を動かしながらのビブラート自体は寂しげで震えているようなニュアンスを生み出せますので全然OKです。

ビブラートの練習方法

コツを掴むと結構すぐに出来るようになったりするのですが、コツを掴むまでが大変ですね。

では、ビブラートの練習方法について書いていきたいと思います。

ビブラートにおいて一番重要なのは『人の真似をする』

重要なのは「理想のビブラートの真似をする」です。「おい!なんだよそれ!」ですね。いきなり投げやりな回答ですみません。ですが、これにはわけがあるのです。というものビブラートというのは人によって深さや揺らし方が違うのです。細かく揺らしたり、ゆっくりと揺らしたり。なのであなたが目指す歌声のビブラートをよく聞いて真似するというのが一番いい練習法です。

大事なのはよく聴いてしっかり真似することです。

しかし、ビブラートなんて全然できない・真似することもできないという人も当然いると思います。「真似出来るのならとっくにしてるよ!」と。ですよね。だからこのページを見てくれているのかもしれません。

そんな方にオススメの練習方法を紹介します。

ビブラートのコツを掴むトレーニング

コツを掴むトレーニング

  • ピアノを用意します(音が鳴るものならなんでも)
  • 自分の出しやすい音を出します(例えばド)
  • 次にその音を半音下げた音・もしくは上げた音を出します(例えばシやド#)
  • これに合わせて声を出します「あーーー」(発音はなんでもいいです)
  • この二つの音を連続に交互に弾きます(ドシドシドシドシドシドシ・・・・・)
  • それに合わせて発声します「あ〜〜〜〜」
  • スピードをだんだん速くします(ドシドシドシドシドシドシ・・・・・)
  • 自分の限界まで速くします
  • この時も声はしっかりと出して限界の速さまでついてくること(ビブラートができない人は難しいでしょう)

どうでしょう?ビブラートっぽくなりますよね。あくまで「ぽい」だけですが、これがビブラートの正体です。というかビブラートです。しかし、『ドの音に対して』という点では偽ビブラート』です(これについての話は次の段落で)。

音程が波のように交互に高速で変化するのですね。(高速とは言ってもそこまで速いわけではないのですが、一定の速度が必要)最初のうちは全然速くできないでしょうが、練習するとできるようになってきます。繰り返し練習することが重要です。続けるとかなり速いスピードでも出来るようになるでしょう。

そしてビブラートの感覚をつかむことができます。一度感覚をつかむとビブラートは簡単です。(むしろできるようになると逆にかけないことが難しくなったりする場合もあります)掴むまでが大変ですが、一度掴むとあとは目指すべきビブラートに近づけていき、それを身に染み込ませる作業です。

下の音源はコツを掴む練習用音源です。音に合わせて発声してみてください。男性低音・中音、女性低音・中音の4種類です。上記では「ド」でお話ししましたが、音源は全部「ソ」と「ソ#」です。そっちの方がやりやすいかと思い。。。

なぜこのコツは『偽ビブラート』なのか

「偽」という言い方はあまりよくないかもしれませんが、一般的に使われるビブラートとは違います。先ほどの練習では「ド」の音を基準に半音交互にずらすような練習のお話をしました。もちろん上下どちらでもいいのです。

ただ、これは「ドの音に対するビブラート」ではないのです。そういう意味で「偽ビブラート」と言いました。「ドとド#」で練習した場合で話を進めていきます。

ド・ド#を交互に繰り返した場合

人間の声は音を交互に繰り返すと波が生まれます。「ー_ー_ー」こういう音の動きではなく、「〜〜〜〜〜」このように波になります。

ここで重要なのが『ビブラートの音程を感じる部分は音の波の真ん中の部分』ということです。

ド・ド#を交互に繰り返した場合、波の一番高い点は「ド#」、波の一番低い点は「ド」ですね。ということは何の音程を感じるかというと、ドとド#の間の『表記できない何かの音程』を一番感じるのですね。

つまりこれは「ド」に対してのビブラートではなく『表記できない何かの音程』に対してのビブラートなのです。

もし「ド」に対してビブラートをかけたいのなら本来は「ド」が波の真ん中に来るようにして上下に揺らさなければいけないのです。

なのでそういう意味で先ほどの練習は「ド」に対しての「偽ビブラート」と言ったのですね。

ただ偽ビブラートの方が練習段階でのコツが掴みやすいのです。ピアノの音階をたどればいいので。普通のビブラートは指標(辿るべきピアノの音)がないのでビブラートをつかめません。この音程に対してのビブラートの捉え方は頭に入れておきましょう。波の真ん中が音程です。

ビブラートの種類

歌声は声が高いとか低いとかいろいろな軸で判断できますよね。ビブラートも同じように判断する軸があります。

ココがポイント

ビブラートは大きく分けると2つに軸で判断できます。それが深さ細かさです。

言い換えると音の波の高さです。

この二つの度合いでビブラートは個性が出ます。ちなみに、カラオケとかの採点で出て来るのですが、この二つの度合いをタイプに分けて「A-1」だとか「B-2」だとか分けられています。色々な種類があります。見たことある方もいるでしょう。

これは覚えなくていいですし、気にしなくてもいいのでここでは省略します。なんかあんまり意味ないですよね。「君のビブラートはA-2だね!」「あの人のビブラートはC-1だ!」「・・・・・・で?」ってなってしまいますので。「えっと、、次のフレーズはA-2のビブラートだから揺れ幅はこれくらいかな」とかいうのは人間なので難しいです。そんなシンガーいないはずです。

憧れのビブラートの表現を真似するのが一番ですね。

ではその二つの判断軸について書いていきます。

深さ・波の高さ

深いビブラート浅いビブラートかというものです。

波の大きさ

これはピッチのブレの幅を指します。だいたいビブラートは半音程度、音を揺らすのが基本的です。

時に1音くらい揺らす人もいますし、もっと揺らす人もいます。演歌歌手の人だったりが揺れ幅が大きいですね。こういうビブラートは深いビブラートと言えるでしょう。

逆にあまり音を揺らさないビブラートは浅いビブラートと言えます。

つまりこれは音の波の揺れの大きさ=高さですね。

あまり大きく揺らしすぎると不快に感じることもありますし、小さく揺らしすぎるとビブラートと認識できないような場合もあります。人間が心地よいビブラートと感じるにはある程度の範囲があるのです。

深いビブラート

浅いビブラート

そこまで浅くはないのですが、浅すぎると聴き取れないのでこれくらいを例に。

細かさ・波の幅

細かいビブラート緩やかビブラートかということです。(細かいの対義語は粗いですが、粗いビブラートというとなんかわかりにくいので緩やかなビブラートとします。表現的にしっくりくるので。わかりづらい方はすみません。)

波の幅

これはブレの速さ・回数ですね。時間内にどれだけ音を揺らしているかという点です。細かいビブラートは震えているような寂しさが表現しやすいですし、緩やかなビブラートは壮大さを感じさせてくれますね。

ただし、細かすぎるとそれはもうただの高速の震えですし、緩やかすぎるとただの音程の変化ですね。これも人間がビブラートと認識するにはある程度の範囲がありそうです。

音の波の揺れの回数=幅です。

細かいビブラート

緩やかなビブラート

まとめ

このビブラートの種類の考え方の軸を理解することで、自分に合うビブラートが見つかるかもしれませんし、練習もしやすくなるかもしれません。ただ、「あの人のビブラートは深い」と言った表現をする時にそれが音の波の高さなのか、幅なのかという点ではなんとも言えないところです。

両方を総じて考えて、深いという表現をしているように感じます。当ブログでも深いビブラートを解説することはあるのですが、総合的に考えてという意味で使っています。わかりにくくてすみません。

ちなみに違う技法なのですが、演歌などでよく使う「こぶし」というものもビブラートの仲間です。こちらは瞬間的なビブラートとでも言いましょうか(厳密には違いますが、そう考えると捉えやすい)。

『こぶし』の出し方や練習方法について

今回は歌のテクニックとして使われる「こぶし」について書いてきたいと思います。 特に演歌や民謡には必須のテクニックですが、カラオケの採点項目にも入っているので一度は聞いたことがあるという人も多いはずです ...

続きを見る

『ボイトレに役立つグッズ』はこちら

ボイトレグッズ紹介ページ

※当サイトのページです

オススメ記事

1

今回はボイストレーニングの効果を高めるグッズや声を鍛えるのに欠かせないグッズについて書いていきたいと思います。グッズがなくてもボイストレーニングはできるのですが、あれば便利です。 グッズを使うメリット ...

2

今回はボイストレーニングにオススメの本について書いていきたいと思います。ボイストレーニングというものは、なかなか独学でやっていくというのは難しいですよね。「何からやればいいのか、何が正しいのか、何が一 ...

3

今回は「声の音域を広げる方法」について書いていきたいと思います。歌において音域を広げるということは大きな課題の一つですね。おそらく多くの人が音域を広げたいと思ったことはあるでしょう。それくらい歌におい ...

4

今回は「歌が上手くなる方法」について徹底考察していきたいと思います。歌というものは誰もが身近に聞いたり歌ったりすることができるものですね。 そんな身近なものだからこそ歌が上手くなりたいと思ったことがあ ...

5

今回はミックスボイス(ミドルボイス)について書いていきたいと思います。『ミックスボイス』というものについて疑問を持っている人は多いと思います。そもそもなんなの?何がミックスボイスなの?自分の声はどうな ...

-ボイストレーニング

Copyright© 【ミュートレグ】 , 2019 All Rights Reserved.