今回はボイトレにおける表情筋のトレーニングついて。
この記事は
- 声と表情筋の関係性について
- 表情筋トレーニングについて
という内容です。
声と表情筋の関係性について
声と表情筋は関係性のあるものです。
というのも、声帯で作られた声の最終的な出口は口です。つまり、音色を最後に飾る部分は口や口の空間ということです。
もちろん、口の動きだけで声が劇的に変わるとは言えませんが、口の動きは、
- 発音の精度
- 音色の明るさ・暗さのコントロール
- 若干の音程の変化
などに影響します。
-
歌うときの”正しい”口の開け方は『人によって違う』
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そして
口の動きをコントロールしている部分が『表情筋』です。
つまり、先ほどの「発音の精度」「音色の明るさ・暗さのコントロール」「若干の音程の変化」に表情筋が影響しているということになります。
なので、表情筋を鍛えることは歌にも良い影響を与えると言えます。
もちろん、多くの人は意識さえすればある程度はしっかりと表情を動かすことができるはずで、意識しても動かせないほど表情筋が凝り固まっているという人は少ないでしょう。
しかし、『歌っている最中に』という条件になると、そこに問題が生まれる人もいるでしょう。『歌っているときの表情筋の動きが甘くて、声の邪魔をしている』などの問題は良くあるパターンです。
そういう問題を抱えているときに、今回のトレーニングは有効だと考えられます。
表情筋トレーニング
表情筋を鍛えるだけなら表情を動かすだけでいいのですが、歌においては発声しながら表情を動かすトレーニングがおすすめです。
これによって、歌うときにもスムーズに表情が動く練習になりますし、発声練習も兼ねられるので一石二鳥です。
「アオ」トレーニング
- 「アオアオアオアオ」
と交互に発声するトレーニングです。
口は縦方向の開きを意識しながら「ア」(横に開く)「オ」(横に閉じる)というニュアンスを意識することで、しっかりと表情が動きます。
「ウイ」トレーニング
- 「ウイウイウイウイ」
と交互に発声するトレーニングです。
口は縦の閉じを意識しながら「ウ」(横に閉じる)「イ」(横に開く)というニュアンスを意識です。
「オエ」トレーニング
- 「オエオエオエオエ」
と交互に発声するトレーニングです。
口は「オ」(縦に開く横に閉じる)「エ」(縦に開く横に開く)というニュアンスを意識です。
具体的な練習方法
上記に書いてある3つの発音を音程などつけずにただひたすらにするのもいいですし、音階に合わせてやってみてもいいです。
どうせやるならスケール(音階)練習も兼ねると、さらにお得です。
- 「ドレミファソファミレドー♪」
に合わせて
- 「アオアオアオアオアー♪」
みたいな感じです。
音階に決まりはないので、自分のお好みに合わせてやるといいでしょう。
当サイトのボイストレーニング音源ページも活用してみてください。
注意
全ての発音ではっきりしっかりと発音することを気をつけましょう。
特に口をしっかり開けてトレーニングすることが重要です。口の開く方向性などをしっかりと意識することで表情筋がしっかりと動きます。
トレーニング効果
これらのトレーニングの効果は
- 母音のトレーニングになる
- 母音のつながりがスムーズになる
- 表情筋が鍛えられる
- 発音が良くなる
という効果が考えられます。
「表情筋を鍛える」「発音が良くなる」という点は当然ですが、このトレーニングは母音のトレーニングにもなるという点がメリットです。特に、母音のつながりをスムーズにする効果は表情筋だけでなく、声帯部分にも効くことになります。
表情筋を鍛えながら、母音のつなぎをスムーズにすることで喉も柔軟にしていくのですね。
まとめ
【声と表情筋の関係性】
- 声帯で作られた声の最終的な出口は口であり、口の動きが発音の精度や音色のコントロールに影響する。
- 表情筋を鍛えることが歌にも良い影響を与える可能性がある。
【表情筋トレーニング】
- 「アオ」、「ウイ」、「オエ」の発音練習。
- 音程に合わせて練習するとより効果的。
【トレーニング効果】
- 母音のトレーニングになり、母音のつながりがスムーズになる。
- 表情筋が鍛えられ、発音が良くなる。