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歌の雑学・研究・考察

魅力的な歌声になるには【重要なのは「倍音」】

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今回は『魅力的な歌声』ついて。

「魅力的な歌声」ってかなり定義するのが難しいものだと思います。

『魅力』って人によって変動する要素が多々ありますからね。

 

なので、

  1. 個人の好みの差
  2. 人間全般には当てはまるもの

と二つに分解して考えていく必要がありそうです。

魅力的な歌声とは

歌声の魅力は、

  1. 個人の好みによって変動する部分の魅力
  2. 人間全般に当てはまるような普遍的な魅力

があると考えられます。

 

魅力的な歌声になりたいと考える場合、②の方が重要になると思います。

①の方は気にしなくていいというか、持ち味を活かせばいいだろうと考えられます。

①個人の好みによって変動する「魅力」

個人の好みの差は

  • 音域
  • 声質の特徴
  • 歌い方

などです。

 

例えば、

  • 高い声が出せる
  • 低い声が出せる
  • パワフルで強い声が出せる
  • 透明で綺麗な声が出せる
  • 声がかっこいい・爽やか・可愛い・セクシー・明るい・暗い

などはどれも個人の「好み」によって魅力的かどうかの見方が変わります。

 

「高い↔︎低い」「パワフル↔︎透明」「かっこいい↔︎かわいい」などのように相反する魅力の方向性があるので、ある意味どんな選択をしてもそれを魅力的に感じる人もいれば、逆に魅力的に感じない人もいるということ。

 

こういう「好み」によって変動する魅力の項目は

  • 『持ち味を活かすこと』

を心がければそれで問題ないというか、それが一番いいのではないかと思われます。

 

②人間全般に当てはまる普遍的な「魅力」

「歌声が魅力的」と感じる重要な要素は、

  1. 音程
  2. リズム
  3. 倍音(音色の質)

でしょう。

 

この3つは個人差による変動幅が非常に少ない指標だと考えられます。

 

なぜなら歌は「音楽」だから。

 

「歌」というものは3つの要素に分解できます。

  • 歌=①音程+②リズム+③音色の質(どんな音色か)

と考えることができる。

そして歌の魅力において特に重要だと考えられるのが「音色の質」の中の『倍音』になります。

 

①音程

当たり前ですが、『音程が合っているかどうか』。

音程を合わせる能力のことを「ピッチ感」と言ったりしますが、このピッチ感がいい人ほど歌が上手く聴こえます。

 

つまり、魅力的ということになる。

 

ちなみに、ピッチはカラオケの採点バーのようなものではなく、もっと奥が深いです。

  • ピッチが悪い→歌が苦手
  • ピッチが普通→歌が普通
  • ピッチが良い→歌が上手い
  • ピッチが超良い→歌が超上手い

のようにピッチ感が良ければ良いほど魅力を感じやすいです。

*ただし、ピッチが悪いからって必ずしも魅力的ではないとは限らないのが音楽の面白いところでもあります。それは他の要因が絡みますし、ラップなどのようにあえて音を外す(音程を作らない)ようなジャンルもあります。

 

基本的には『音程(ピッチ)』というものは魅力の一つの指標になるので魅力的な歌声になる方法の一つは『ピッチを鍛えること』と言えるでしょう。

関連
歌のピッチを鍛える方法について【4つの区分で考える】

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②リズム

リズムが正確か、楽曲のグルーヴに乗っているか、ということです。

 

もしかしたら、日本は文化的にかなりメロディ重視なので『リズム感』をあまり気にしてない人もいるかもしれませんが、結局はものすごく大事なものです。

例えば先ほど「ラップ」は音程を作らないと言いましたが、このリズムをものすごく重視する歌唱方法と言えるでしょう。ドラムのようにリズムによって音楽と調和しているのですね。

もちろん、ラップに限らすどんな歌でもリズム感は重要です。

 

、おそらく、気にしてない人も無意識下でリズムを感じていることでしょうし、リズムがいい歌ほど魅力的に感じていると考えられます。

つまり、リズムを鍛えるというのも魅力的な歌声になるポイントの一つということです。

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③倍音

倍音とは簡単に言えば『音の成分』のことです。

例えば、ピアノ・ギター・リコーダー・木琴で同じ『ド』の音を鳴らすとすると、ほとんどの人が楽器の音色を判別できると思います。

 

これは『倍音の差』があるから同じ音階でも楽器の違いを判別できるのですね。つまり、倍音が音色の”性質”を決めているということです。

 

そして、この倍音が声の魅力を作っています。

 

例えば、よくYOUTUBEやインスタライブなどでシンガーが普通に話していて急に歌い出した時、歌い出したその瞬間に話し声とは全然違う美しい音色を作り出し、それを魅力的に感じたりすることがあると思います。

こんな感じ↓

 

これはある意味『心地よい倍音が多い声』に変化させていると言えるわけです。

つまり、声の楽器化には倍音が大事ということになります。

 

この声の倍音成分は大きく分けると、

  1. 整数次倍音(声帯の鳴りの倍音)
  2. 非整数次倍音(息系・ノイズ系の倍音)

という二つに分けられます。

 

難しいことは考えずに、

  1. 「声帯の鳴りの倍音(成分)」
  2. 「息の倍音(成分)」

という風に考えていいと思います。

 

この倍音成分が多ければ多いほどに、もしくは質が良ければ良いほどに声自体の音色が豊かになるので人の耳に心地よく届きやすいです。結果的に人の心を惹きつける魅力的に感じるのですね。

 

基本的には良い倍音とは誰しもにとって心地よいものと考えていいと思います。

ピアノの音とギターの音の好みの差はあれども、それが美しい音色であれば嫌いと感じる人はほとんどいないように。自然界の癒される音なども倍音が多いと言われています。

 

逆に倍音が少ない音、例えば電子音やサイレンなど(基音に近い音、ただし完全な基音ではない)はあまり心地良いと感じませんね。

 

素晴らしい歌唱力を持っていると言われるような偉大なシンガーのほとんどの人は倍音成分が非常に多いです。つまり、倍音を増やそうとすることは魅力的な歌声になる上で最も大事なものの一つと言えるでしょう。

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