歌唱力アップ

歌が上手くなりやすくなるための土台作り【地味に大事な重要項目】

投稿日:2022年2月16日 更新日:

今回は「歌が上手くなるために何をするか」というよりも『効率よく歌が上手くなるために何が重要か』というような歌の成長を高めるための土台作りがテーマです。

 

歌が上手くなりやすくなるための「状態」「意識」「考え方」に焦点を当てた内容ですが、地味に大事な項目です。

重要項目

  • 『ボーカル耳』を作る【重要度100%
  • 自分の「声質」「音域」を把握し、活かす方向性で磨く【重要度95%
  • 楽器の弾き語りができるようになる【重要度80%

ちなみに地味ではない『”超”重要項目』はこちらにまとめていますが↓

『本気で歌が上手くなりたい人が何をすべきか』についての研究【ガチ勢向け】

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本記事の内容も地味に大事だと考えられますし、こちらの方が比較的誰でもできる項目になっていますのでぜひ合わせて読んでみてください。

①『ボーカル耳』を作ることは歌において超重要

「ボーカル耳」とは

  • 「自分に聞こえる自分の声」と「現実の自分の声」とのズレをあまり感じない耳(脳)

のことです。

この能力は結構盲点になりがちだと思うのですが、身につけるか身につけないかで歌の成長率に大きく差が出るようなかなりの重要項目だと考えられます。

 

例えば、多くの人が一度は自分の声の録音などを聞いて違和感を感じた経験があると思うのですが、この違和感が歌の録音においてもあるのならボーカル耳を持てていないと言える可能性があります。

 

ちなみに「ボーカル耳」は世間では通じない僕の造語なのですが、音楽家の中でボーカリストにのみ必要な耳なのでここではそう呼ぶこととします。

「ボーカル耳」が必要な理由は自分の声だけは現実の音が聞こえないから

ボーカル耳が必要な理由は、声以外の全ての音は耳の外側から聞こえてくる音(気導音)ですが、自分の声だけは耳の内側から骨伝導によって聞こえてくる音(骨導音)が混じっているからです。

これが原因で「自分が聞いている自分の声」と「本当の自分の声」の認識がズレるということが起こります。

例えば、自分の声の録音を聞くと変に聞こえるのもこのためです。

 

そして、歌においてこの「骨導音」によるズレが様々な悪影響を及ぼします

例えば、極端な話「自分ではすごくいい声を出しているように聞こえるが、現実の声はダメダメである」「自分では音程が合っているように聞こえるが、実際は全然合っていない」のようなことが起こります。

これはあくまで極端な話ですが、ズレがある人は多かれ少なかれこれが起こっていることでしょう。

基本的に『音痴』と言われるようなものの原因もこれだと言われています。脳が勝手に骨導音をいい感じに補正してしまう(誤認してしまう)などが音痴の主な原因です。

 

このように「自分に聞こえる声」と「他人に聞こえる声」の認識の誤差が大きいということは歌にとってマイナスにしかなりません。

 

ちなみにピアニスト、ギタリスト、ベーシストなどボーカル以外の全ての音楽家はこの誤差がいくら大きくても全く関係ないです。なぜなら「骨導音」で音を聴かないから。

ところが歌だけは「他人が聞いている音」と「自分が聞いている音」がズレてしまいます。

なので、唯一ボーカリストだけが骨導音と向き合う必要があるのですね。

「ボーカル耳」を持つ最大のメリットは成長効率を高めること

ボーカル耳を持つことが歌に及ぼすメリットは

  1. 音程・リズム・音色の質・表現などの把握・修正が上手くいく
  2. 自分の歌声を常に客観的に聴くことができる
  3. 歌の成長度合い・成長効率を高める

などが考えられます。

 

「自分が認識する自分の声」と「他人が認識する自分の声」のズレが少なければ、まず『音程』や『リズム』のズレを正確に認識することができるということになる。

また、自分の歌声を常に客観視できている(主観と客観の誤差がない)ことになる。

 

要するに「良い」「悪い」の認識がほとんど正確にできる耳になる。ということは、自分の歌声をより良くするために的確な行動が取れる

 

おそらく、現状歌が苦手な人であっても『正確に自分の歌声を把握できる能力』さえ持っていれば自分で行う修正が正しい方向に働くので訓練すればぐんぐん伸びる可能性が高い。逆にこの能力を持っていないと自分が良かれと思った修正を正しい方向性へ向けられないことも多くなるかもしれません。

 

つまり、ボーカル耳は『歌の”成長度合い”に大きく関わってくるもの』と言えるでしょう。

歌が上手い人と苦手な人の差は案外こういうところにあるのかもしれません。

録音を聞いても違和感を感じない状態が理想

これはあくまでも目安ですが、例えば自分の歌声をスマホなどで録音して聞いた時に、

  1. 「うわ、気持ち悪い声。これが自分の声?聞きたくない!」→*誤差『
  2. 「悪いとまではいかないけど、録音した声は違和感を感じる。普段歌っている感じより若干変に聞こえるし、イメージ通りじゃない。」→* 誤差『
  3. 「うん、いつも通り。良くも悪くもこれが自分だし、特に違和感は感じない。」→*誤差『

これは歌の上手さなどは一切関係なく、あくまで「普段歌っているときの自分の声」と「録音で聞く自分の声」にどれほどの違和感や誤差・ズレを感じるかという度合いです。

そして、この誤差『小』の状態を目指しましょう。

もちろん、人間なので完全な誤差0にはならないですが、ほとんど違和感を感じなくなる状態がベストです。

「ボーカル耳」を作る方法は録音をたくさん聞くだけ

おそらく一部の才能ある人でもない限り、大抵の人は誤差『中』か誤差『大』になると思われます(*「自分に聞こえる自分の声」をたくさん聞いて生きてきたはずなので、ある意味自然なことかと)。

しかし、訓練さえすれば誰でも修正できるものでもあると思われます。

 

ズレを修正する

やり方は簡単で、

  • ひたすら『自分の声を録音して聞くこと』を繰り返すだけ

です(*スマホの録音で十分)。

 

録音の音声は「ほぼ現実の声」なので、『出した自分の声』と『聞いた自分の声』をすり合わせることで脳の認識がどんどん修正されていくと考えられます。

 

人間の脳は不思議なもので、自分の声の録音に最初のうちは大きな違和感を感じていたはずなのに繰り返し聞くことでどんどん違和感がなくなっていきます。

おそらく脳が認識のズレをだんだんと修正してくれるのでしょう。

最初のうちは自分の声を聞くのが嫌で苦しくても、100回200回と繰り返せば「いつの間にかなんとも思わなくなった」と慣れるでしょう。

ある意味この”慣れ”こそ『ズレの修正』とも言えます

なので、ボーカル耳を手に入れるまでとにかく録音を繰り返しましょう。

歌において録音はものすごく重要と言われますが、その理由はこういうところにあると考えられます。

 

*実はもう一つ、このズレが小さくなる人は「脳の認識のズレが少ない」の他に「発声の質がいい」という条件も考えられます。長くなるのでここでは省略しますが、簡単に言えば『発声がいい人はボーカル耳になりやすくなる』ということです。

録音のトレーニングなんかしていないのにボーカル耳を持っている人は大抵『発声の質がいい』という理由で現れると考えられます。

歌が上手い人は『自分の声の聞こえ方』の誤差が小さい!?

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②自分の「声質」「音域」を把握し、それを”活かす”方向性で磨く

これは歌のトレーニングにおいて、

  • 自分の持っている声帯の特徴(「声質」「音域」)をしっかりと把握し、それに逆らうようなトレーニングをせず、”活かす”ようにトレーニングすることが重要

ということです。

その理由は自分の持っている声帯の個性に逆らうよりも、活かした方が歌が上手くなる可能性が高いと考えられるからです。

自分の声帯の個性を活かした方がいい

ある意味当たり前かもしれませんが、

  1. 『自分の個性を活かすように努力する道』
  2. 『自分の個性に逆らうように努力する道』

があったら、活かす道を選んだ方がぐんぐん成長します。

 

これはスポーツでも芸術でも何事でもそうだと思います。

 

もちろん逆らうことが必ずしもダメとは限らないのですが、確率論で考えると上手くいかない可能性の方が高く、いくら努力してもそこを適正(活かす道)とする人にはかなわないことがほとんどでしょう。

 

これを歌に当てはめると、例えば、

  1. 「すごく声が高くて透明感のある声を持っている人」
  2. 「すごく声が低くて力強い声を持っている人」

がいたとして、この二人が『すごく声が高くて透明感のある歌声』を目指してトレーニングしたとします。

どちらが目的を達成しやすいかは言わずもがなですね。

おそらく右の人はとんでもない向かい風が吹いていると思います。

当然、目指すべきところが逆であれば立場は逆転します。

おそらく多くの人が左の人には「君はそっちじゃない!」と言いたくなると思います。

 

これはある意味では『誰もが魅力的な歌声になれる道はあるが、それが自分が憧れる歌声と同じタイプであるとは限らない』とも言えるでしょう。

なので、自分の声帯の個性(声質・音域)は活かすことが重要だと考えられます。

自分の「理想」と「適正」がズレるのは受け入れがたいこともあるでしょうが、結局受け入れるしかないことがほとんどなのかもしれません。

自分の声帯の個性の活かし方

”自分の声帯を活かす”とは言っても、具体的に何をすればいいのかというのは人それぞれの個性の違いがあるので全てを具体的に表現するのはなかなか難しいです。

 

ただ、ざっくりと表現すれば

  • 自分の声帯の個性(音域・声質)を把握し、それに逆らわない
  • まずは今の自分の声帯で難なくできることから磨いていく
  • いくら努力しても成長の進みが遅い方向性にはある程度見切りをつける
  • 自分の声帯の特徴と似ているシンガーを参考にする

などのような考えが必要になるでしょう。

 

特に重要なのが、自分の声帯の個性(音域・声質)を把握することでしょう。

これは個人個人の「声質のタイプ」「音域のタイプ」は”声帯の個性”の核であり、生まれ持った性質だからですね。

この個性は細かく見ると「骨格・歯・舌・アゴ」などたくさん挙げられますが、中でも重要度の高い個性の要素が「声質」「音域」だと考えられます。

*スポーツで言う「骨格」や「身長」みたいなものです。

 

声質は大きく区切ると4タイプくらいに分かれていて、

歌における声質のタイプについての研究

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音域は大体6タイプくらいに分かれます。

『声帯のタイプ』と『魅力的な音域』の関係性について

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これらはあくまでもざっくりと分けた指標なので、厳密には人の数だけの個性があります

 

当然「何もかも普通でグループ分けしにくい」という人や「どこにも当てはまらない特殊な声」という人もいるでしょう。

そういう面も含めて、『自分の声帯の特徴をしっかりと把握する必要がある』ということです。

 

注意点

*声変わりが終わるまでは声帯のタイプが確定しないので、その点は注意です。

③楽器の弾き語りができるようになる

これは先ほどまでの2項目に比べると重要度は落ちますが、楽器が弾けることと歌が上手いことの関係性は切っても切れない関係にあります。

つまり、

  • 楽器の弾き語りができるようになると歌が上手くなりやすくなる

ということです。

 

これは「楽器の高度な演奏能力を身につけろ」ということではなく、「弾き語りができるくらい」で十分でしょう。

「”できるくらい”」と言うと、弾き語りを下に見ているような言い方で角が立ってしまうのですが、そういう悪い意味はなく『あくまで”歌のための弾き語り”であればいい(コードを鳴らしてそれに合わせて歌えればいい)』という意味です。

もちろん、楽器が弾けなくても歌が上手いシンガーもいるので「絶対に弾けなければいけない」わけではないのですが、割合で考えると楽器が弾けるボーカリストはかなり多くそこには強い相関関係があると言えるでしょう。

歌が上手くなりやすくなるのは「コード感」と「タイム感」が成長しやすいから

まず、歌の上手さは『①発声能力』『②音楽的感性』という二つの能力によって決まると考えられます。

 

ある意味掛け算的に考えるとわかりやすく、

  • 歌の上手さ=発声能力×音楽的感性

と言ってもいいでしょう。

歌に必要な”2つの能力”を紐解く【歌唱力=発声能力×音楽的感性】

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そして、楽器を練習することは音楽的感性の面を効率よく伸ばすことができると考えられます。

特に音楽的感性の中の、

  1. コード感・・・楽曲のコード進行やキー(調)に乗る能力
  2. タイム感(テンポ感)・・・自分だけで一定のリズム・BPMを刻む能力

という二つの能力を成長させやすいというのが鍵かと。

 

コード感(覚)

歌におけるコード感は即興の演奏などにも自然とメロディがつけられるような能力(作曲もできるようになります)。

楽曲のコードやキー(調)に乗る力があるということは、言わば『音程を外さない能力』でもあります。

  1. 「音程を合わせる能力」
  2. 「音程を外さない能力」

一見同じものですが、「合わせる能力」の上位互換が「外さない能力」です。

「音程を外さない能力」があるとアドリブやフェイクも自在になります。

歌に必要な「相対音感」の鍛え方【『コード感』の重要性について】

続きを見る

 

タイム感(覚)

タイム感(テンポ感)は演奏のリズムに合わせる能力ではなく、自分だけで一定のリズムを刻む能力。

これは自分がリズムの柱になる能力で、基本的にドラマーやベーシストに必須な能力と言えるでしょう。

ただボーカリストもこれを持っている場合、より一層歌のリズム感が良くなると考えられます。

歌のリズム感を鍛えるトレーニング方法について

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つまり、「コード感」「タイム感」は高度な音程・リズムの能力ということです。

 

そしてこの二つの能力はカラオケなどに合わせて歌っているだけではなかなか身につきにくい能力だと考えられます(*もちろん全く身につかないわけではないですし、それだけで身につく人も当然いるでしょう。)

 

しかし、弾き語り(楽器を演奏すること)はこれらの能力を飛躍的に高めると考えられます。

 

つまり、弾き語りができる人は『高度な音程の能力』『高度なリズムの能力』を身につけやすいので、結果的に歌が上手くなりやすい傾向が生まれるということ。

楽器が弾けると歌が上手い?|歌が上手くなりたい人が始めるべき楽器

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まとめ

以上のようなことから

  1. ボーカル耳を作る(=録音を繰り返す)
  2. 自分に声帯の音域・声質を把握し、活かす
  3. 楽器の弾き語りを練習する

という3つに取り組むことで歌が上手くなりやすい状態を作ることができるでしょう。

 

この3項目、特に前半2項目はそこまで難しいことはではなく誰でも取り組みやすいことなので必ず抑えておきたいポイントです。

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