声の悩み・歌の悩み

声量がない原因について【声の3要素から紐解く】

投稿日:2021年1月7日 更新日:

今回は『声量について』の内容です。

声量を構成する3つの要素『息・声帯・共鳴』を掘り下げて、”声量がない原因””声量を増やすには何が重要か?”みたいな部分についての研究です。

声量とは

言われなくてもわかるとは思いますが、

  • 声量とは『声の大きさ・強さ』『声の音量』のこと

です。

 

「声量が大きい」「すごい声量だ」みたいな使われ方をしますね。

 

ここで、注意点ですが、『声の通り』と『声量』は意味合いが違います。

  1. 声の通りとは「人の耳に届きやすいかどうか」
  2. 声量は「声の”音量”があるかどうか」

なので、密接に関係していることではあるのですが、ある程度切り離して考えなければいけないでしょう。

今回は声の通りではなく、『声量=声の音量』という部分に焦点を当てて話を進めます。

声量を構成する3つの要素

声量を構成する要素は

  1. 声帯
  2. 共鳴

の3つに分解できます。

まぁ”声量”というよりもこの3つは『声の3大要素』ですね。

声は

  1. 息の力で声帯を振動させて音を作る【①+②】
  2. その音を共鳴させて音を増幅する【(①+②)×③】

という過程で作られています。

 

なので、声量をコントロールするのも『この3つの要素をどうするのかで決まる』と考えることができますね。

まずは一つ一つを掘り下げます。

①「息」と声量

当たり前ですが、

  1. 息の力が強いほど声量は大きく
  2. 息の力が弱いほど声量は小さく

なります。

例えば、思いっきり息の勢いをつけて声を出すのと、そっと息を吐いて声を出すのでどちらが声量が大きくなるかを試してみるとわかると思います。

 

息の力で声帯を強く振動させるのか↓

 

弱く振動させるのか↓

 

この違いでしょう。

なので、『息の力や勢いと声量は比例関係にある』と考えることができます。

 

②「声帯」と声量

もし、「息の量」が同一の条件であるなら、

  1. 声帯を強く鳴らすのか
  2. 声帯を弱く鳴らすのか

で声量は変化します。

 

声帯は息を音に変える部分です。

「音」として音量を大きくする場合は声帯はしっかりと閉じている状態の方が大きく鳴ります。

  1. 「は~~~」とため息をつくように声を出す
  2. 「あ”~~~」としっかりと声帯を閉鎖させて鳴らした

のとでは後者の方が断然「音量は大きい」ですよね。

 

例えば、赤ちゃんの泣き声が大きく響き渡るのは声帯の鳴りが強いからと言えるでしょう。

赤ちゃんの小さな体では多くの息を送り出しているとは到底考えられないですし、共鳴が大きいとも考えられないですよね。

 

つまり声帯の閉鎖度合いが声量に大きく関係している

 

③「共鳴」と声帯

もし、発する音(「息」と「声帯」)の条件が同じなら

  • その音が響く空間(共鳴)の広さ

が音の大きさを決めます。

 

例えば、ウクレレとアコギを同じ力で弾いてもアコギの方が大きな音が鳴るのは音が共鳴する空間(ボディー)が大きいからですね。

声も同じように共鳴する空間があり、その「大きさ」「どこを主体に共鳴させるか」で音量が変化します。

 

共鳴は大きく分けると上方向(鼻腔・口腔=軟口蓋〜上あご)と下方向(咽頭)への共鳴があります。

 

ただし、共鳴腔は”基本的に”大きくする(鍛える)ことができません

トレーニングをいくら積んだからといって頭蓋骨の形は変えられないですし、喉の空間の形も変えられないですから。

 

つまり、持って生まれたものには逆らえませんし、訓練するのであれば持って生まれたものの活かし方を訓練することになるでしょう。

発声における3種類の共鳴について

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声量がない原因

声量がない原因は『①息②声帯③共鳴』の3つの度合いのどれかにあるでしょう。

上記の図であれば右側へ行けば行くほど声量がない可能性が高い。

ということは

  • 左側へ行こうとすること=声量をアップさせる道

ということになります。

声量を上げたいときは3つの要素を”順番に”考える

これまでの3つの要素『①息→②声帯→③共鳴』と順番に考えていけば声量を大きくすることにつながるでしょう。

 

あと、”順番に考えること”もかなり重要だと考えられます。

  1. まずは息を鍛える(強くする)
  2. 次に声帯の鳴りを鍛える
  3. 必然的に大きく共鳴する

のように順番が大事です。

 

理由の一つは「声の素(息+声帯)」と「音色の増幅(共鳴)」は声の素の方が重要度が高いからです。

 

共鳴って『音色の増幅』が役割なので、増幅する音色自体が大きくないと意味がないのですね。

例えるなら、ギターをそっと鳴らすよりもウクレレを強くかき鳴らした方が音量は大きいみたいなものです。

 

もう一つの理由は「鍛えられる余地の差」ですね。

なので③②①と逆から考えると、上手くいかないことが多いでしょう。

 

よく「声量を鍛えるときはまず息を鍛えなさい」と言われるのはこういうことですね。

 

ちなみに、”声帯”は息の力に追従します

つまり、息の力に”合わせよう”とする。

 

ということは、息を鍛えることで声帯がその息に合う鳴りができるように自然と鍛えられる(成長する)と考えられます。

要するに思いっきり息を吐いても最初は声帯がついてこないが、自然とついてくるようにある程度勝手に鍛えられるということです。

 

なので、

  • 声量を上げるトレーニング=息につながるトレーニング

が一番有名なのでしょう。

 

詳しいトレーニング方法は別ページにまとめています↓

声量を上げるおすすめトレーニング5選

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ちなみに、この3つの要素以外は直接的因果関係が薄いかも

例えば、

  • 腹筋で声量を上げる
  • インナーマッスルを鍛えて声量を上げる
  • 姿勢を良くして声量を上げる

などなど。

筋トレや体にまつわる何かのトレーニングで声量を上げるというものですが、

  • これらが「息」「声帯」「共鳴」の3つの要素に大きな影響を及ぼすのであれば効果的だが、大きな影響がないのなら効果的ではない

と考えるべきでしょう。

 

例えば、

  • 腹筋を鍛える→体幹が強くなる→姿勢が良くなる→横隔膜の動きがスムーズになる→息のコントロール能力が上がる

とします。実際にそうなるかはちょっとわかりませんが、こうだと仮定します。これって腹筋をすることは声量を上げるために効果的ではないと言えますよね。

 

もっと直接的な方が手っ取り早い↓

  • 横隔膜を鍛える→息のコントロール能力が上がる

このように3つの要素に直接的に関わるものを鍛えることが声量アップに効果的だと考えられます。

横隔膜と発声の関係性について

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