歌のスキル・テクニック

ビブラートの応用表現についての研究

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今回はビブラートの応用表現やテクニックについての研究です。

ビブラートについてはこちらのページに書いているので、省略しますが、少しおさらいしておくと、

  • 音程を上下合わせて半音程度揺らす
  • 1秒間に音程を5〜6回程度揺らす

というのがビブラートの基本形でしたね。

無題1594

今回はその応用的な表現を4つほど研究考察します。

①『トレモロ型のビブラート』

このビブラートは一見シンプルに思えて、実はすごく奥が深いものです。

 

*再生位置「晴れてるけど〜〜〜」↓

Aimerさんは基本的にこのビブラートを使いこなしますね。

 

簡単に言えば、少し震えているような表現になり、寂しさなどを感じるビブラートです。

 

あと、代表的なのは宇多田ヒカルさん。

*再生位置「どれくらい〜〜〜」「ねぇ笑えばいい〜〜〜」↓

このようにトレモロのような音色変化をしながらビブラートをかけるというテクニック。

 

「トレモロ型のビブラート」と勝手に名付けていますが、世間では通用しないので気をつけて。笑

 

「トレモロ」はギターを弾く人とかは知っていると思うのですが、『”音量”の大小を連続的に繰り返す音の動きのこと』ですね。

 

トレモロの音の変化がわからない人はどうぞ(*スイッチをONにしてジャーンと弾いた時、先ほどのお二人と同じような音色に感じるはず)↓

 

この「トレモロ」ってビブラートとよく似た響き・音色がするのですが、その構造は全く別物です。

  • ビブラートは音程が揺れる(音程の上下)
  • トレモロは音量が揺れる(音量の大小)

という風に揺れているものが全然違います↓

無題80 4

で、話を戻しますと、

先ほどのお二人はビブラートにトレモロが混じっているような音の動きをしていると思います。

 

つまり

  • 音程が揺れながら、音量が大小する

ような感じ。

 

さらによーく聴くと、その音の揺れの片方の音量が小さいような動きをしている。

 

こんな感じ↓

無題1596 2

無題1597 2

このように揺れ幅の片方の音量が小さくなることでトレモロのように聞こえるのではないかと考えます。

 

【どうすればできるのか?】

これは一種の癖みたいなものでしょうから、『とにかく真似をする』というのが一番だと思います。

息っぽい発声をする人はこのビブラートを使う傾向があったり、なかったり。笑

 

注意点ですが、すごく高速で小刻みに「あ・あ・あ・あ・あ」みたいなやり方や練習はまさにトレモロではありますし震えている感じがありますが、似て非なるもの、全く別物です。

 

それだと「ただ震えている」「小刻みに区切っている」だけでお二人のような表現にはならないでしょう。モノマネとしてはいいかもしれませんが、音楽的な美しさは出ない。

あくまで『ベースはビブラート』というのがこのトレモロ型のビブラートの肝です。

 

②『強い発声+細いビブラート=レーザービーム』

(*再生位置「棘をかばうのーーー〜〜〜」)↓

 

そこまで特殊なビブラートという感じでもないのですが、『強い高音発声+細かいビブラート』という表現で、好きな人も多いでしょう。

 

こういう強い高音発声は少し細かい(音程の揺らす速度が速い)ビブラートをかけることでレーザービームのような強烈なインパクトのある音色になりますね。

また強い発声は音を綺麗に収束させるのが難しいので、強い発声にも綺麗な収束感をつけるような役割があると思います。

 

【どうすればできるか?】

  • 高音が自在に出せる+ビブラートができる

でできるでしょう。

特別な練習が必要というよりは基本が大事かと(まぁそれが一番難しい。笑)

 

③『振幅の大きいビブラート』

(*再生位置〜のフレーズがわかりやすい)↓

 

とにかく音程の揺れ幅が大きいビブラート。

通常のビブラートよりもはるかに大きく音程を揺らす表現です。

無題1593 2

*図の音階はあくまで例。

これによって声や音が膨らんでいくような大きな揺らぎ感を生み出しますね。

壮大な感じなどが出やすいと思います。

 

ただ、この技、ビブラートの基本構造を外れているので、歌が上手くない人がやると音痴になります。笑

優れたピッチ感がある人に許された技とも言えると思います。

 

④『ビブラートをかけながらピッチベンドする』

(*再生位置「やがて来る日の〜〜〜」)↓

ビブラートをかけながら音程を変えていく(ピッチベンド)というすごいテクニック。

かなり希少な技です。

 

この場合、ビブラートをかけっぱなしでフォールしてますね。

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打ち上げ花火が打ち上がっていくような、強い風がするりと消えていくようなそんな表現を生み出しています。

 

【どうすればできるか?】

とにかく、自動でビブラートが出てくるくらいのビブラートの使い手になるというのが一番かと。そして音程移行の中にもビブラートを混ぜる。

西城秀樹さんは特に強いミドルレンジで少し細かいビブラートが出てくるのがオートで搭載されているような感じなので、こういう特殊な音程表現の中にもビブラートを入れられるのでしょう。

 

今回はこれくらいで。

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