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声や歌について

女声の出し方について【女声はミックスボイス?】

更新日:

今回は「女声の出し方」というものをテーマに考察していきます。

主に男性が女性のような声を出すことを「女声」と言ったりしますね。

『男性がどれだけ女性が普通に声を出すニュアンスに近づけるか』というのがこの女声の肝ですよね。

発声の面から考えると

『声帯伸展によるファルセット系の発声ではなく、声帯収縮によるミックスボイス系の発声

が理想的な女声の鍵でしょう。

今回はそんな女声についてです。

「女声」とは

明確な定義があるものではないでしょうが、

『男性の声帯を持っている人が女性の声のように聞こえる声を出すこと』でしょう。

つまり「いかに自然な女性の声に聞こえるか」というのが一番重要なポイントですし、その度合いこそ完成度の高さに直結するものであると考えられます。

ということは女声を出すときに考えるべきことは「女性の声帯の鳴り方と同じように鳴らす必要がある」ということです。

メラニー法も

メラニー法とは、ボイストレーニングにより女声を出す方法。トランス女性が、外科的処置に頼らずに訓練によって声の性適合を行う場合に習得することが多い。自身も性同一性障害者であるアメリカのメラニー・アン・フィリップス (Melanie Anne Phillips)によって開発された。

「女性」として社会に適合する為には、「声」は重要な要素である。この方法においては高い声を出すことを目的とせず、女声らしい響きをつけることで、相手に女性として認識させようというものである。

引用元:Wikipedia「メラニー法」より

とあり女性の声をボイストレーニングで出す方法とありますね。

重要な部分は『高い声を出すことを目的とせず、女声らしい響きをつけることで、相手に女性として認識させようというものである。』のところですね。

まぁこれは高音に固執せずに発音やイントネーションや音色の作り方を工夫するみたいな意味も含まれてはいるのでしょうが、いかに女性っぽく聞かせるか、つまり男性の声帯でどれくらい女性の声帯の鳴りに近づけるかというのが女声の肝ですね。

男性の声帯と女性の声帯の違い

このように基本的には声帯の大きさの違い・長さの違いというところ以外の差はありません。

つまりそれによって生み出される音の高低の違いはあれど基本的な動きやできることは同じです。

大きくは地声・ミックスボイス・ファルセットの動きは同じような動きや発声原理で鳴るが、声帯の長さの違いにより音域帯が異なるのですね。

ココがポイント

この発声原理や声帯の鳴り方や使い方が男女で基本的に同じというところから、厳密には「女声はファルセットでは生み出せない」と考えられます。

女声は男性のファルセットではない

女声は「男性のファルセットではない」と言えるでしょう。

厳密に言うと質の高い女声はファルセットでは生み出せない」ということです。

男性の声帯で鳴らすファルセットが音域的には女性の地声域に当たりますから、音域の面では問題ないのですが、音色的には女性の地声っぽくはならないですよね。

なぜなら

発声原理がファルセットだからです。

ファルセットという発声原理が前提である場合、いくら音色に芯を持たせようとも完成度の高い女声にはならないでしょう。

それは何より聞き手が一番感じることですよね。

完成度の低い女声は基本的にはファルセットで出しているでしょうから、「あ、男性が出しているな」とわかるような印象を受けます。

このように地声と裏声は声帯の動きが異なる発声法なので、それが男性の声帯であれ女性の声帯であれ地声とファルセットでは音色(声帯の動き)が違うのです。

つまり『声帯伸展により声帯を引き伸ばすことで生み出されるファルセット』声帯自体を薄く使うためにいくら芯を持たせようともファルセット特有の音色の域を超えられないと考えられます。

芯を作っても声区は超えられない

このように声帯自体が引き伸ばされて薄くなります。これは男女共同じです。この図は結構簡略化しており、実際はもっと複雑なのですが難しすぎてもわけわからなくなるのでこれくらいでいいでしょう。

つまり声帯を薄く使ってファルセットにしてしまっては女声にはならない可能性の方が高いです。

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女声の原理

『女性と同じような声帯の使い方(地声)で女性と同じくらいの音域を出す』ことが女声の重要なポイントだと考えられます。

そのためには声帯筋などの働きによる声帯収縮・緊張によってミックスボイスに近い音色の発声をする必要があります。

つまり伸展させるのではなく、

閉鎖させることで高音を出すのですね。これにより地声形の声帯の使い方のまま音をあげるのです。

勘違いしてはならないのがこれはあくまで声帯の閉鎖・収縮・緊張であり喉を締めるわけではないです。

しかも強く収縮すればいいというわけではなく裏声の音色に寄せるような鳴りを表現しなければいけません。非常に難しい声帯の使い方だと考えられます。

もう一つ言うと音程の調整を完全に『声帯収縮』だけに頼るのではなく、ある程度の『声帯伸展』とのバランスが必要と考えられます(このバランスは個人の感覚に委ねられる)。

つまり声区の種類としてはミックスボイスに近いもの、もしくは猫ファルセットに近いものと考えられます。

猫ファルセットは声帯伸展できないファルセットのことで、

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こちらの記事で悪い例のファルセットとして書いています(女声は音楽的な発声の観点から言えば良いものではないでしょう)。

つまり声帯収縮(閉鎖)を意識しつつ、ある程度声帯伸展させることでファルセットに入らない絶妙なニュアンスで音を鳴らす必要があります。

つまり「薄く締める・柔らかく締める」ということ。

つまり地声的鳴りの要素をある程度持った状態での高音発声を実現させる必要があるのです。

ではどうするか?

女声の出し方・練習方法

これは薄いミックスボイス柔らかいミックスボイスのニュアンスに近いと思います。

感覚的には『地声の状態からファルセットにいかずに薄皮一枚剥ぐ』みたいな感覚になると思われます。

具体的にはこちらの記事で紹介している、

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綺麗系ミックスボイスの練習方法などがオススメですね。

地声とファルセットの中間地点をリップロールを使って探していくようなトレーニングです。

また、エッジボイスなどで一定の声帯閉鎖を前提に女声を開発していくトレーニングもいいかと思われます。

やり方・練習方法

  • エッジボイスを出します。
  • そのエッジボイスを高音域まで上げていきます。必ずエッジボイスという状態を維持していください。
  • 音域を上げていくとエッジボイスにできない点に到達すると思います。
  • そのエッジボイスにギリギリできる音からギリギリできない音に何度も入れます。この時もエッジボイスにはできないけど意識はエッジボイスを維持します。
  • 何度も行ったり来たりを繰り返し練習すると「キュっ」とした音・ニワトリの鳴き声のような声が出てくると思われます。これは間違いなく声帯閉鎖・収縮によって鳴っている高音の種なのでその声が女声の種です。
  • 今はまだ種なので何度も使って自由に使えるようにしていく必要があります。
  • この女声の種(ミックスボイスの種)を出せるようになったら、その種をリップロールの脱力効果で柔軟に薄くコントロールできるように開発していきます。余計な力なく声帯をコントロールできるようにするということです。
  • 女声を出すことに関して言えば、このリップロールはやり過ぎてもいいくらいです。声帯閉鎖・収縮で生み出す高音をいかに薄く使うかというのが鍵なので。

このようなアプローチで女声を開発していくのがいいのではないでしょうか。

おそらくファルセットからのアプローチは難しいかと考えられます。もちろん声帯は人それぞれなので人それぞれだと言えますが。

女声の練習に関しては最も効果を発揮するであろうリップロール。

特に圧力弁の役割を果たすことによる「声帯への呼気圧軽減による脱力」が柔軟な声帯閉鎖や薄い声帯閉鎖に最適であり、女声のトレーニングに最も適していると考えられます。

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