歌唱力アップ

地声の高音域を広げる方法【結局、地道なトレーニングが一番いい】

投稿日:2019年7月23日 更新日:

今回は『地声の高音域を広げるトレーニング方法』というテーマです。

  1. 前半は具体的なトレーニング方法や開発の仕方について
  2. 後半は音域を広げるために考えるべきポイントについて

今回は「手っ取り早く、とにかく地声の高い声を出したい(娯楽派)」という人よりも「コツコツと努力して、魅力的な地声の高音を開発したい(本格派)」という人向けの内容です。

地声の高音域を広げるトレーニング方法

早速ですが、『地声の高音域を広げる具体的なトレーニング方法』に入ります。

 

まずは

自分の『地声のに出せる範囲の限界』を理解します。

ピアノで一音一音低い音から音程を上げていき限界を探っていきます。

 

発音は「あー♫」など好きな発音で。

 

この時、大事なポイントはあくまで『楽に出せる範囲』の限界を探ることです。

『ほんの少しでも苦しい・変な力がちょっとでも入る・喉が締まる予兆がする』みたいなことがあってはダメで、『100回出したら100回とも一切ミスなく出せるくらいの音』です。

 

例えば、

  • 『ド』→楽に出せる
  • 『ド#』→ほんのりきつい
  • 『レ』→少しきつい

なら、楽に出せる範囲は『ド』までということになります。

楽に出せる範囲

*体調によっても変化するので万全な状態で確認しましょう。例えば、体のスイッチが入っていない朝と体のスイッチがしっかりと入った夕方頃では数音変わることもあります。

 

この音を理解したら、

まずはこの『ド』と『ド#』をピアノなどの楽器に合わせてひたすらに発声練習します。

つまり『楽』と『ほんのりきつい音』。

ここでの目標・目的は

  • 『ド#』を『ほんのりきつい→楽に出せる』に変えること

です。

発音はなんでもいいというか、『いろいろな発音』をやってみるのが大事だと思います。

これをとにかくひたすらに繰り返します。できるまで一点集中

 

そうすると、継続するうちに

  • 『ド#』→楽に出せる
  • 『レ』→ほんのりきつい
  • 『レ#』→少しきつい

へと成長します。

これが『音域が広がる』ということでしょうし、こうして『100回出したら100回とも一切ミスなく出せるくらいの音』を一つづつあげていけば必然的に歌唱力も上がると考えられます。

 

例えば、

  • 『1日15分〜30分』×30日(一ヶ月)

で『半音上げる』とします。

 

そうすると

  • 『半音上げる』×12ヶ月で1オクターブ音域が上がる

という計算になります。

 

なんかそう考えるとできそうですよね。

1ヶ月に上げる音域はたった半音でいいのですから。

 

そして、これを繰り返せば、

  • 1年で1オクターブ
  • 2年で2オクターブ
  • 10年で10オクターブ。。。。。。

となればいいのですが、、、、。

 

ならない。これも頭に入れておくべきかと。

 

音域を広げるトレーニングをする上で知っておくべき大事なことですが、

人の声帯には最適な音階の範囲があり、それは人それぞれ決まっている

ということです(これに関しては後ほど詳しく説明します。)

 

つまり、

半音づつ上げていくと、ある一定のラインまでは

  • 『ほんのりきつい音→楽な音』

に変えていくことができるのですが、そのうち何をどうしても楽にはならない音(限界)にたどり着く

ということです。

 

もちろんこれは『楽な音の限界』なので、そこからの頑張り度合によって数音上まで地声で出せるでしょう。

ただ、『楽な音の限界』が伸びない限りは頑張れる度合いも限られているのでそこが一定の限界と判断できます。

このトレーニングの注意点

最大の注意点は『ほんのりきつい音→楽な音』に変えるときに

  • その発声の音色に最大限の注意を払うこと

です。

 

要は変な発声の方向性へ進まないようにしなければいけないということです。いくら楽に出せるようになったからと言ってもそれが変な発声であっては意味がありませんから。

  • 『楽な発声』と『変な音色の発声・悪い音色の発声』は両立するので注意が必要

ということです。

 

不安な場合は、練習するときに『録音』する。そしてそれをよく聞いてみる。

スマホの録音で十分です。

 

これで変な発声に入り込むことを完全に防げます。

 

自分で判断できないかも?

録音を聴いて自分が変と感じたら、ほぼ他人も変と感じていますので、それが『変な発声』です。

変でもないし、良くもないと感じたら良く感じる発声になるように試行錯誤。

結果的に魅力的な歌声になるでしょう。

 

録音だから変に感じる?

いや、これは残念ながら録音こそほぼ真実

少なくとも自分で聞いている自分の声より録音の方が信用できます。

 

大抵のスマホの録音の音質はすごくいいですし、今やiPhoneのマイクで録音したものをそのままCD音源に使うミュージシャンも時々います(海外で結構いる)。

 

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このトレーニングの弱点【質を得る代償】

このトレーニングの最大の弱点は

  • 『つまらない』
  • 『地道すぎる』
  • 『我慢が大変』

みたいなところだと思います。

 

半音づつコツコツと練習し続けるのは、正直楽しくないですよね。

もっと高音まで頑張るような『ドミソド〜♫』みたいな音階でトレーニングした方が楽しいですし、やってる感があります。音程を飛ばしたくなるんです。

 

ところがそういうトレーニングこそ『質のいい発声の音域を広げる』という目的だけの観点で言えば、あまり良くない場合も考えられます。

 

というのも、音階をジャンプするようにして無理やり押し広げていく練習は

  • 発声の質高音が出せる

にどうしても意識のウェイトが偏ります。

 

そうすると早く高い声が出せる可能性は高くなりますが、結果的に質が良くない高音・変な癖をつけた高音を身につける可能性が非常に高いです。

もしそうなった場合、後から質を取ることはすごく難しいと考えられます。なので結局、ほぼほぼ最初からやり直すことになるんです。

 

逆に、一音づつコツコツとほんのりきつい音を楽に変えていくトレーニングは

  • 発声の質高音が出せる

発声の質を最大限重視した考え方のトレーニングです。

 

急激に音域が上がることはないですが、変な発声になるリスクを最大限排除しています。

必然的に魅力的な発声のまま音域を広げることができます。

 

そのかわりにつまらない地道なトレーニングとなりますが、我慢でしょう。長い目で見れば良い結果に結びつく可能性が高いと思われます。

 

ただし、『ニーズ』は人それぞれで、

  • カラオケで自由に楽しく歌いたいのか(そこまで努力せず楽しめる範囲になりたい)
  • プロのように魅力的な発声で歌いたいのか(とにかく努力して魅力的になりたい)

など色々な考え方の幅があります(*もちろん音楽の楽しみ方は自由なので優劣はない)。

 

もしかしたらカラオケで楽しく歌いたい範囲であれば、音階をジャンプさせるような発声トレーニングの方が手っ取り早いということもあるでしょう。

今回は右側を軸に考えています。

「左側から進んで右側に行けないの?」と考えるでしょうが、不思議とそうならないことが多いから『質』って大事なのですね。

音域を広げるための予備知識

「地声」か「ミックスボイス」か

地声の音域広げるという話になったときに、大抵出てくるのが『ミックスボイス』ですね。

 

これに関してはあまり深く考えない方がお得です。

裏声ではない高音域を広げたいのであれば、どっちにしてもやることは変わりませんから。

 

もしあなたのミックスボイスの認識が大枠『裏声ではない高音発声』であれば、声区の分類上ミックスボイスは地声と考えられますので『地声の仲間≒地声』と考えておきましょう。

少なくともそれで損はないはずです。

 

誰でも音域は広がるのか?

聞きなれた言葉かもしれませんが、

  • 音域は誰でも広がると考えられる

のです、、、。

 

が!!!

人の声帯には限界があり、それぞれの限界値(最適値=魅力的な範囲)はその人が持っている声帯によって決まっている

と考えられます。

 

確かに、

声帯の仕組み上は高音域はかなり伸ばせると言えるのですが、それはあくまでも『生理的限界(物理的限界)』のお話。

  1. 生理的限界・・・声として出せる高音の限界
  2. 魅力的限界・・・歌に使える良い音色の高音の限界

歌においては『生理的限界』ではなく『魅力的限界』を考えなければいけません。

 

『魅力的限界』を考慮すると伸ばせる範囲は人それぞれの持っている声帯によってある程度決まっていると考えることができます。

 

例えば、一流の『声が低い男性シンガー』が一流の『声が高い女性シンガー』の曲を原曲キーで歌おうとしたとします。そうすると、一流シンガーなのでもしかしたら音域的には出せるかもしれませんが”魅力的に歌えるか”と言われるとかなり難しいはず。

 

おそらく多くの人が「自分に合ったキーで歌ってくれ」と思うことでしょう。これはつまり『自分の最適なキーに合わせた方が魅力的である』ということですね。

 

よって

  • 「魅力」を考慮すると歌える高音には限界がある

と考えることができるということです。

 

そして、この「魅力的な音域」というのは男性と女性の違いはわかりやすいのですが、個人個人違うということを頭に入れておくべきでしょう。 

誰にでも『その体に合った最適』があるので『高音域は人それぞれの個性の範囲で伸ばせる』くらいの表現が現実的かもしれません。

まぁ歌は「高い声を出さなければいけない」とか「高い方がいい」ということではないですから。

 

その最適を極めた方が魅力的です。

 

では歌においての最適は?

大抵の人は

  • 自分の声の最低音から数えて、『2〜3オクターブ(地声・裏声を含めて)』くらいは出せる(力を秘めている)

と言われています(*個人差がある)。

 

それだけあれば十分でしょうし、ほとんどの人は満足するでしょう。

*ポップスで使う平均音域幅は1〜1.5オクターブくらい(その人の一番おいしい音域帯を狙うから)。

そしてこの一番おいしい音域帯も人それぞれが持っている声帯によって違います。

自分の地声域の目安

まず、

  • 自分の声帯の自然な最低音を見つける

ことが大事です。

 

『自然な最低音』とは

単純に、

  • 『自分が出せる一番低い音』

のことです。

ただし、音にできるかできないかくらいのギリギリな最低音ではなく、

  • 『楽に綺麗に音にできる最低音』

くらいと考えましょう。なので、「自然な」という言葉をつけています。

 

この自然な最低音は人によって(持っている声帯によって)違います。男女の差はもちろんのこと、人それぞれに違います。

 

基本的にはその人の

  • 声が低ければ最低音は低い
  • 声が高ければ最低音は高い

です(*あくまでも”基本的に”)。

そして、男性はこの最低音から

  • 1.5〜2オクターブ目くらいまでは誰でも魅力的に出せるようになるであろう範囲
  • 2〜2.5オクターブ目くらいは魅力面と向き合わなければいけない範囲(裏声に最適な範囲)

女性はこの最低音から

  • 1〜1.5オクターブ目くらいまでは誰でも魅力的に出せるようになるであろう範囲
  • 1.5〜2オクターブ目くらいは魅力面と向き合わなければいけない範囲(裏声に最適な範囲)

という目安になるでしょう(*幅があるのは個人差です)。

これも個人差がありますが一般的に女性の方が狭く、男性の方が広い傾向があります。

 

あくまでも目安なので必ず当てはまるとは限らないですが、この目安から大きく外れるというようなこともそんなにないでしょうから、自分の自然な最低音からのある程度の開発目安になると思います。

地声の音域を広げる要素

地声の音程を上げるために重要な二つの要素

  1. 『声帯』
  2. 『息』

について理解しておくと、トレーニングのヒントになると思います。

『音程』と『声帯』の関係性

音程を司っている声帯の動きは

  1. 声帯が伸びる(高くなる)
  2. 声帯が縮む(低くなる)

という二つの力がメインです。

 

①声帯が伸びる↓

基本的に「高音」の主役はこの動きになります。

 

②声帯が縮む↓

こちらは音程を下げる動きです。

 

この「伸びる動き」と「縮む動き」によって音程が決まっており、音域を広げる=『伸びる動きを鍛えている』とも言い換えることができます。

 

これらの動きはあまり自覚できない動きなので特に意識する必要はないのですが、そういうイメージを持つことでトレーニングに役立つかもしれません。

『音程』と『息』の関係性

音程を決めている要因はもう一つの主役が

  • 息の量・息の力

です。

 

例えば、現実的にはありえませんがもし声帯の状態が全く動かないという同一の条件下で息の量が弱いのと強いのではどちらが高音が鳴るでしょうか?

音程は声帯の振動数によって決まっているので、息の量が強い方が高い音が鳴りますね。

これは風が強い日の窓の音のイメージです。風が強ければ「ピューーーー」っという強い高い音が鳴りますし、弱まると低い音になって消えていきます。

体育で使われるような笛も同じですね。強く吹けば高い音、弱く吹けば低い音になります。

 

試しに

音程は全く意識せずに思いっきり息を吐く勢いで声を出してみましょう。次にすごく弱く息を吐きながら声を出してみましょう。

おそらく強く息を吐いた方が高い声になったはずです。

 

つまり、シンプルに考えると息の力が強ければ強いほど高い音が鳴ると考えることができます。

ただし厳密には息の量を強くするとそれに合わせて声帯は動いている(息に合わせて反射的に声帯が動く)ので、息の力だけで高音になっているわけではないです。

『声帯』と『息』の両方を意識して鍛える

上記の二つを踏まえると地声の高音を出すには『声帯の伸びる力』と『息の力』を鍛えればいいということになります。

 

そして、大事なのはこの両方の能力を連動させることでしょう。

どちらか一方だけを強くしようとするよりも両方をバランス良く鍛えるような意識を持つことで、綺麗に音域を広げていけるはずです。

 

声帯の伸びる力を鍛えるトレーニング

 

 

実際の発声などで高音を開発していくトレーニング

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