今回は「地声と裏声の交互発声」について書いていきたいと思います。地声と裏声を交互に切り替える練習をすることはとてもいいボイストレーニングになります。
地声と裏声交互発声で
- 輪状甲状筋を鍛える
- 声区の切り替えを上手くする
- 地声のトレーニングになる
- ファルセットのトレーニングになる
- ミックスボイスのトレーニングになる
今回はそんな「地声と裏声の交互発声」の練習方法について書いていきたいと思います。
どういう練習方法か
シンプルなトレーニングです。単純に地声と裏声を交互に発声するトレーニングです。
発音はなんでもいいのですが、「は・ひ・ふ・へ・ほ」のどれかやりやすいやり方でやりましょう。ただ、連続的に発声するので結果的には「あ・い・う・え・お」になります。意識はハ行。実際はア行という感じです。
方法というほどのものはなく、ただひたすらに地声と裏声を交互に連続的に発声します。何秒やるとか何回やるとかは自分で工夫して決めしょう。
地声の音程や裏声の音程も最初は気にせずに、両方とも出しやすい音程で交互に切り替えて発声するのがいいでしょう。
ココに注意
地声は普段使っている声なので問題ないのですが、問題はファルセットです。ここでは正しいファルセットが出せることが前提で話を進めていきます。
正しくないファルセットで練習するといい効果が出ないかもしれませんので注意です。不安な方はこちらで確認してみてください。
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どういう効果がある?
交互発声の効果
- 裏声が上手くなる
- 地声と裏声の切り替えが上手くなる
- 地声の最高音が上がる(音を引き上げる力)
- ミックスボイスが上手くなる(声帯のコントロール)
という効果があるように思います。
これは主に交互に発声することで輪状甲状筋という筋肉が運動し、鍛えられているからでしょう。この輪状甲状筋は声帯をコントロールする筋肉です。内喉頭筋の一つですね。
ただ一つ問題があります。この筋肉は見えない上に、意識もできないので、医者でもない限りは鍛えられているかを正確に確認するのは難しいでしょう。交互発声を繰り返すと、たまに喉の筋肉が疲れたような感じがするのですが、それが輪状甲状筋かどうかは正直わからないですね。
当然ながら地声と裏声の切り替えはうまくなります。それを練習法としているのですから。当然地声と裏声をつなげるトレーニングにもなります。
切り替えが上手いということはつまり喉の柔軟性があると言い換えられますね。
なぜ交互に切り替える発声がいいのか?
これは地声とファルセットで声帯の使う部分が全然違うので、それぞれの使う筋肉・神経群のオン・オフを連続的に切り替えられる(つまり運動させている)のです。筋トレは筋肉の伸縮によって効果を発揮するそうです。
輪状甲状筋も交互発声をすることで伸縮を繰り返し、鍛えることができるのでしょう。
理屈よりもやってみればかなり喉(声帯)を鍛えている感覚があると思います。もしくは鍛えているというよりも体や関節を柔らかくしているような感覚でトレーニングできるはずです。
継続が大事
この交互発声毎日少しづつでもいいので繰り返すとかなり効果があります。
地声と裏声を交互に発声するのは、聞いていてアホっぽい感じになりますし、結構しんどいですが、継続していきましょう。体を柔らかくしていくように、毎日継続することで少しづつ成長していくはずです。