発声方法

女声の出し方についての研究

投稿日:2019年10月23日 更新日:

今回は「女声の出し方」というテーマです。

主に男性が女性のような声を出すことを「女声」と言ったりしますね。

『男性がどれだけ女性が普通に声を出すニュアンスに近づけるか』というのがこの女声の肝。

女声の出し方

女声=『①女性らしい共鳴』+『②女性らしい抑揚表現』+『③女性の音域(裏声はダメ)』

この3つの条件を揃えることが女声を生み出す方程式になる。

「女声」とは

明確な定義があるものではないでしょうが、

  • 『男性の声帯を持っている人が女性の声のように聞こえる声を出すこと』

です。

 

つまり「いかに”自然な”女性の声に聞こえるか」というのが一番重要なポイントですし、その度合いこそ完成度の高さに直結するものであると考えられます。

 

メラニー法においても、

メラニー法とは、ボイストレーニングにより女声を出す方法。トランス女性が、外科的処置に頼らずに訓練によって声の性適合を行う場合に習得することが多い。自身も性同一性障害者であるアメリカのメラニー・アン・フィリップス (Melanie Anne Phillips)によって開発された。

「女性」として社会に適合する為には、「声」は重要な要素である。この方法においては高い声を出すことを目的とせず、女声らしい響きをつけることで、相手に女性として認識させようというものである。

引用元:Wikipedia「メラニー法」より

重要な部分は『高い声を出すことを目的とせず、女声らしい響きをつけることで、相手に女性として認識させようというものである。』のところですね。

これは高音に固執せずに発音やイントネーションや音色の作り方を工夫するという意味合いです。

これはつまり男性が単に高い声を出すだけでは女性の声にはならないということですね。

男性の声と女性の声の違い

女声のトレーニングをする前に男性の声と女性の声の大きな違いを理解しておくことが重要です。

『この違いを埋めること=女声の出し方』につながります。

①声帯の長さや大きさ

このように基本的には声帯の大きさの違い・長さの違いがあります。

一般的に男性が15〜21mm、女性が10〜15mmくらいの長さとされています(*研究によって誤差がある)。

この長さの違いにより男性は声が低く、女性は声が高い。

 

音の高低の違い以外の基本的な動きや性能は同じです。

 

この基本的性能が同じということは、男の裏声では質のいい(女性らしい)女声にはならないということです。

地声は声帯筋が働く↓

裏声は声帯筋が働かない↓

男性の声帯であれ女性の声帯であれ、このように地声と裏声は声帯の動きが異なる発声法です。

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女性は基本的に地声で話していますから、男性が真似するときも地声の鳴りが必要になります。

②共鳴腔の大きさの違い

共鳴腔は頭蓋骨の形によって決まるので、男性と女性に若干の差はあれど鼻腔・口腔に関しては大して差はない

しかし、『咽頭腔』の差が他の二つの差に比べるとかなり大きい

 

咽頭腔とはは声帯(喉仏)から口腔までの空間のことです。

喉仏の大きさや深さ、首の太さの関係で、咽頭腔が男性の方が広く女性の方が狭い。なので、男性の声は太く、女性の声は細い。

女声の出し方

上記二つの差を埋めて、そこに女性らしい抑揚やイントネーションを加えると女声の完成です。

順番は

  1. 咽頭腔を狭くする
  2. 女性らしい抑揚をつける
  3. 地声で高い声を出す

というのがおすすめです。ただし、人それぞれ違うので自分に合うものを探してみることも忘れずに。

①咽頭腔を狭くする

咽頭腔を狭くする方法としては、

  • 喉仏を上げる
  • 舌の奥を上アゴに近づける

という感覚でできると思います。

とにかく『喉の奥の空間を狭くする』というイメージですが、人それぞれ感覚が違うでしょうから自分の感覚で。

 

自分の喉をコンコンと叩いて音色を高くするこの方法はわかりやすくてオススメです↓

コンコンと叩く音が高くなっているということは咽頭腔が狭くなっているということです。

これでまずは『女性らしい響きの形(狭い咽頭腔)』を完成させます。

これによって声が鼻(鼻腔)に響くような感覚が強くなります。

②女性らしい抑揚をつける

女性は男性と比較すると、イントネーションや抑揚がやや豊かです。

具体的に何がどうなっているという法則は特にないです。方言などもありますし女性のタイプによっても変わってくるでしょう。

 

なので、これをすればいいということは言えないのですが、女性の話している動画と一緒に同じ言葉を話してみるなどの練習で自分が目指す女声の抑揚を研究しましょう

③地声で高い声を出す

裏声から地声の成分を入れていくようなアプローチしてもいいとは思うのですが、結局地声っぽくないと完成度が高くならないので最初から地声で高い声を出すのが手取り早いと思います。

 

女性の話し声の平均はmid2A#〜mid2Eくらいと言われていますし、少し低い女性ならもう少し音程が降りてくるので、男性でも地声で出せないことはないですね。

ただし声帯の柔軟性が低く、地声でその音域まで届かない場合はとにかく鍛える。

 

この①②③のステップはこちらの動画の再生位置からがすごくわかりやすい↓

この動画で言っていることを再生位置から簡単に要約すると、

  • 「ファルセットはこんな感じでスカスカの音色になるからダメ」
  • 「すごく高い声を出すのではなく、男が普段テンションが上がっているときに音程を上げて話すくらいの音程とそんなに変わらないから、そこから女性の喉の形(共鳴の形)を作ればいい」
  • 「①声の姿勢=女性らしい共鳴」「②アクセント、つまり抑揚と女性らしい表現」「③音程を上げる」このステップを順番にクリアしていきましょう。

という感じです。

 

まぁ、日本人はそんなにテンション高く話す文化ではないので、喉がガチガチに硬く地声の音域が狭いという人もいるでしょう。そういう人は何か特殊な発声方法から高音を探し出そうとするかもしれませんが、結局地声をコツコツを伸ばしていくということが一番の近道になると思われます。

そうすることで質の高い女声につながるでしょうし、女声以外でも活かせるでしょう。

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