歌の雑学・研究・考察

横隔膜と発声の関係性について

投稿日:2021年2月4日 更新日:

今回は横隔膜と発声や歌声との関係性についての内容です。

特に

  • 「なぜ、横隔膜を鍛えるべきなのか」
  • 「横隔膜を鍛えるとどういうメリットがあるのか」

みたいな部分を掘り下げて考察したいと思います。

横隔膜とは

横隔膜とは簡単に言えば、

  • 肺を動かすためのドーム状の筋肉のこと

です。

下の図の赤線部分ですね。

この『横隔膜』は発声において重要度が高いと考えられています。

なので、

  • 息を鍛えなさい
  • 横隔膜を鍛えなさい
  • 横隔膜を柔軟に

などなど言われます。

 

プロのシンガーもその重要性を語ったりしますね(*再生位置〜)↓

稲葉さんはこれを使っていることで有名です↓

『POWERbreathe』でボイストレーニング|息の力で声量アップ

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このように多くのシンガーが横隔膜を鍛えたりしますが、”なぜ重要なのか?”という部分を考察していきます。

①声の3大要素『息』をコントロールする主役だから

発声の3大要素は

  1. 息(原動力)
  2. 声帯(調節)
  3. 共鳴(増幅)

の3つです。

この3つが声の全てを決めているので、全ての問題や解決も結局ここに集約されるでしょう。

 

で、『息』というのは声の原動力の部分です。

そしてその息の力をコントロールする『肺』を動かしているのが、主に『横隔膜』『肋間筋』の二つ。

 

『横隔膜』『肋間筋』のうち息を主要にコントロールできる部分が『横隔膜』

なので、重要と考えられます。

このように一番土台の部分なので重要と考えられます。

  • 『歌は”息”が大事』

とはよく言いますが、息の主役が横隔膜であるなら、

  • 『歌は”横隔膜”が大事』

とも言い換えられますね。

②横隔膜の柔軟性が喉頭懸垂機構に影響すると考えられている

何語がよくわからない言葉が出てきましたね。

喉頭懸垂機構(こうとうけんすいきこう)

難しく考えずに、

  • 喉を上下から吊り下げている『喉周り』の筋肉たち

でいいと思います(*再生位置辺り)↓

 

「ふーん」くらいで、細かいことは置いておきましょう。

で、この喉頭懸垂機構(喉周りの筋肉)の動きは声帯(発声)への何かしらの影響があるものと考えられています。

動画内でも『Extrinsic group』(外因性のグループ=外部要因)と書かれていますね。

 

さらに、喉頭懸垂機構は横隔膜などの呼吸筋の動きとも繋がっていると考えられています。

試しに喉仏あたりに手を置いて、勢いよく息を吸って思いっきりお腹を膨らませたり、吐いて凹ませたりすると、喉仏が自然とほんのり動くと思います(*止めようと思えば止められる)。

 

ということは、

  1. 喉周り(喉頭懸垂機構)と『声帯』が関係ある
  2. 喉周り(喉頭懸垂機構)と『横隔膜』が関係ある

なので、

  • 『声帯』と『横隔膜』は間接的に繋がっている

と考えられるというのですね。

 

例えば、この横隔膜と喉頭懸垂機構の連動する動きを利用するテクニックが『支え』ですね。

声の「支え」について【”腹圧”と横隔膜の動きが重要】

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つまり、『横隔膜と声帯は間接的ではあるが動きそのものもある程度連動している』のですね。

 

さらに

一概には言えないことではあるのですが、

  • 股関節が柔らかい人(体が柔らかい人)は歌が上手い傾向にある

という説がありますよね↓

 

これも横隔膜が影響している可能性で考えると一応のつじつまは合うのですね。

というのも『横隔膜と股関節は密接な関係がある』と言われています。

横隔膜と大腰筋という部分が繋がっている(調べればいくらでも出てくるので、ここでは省略します)。

 

つまり

  • 股関節が柔らかい=横隔膜の柔軟性が高い

ということは回り回って声帯へと影響するのかもしれません↓

こういう点でも横隔膜は重要だと言えるのかもしれません。

 

ただ、歌が上手くなりたいからと言って、股関節の柔軟性を高めること”だけ”をやるのは違うと思います。笑

もしそれで上手くなるなら体操選手はみんな上手いことになります。股関節が硬くても歌が上手い人はいっぱいいるでしょうし。

 

あくまでそのほかの条件が全く同じであるなら柔らかいほうがいいというものでしょう。

横隔膜は大事だが、発声の全てではない

これまで書いてきたように、横隔膜は

  1. 声の3大要素の一つである『息』の要
  2. 声帯の動きへの影響もある

ということから歌においては重要と考えるのはいいのですが、”横隔膜は全てではない”というのを頭に入れておくのもまた大事なことでしょう。

 

例えば、『横隔膜が息と声帯に作用するから横隔膜だけ鍛えればいいや』っていうのは違いますよね。

重要なのは間違いないのですが、『発声の全てではない』

なので、『横隔膜鍛える』というスタンスがいいでしょう。

 

あくまでも鍛えるべき主要部分の”一つ”ということ。

 

横隔膜を鍛えるのはコツコツと

「横隔膜を鍛える」とは言ってもすぐには効果は出ないと思います。

こういうものは筋トレやストレッチなどと同じように長期的続けることで効果が出るものでしょう。

  • 横隔膜のトレーニングを頑張る→1ヶ月後効果が出ない→意味ないからやめる

みたいなものはよくあると思いますが、もったいない気もします。

 

残念ながら『いつか絶対に効果が出る』という保証はできませんが、半年〜1年スパンくらいで長期的に考えることが大事かと考えられます。

毎日5〜10分でも十分なので、長期的に考える。

 

横隔膜に効くトレーニングはこちらの記事にて↓

声量を上げるおすすめトレーニング5選

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