ボイストレーニング

鼻歌・ハミング練習のやり方や効果について【2種類のハミングがある】

投稿日:2017年12月1日 更新日:

今回は『鼻歌・ハミング』についてです。

この記事は

  • ハミングとは
  • 2種類のハミングのやり方
  • ハミング練習の効果
  • ハミング練習の派生系トレーニング

という内容です。

『ハミング』とは

ハミングとは

一般的に

  1. 鼻歌のこと
  2. 口を閉じて歌うこと

です。

単純に口を閉じて声や息を鼻に抜くようにして歌うことです。

こういう意味なので定義についてはこれ以上何も言うことはないのですが、ボイストレーニングにおいては色々と疑問が浮かんできますね。

疑問

  • 正しいハミングのやり方は?
  • ただ単に口を閉じればいいの?
  • 舌の位置は?
  • アゴの状態は?
  • どこに響いていれば正解なの?

といった疑問が浮かんでくる人もいるはずです。

これは結構難しい問題で、極論『正しい』ハミングなんて人それぞれでしょう。

声帯や骨格の作りは人それぞれですから。

ただ、ハミングのやり方は大きく二つのやり方に分類できると考えられます。

2種類のハミング練習のやり方

ハミング練習方法は2種類あります。

それが

  • 『M』の発音のハミング
  • 『N』の発音のハミング

です。

それぞれについて説明します。

ハミング『M』の発音

一つ目のハミングが「M」の発音のハミングです。『M』つまり「マミムメモ」行の発音をする直前の状態です。

「M」の発音、具体的には

  • 口を閉じる
  • アゴと歯はリラックスした状態
  • 舌は自然な位置
  • 口の中にある程度の空間ができる

というのがこの「M」のハミングでの発声ですね。

「M」のハミングでの効果

この『M』の発音でのハミングの効果は、鼻腔への響きを身につけること軟口蓋や上アゴへの響きを身につけることです。

そしてこの「M」の発音が鼻腔と上アゴへの響きを2分して均等に響かせます。

つまり、上方向への響きをバランスよく響かせる練習になるのです。

「鼻腔」「軟口蓋」両方の響きのトレーニングになると言うことです。

この「M」の発音は歌における上方向への響きをバランスよく響かせることができます。そして唇と鼻の両方が振動するはずです。

声の方向性としては真上〜斜め上前くらいの方向性になると思います。

 

ハミング『N』の発音

もう一つのハミングが『N』の発音でのハミングです。『N』つまり「ナニヌネノ」行の発音をする直前の状態です。

「N」の発音、具体的には

  • 口は閉じる
  • 歯やアゴはリラックス
  • 舌を上アゴにつける
  • 口の中の空間はほとんどない

という風になります。

どうでしょう?先ほどの「M」の発音のハミングと違いますよね。

舌の位置とそれによる口の中の空間に大きな違いがあります。

「N」のハミングでの効果

この『N』の発音でのハミングの効果は、鼻腔への響きを身につけること特化しているということです。

口の空間をなくしてしまう発音だからです。

つまり、「M」でのハミングと違って鼻腔にのみ響きがいくので、鼻腔共鳴のトレーニングに特化しています。

当然ながら、鼻腔共鳴のみ重点的に強化できるという効果があります。

この「N」の発音の場合、嫌でも鼻腔に響きがいきます。

鼻腔に響きがいくのが苦手な方もこの練習をしていくことで響きが身につくはずです。

声の方向性としては真上〜斜め後ろくらいの方向性になると思います。鼻にのみビリビリとした振動するはずです。

目的に応じて使い分けるのがベストですね。

  • 鼻腔と軟口蓋の両方へのバランスのある響きの練習をしたいなら『M』ハミング
  • 鼻腔に特化した響きの練習がしたいなら『N』ハミング

という感じでしょうか。

自分の状況に合わせてトレーニングを使い分けましょう。

やり方がわかったら具体的にどんな練習をするか

これは自分で色々工夫していいと思います。

  • とりあえず単音をハミングで練習してみる
  • スケールや音源に合わせてハミングで発声練習
  • 普通の歌を丸々ハミングで歌ってみる

などです。

何が自分に一番合うのかを試してみてください。

トレーニング音源に困っている方はこちら

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ハミング練習の効果

ハミングの効果として考えられるものは大きく二つ。

ハミングの効果

  1. 声帯のコントロール能力(特に音階コントロール)の向上
  2. 鼻腔・軟口蓋など上方向への響きが身につく

です。

この二つについて掘り下げます。

声帯のコントロール能力の向上

一つ目は声帯コントロールの向上です。

声帯のコントロールとは主に「音階・声質」などのコントロールが考えられますが、ここでは主に『音階コントロールの面』で鍛えられます。

なぜ鍛えられるのか?

それはハミングをしている時と普通に歌っている時の「声帯の状態」の差を考えるとわかります。

簡潔に言うと、『ハミングしている時は他の部位の力を借りにくいので声帯部分を鍛えるアプローチがかかりやすい』ということです。

まずはここを理解

普通に歌っている時というのは知らず知らずのうちに口の開きの力やアゴの力や喉の力を借りて発声していることがほとんどです。

例えば口をものすごく開くだけで、あまり開けない状態に比べて音階が少し高くなったりしますね

これは口の開きの力も音色や音階に影響を与えているということになりますよね。

このように『声帯じゃない部分の動きが声帯に作用して音階変化の手助けをする』ことがあります。

そして時には音階変化の邪魔をするときもあります。

上記のようなことがあるので、発音によって・フレーズによって得意なところ苦手なところが生まれたりすると考えられます。

『このhiCの音「あ」の発音なら出せるのに「い」の発音では出せない』みたいなことがあるのは発音が声帯の手助け(あるいは邪魔)をしているからなのです。

低い普段の話し声で使うような音ならばそんなことにはならないはずです。

つまり低い音のような手助けがなくてもいい音『安定した発声』と言えますし、発音の手助けがないと出せない音『不安定な発声』と言えます。

ということは、

ハミングしている状態は口を閉じた状態であごなどを動かすことができずに、ほとんど声帯と声帯周りの動きだけになります

つまり発音による声帯への手助けがほとんどないのです。

手助けがないということは『声帯部分のみの力で音階をコントロールしなければいけない=声帯部分へかかる負荷が大きい=その部分が鍛えられる』と考えられます。

つまり、『声帯コントロールが向上しやすいトレーニング』と言えますね。

鼻腔・軟口蓋など上方向への響きが身につく

鼻腔共鳴や軟口蓋共鳴がよくわからないという方はこちらにて詳しく書いているので参考にしてみてください。

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ハミング練習は『口を閉じながら声を出すトレーニング』です。

そうすると当然声と息は鼻から抜けます

つまり声と息の通り道は鼻の方向へと向かいます。上方向へと声が向かうのですね。

声を当てる方向性をコントロールするということは響きをコントロールしているということです。それが上方向なので鼻腔や軟口蓋などの響きのトレーニングになるということですね。

もちろんハミングの状態で響きを下に落とすこともできますが、それは不自然で意識しなければそうなりにくいです。

ハミングの派生系トレーニング

鼻つまみ練習

鼻つまみ練習とは

『鼻をつまんで声を出す練習方法』です。

です。そのままですね。笑

『鼻腔共鳴』を確かめる指標になるというがこの練習のいいところなのです。

逆ハミング練習の効果

  1. 鼻腔への響きが意識しやすい・わかりやすい
  2. 鼻腔への響きが身につく

というところですね。

逆ハミングのやり方

  • 鼻をつまみます
  • 鼻から息が抜けない状態を作ります(苦しい人は少し空間を作って抜いて調整してもいい。)
  • 口は開けた状態で声を出す
  • 鼻声になるように声を出す

これだけです。この鼻声状態で声を出してみたり歌ってみたりするトレーニングです。

ココがポイント

ここで意識して欲しいのは鼻声になればなるほどに成功です。

変な声になるのはそれだけ、鼻腔に響きがいっている証拠だからです。

その状態(鼻声)で鼻をつまんでいるのを離すと、自然と鼻腔共鳴のある声になるはずです。

つまり、鼻をつまんで「鼻腔共鳴を確かめる」ということです。

注意点

  • あくまで感覚をつかむための方法でたくさんやってもあまり意味がないかも
  • 鼻腔に声を通すイメージをしっかりともつ
  • しっかりと鼻声にすること
  • 声を出す時に鼻に振動やビリビリとした感覚を感じるように
  • 鼻をつまむ以外は普通に声を出す

ただ、鼻をつまむだけでも鼻声になるのですが、しっかりと目的を考えて鼻腔に響かせる意識(鼻声にする)ことが重要です。

息と鼻腔の「フン」トレーニング

次はハミング練習強化トレーニング「フン」トレーニングについてです。

  • 上方向への共鳴と息のトレーニングになる

「共鳴+息の流れ」トレーニングですね。

「フン」という文字の表記で書いていますが、実際は「ん+h」という感じの音になります。

ハミングの「N」の発音のまま息の勢いをつけるようなニュアンスです。

やり方

  1. 口を閉じます
  2. 舌は力まず自然に上アゴにつけます
  3. 口の中の空間をあまり作りません
  4. そのまま声と一緒の鼻から息を吐きます
  5. 勢いよく「フン」

どうでしょうか?「フン・ん+h」と鳴ったはずです。鼻で笑う感じです。鼻にティッシュを詰めている状態から鼻で飛ばすような感じです。

このトレーニングは息と一緒にハミングで響きを鼻腔に通してしまおうというトレーニングです。

考えられる効果

  • 鼻腔共鳴の強化
  • 息の強化
  • 息と声の連動の強化

ハミング練習の効果と同じ様なものですが、勢いがあるぶん鼻腔共鳴が苦手な人にはいいトレーニングになるはずです。

鼻から息を勢いよく吐くので鼻腔に通る息の流れを意識しやすいです。

ハミング練習の鼻腔と息の流れに特化したトレーニングです。

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