歌の雑学・研究・考察

歌における『正しい発声とは』について

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今回は歌における『正しい発声』についての研究考察です。

特に「情報が溢れすぎて何が正しいのかわからなくなった」という人にはオススメの内容だと思います。

「正しい発声」は3つのフィルターを通して考えるべき

正しい発声は

  1. ジャンルの差
  2. 目的・目標の差
  3. 個人差

という3つのフィルターを通して考えることが重要でしょう。

なぜなら、この3つは「正しい」という価値観を変えてしまうものだからです。

 

例えば、「正しい声の出し方は?」という疑問に対する答えはこの3つを考慮すると、正解でもあり不正解でもあるというものが無限にあります。

なので正しい発声を考えるときは、それぞれ「自分はどうなのか?」を考えなければいけないのですね。

①ジャンルごとの「正しい発声」

音楽のジャンルによって「正しい」という方向性そのものが大きく変化することがあります。

なので、まずは自分が何を目指すのかを考えなければ「正しい発声」というものが見えてこないでしょう。

あくまで一例でもっとジャンルはたくさんありますが、それぞれの音楽において「正しい発声」は変化しますので、各自目指すジャンルについて考えておく必要があります

 

もちろん大前提『音楽は自由』なので、本質的には「正しい発声」なんて存在しないという見方もできます。

しかし、例えばこの2つのジャンル↓

 

 

この二つの音楽のジャンルにおける「正しさ」って、全く違う方向を向いていると思います。

もしこの方々が「正しい発声」について語るとしたら、全く違った答えが出てくるでしょう。

 

このように、ジャンルによって『正しさの傾向』があるので、自分が何のジャンルの「正しい」発声を目指すのか整理しておくといいと思います。

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②目標・目的の差による「正しい発声」

歌には大きく分けて二つの道があり、

  1. 本格派(プロなど)
  2. 娯楽派(カラオケなど)

があります。上記の図で書いているような目的の違いがあるのですが、これはどちらが良いとか悪いなどは一切ありません。歌は人それぞれ好きに楽しめばいいと思います。

 

しかし、「正しさ」というものの考え方は大きく変化するでしょう。

このように目的が違うと最終的な手段が変わってきます。

もちろん娯楽派の中には、たまたま偶然自分が歌いたいシンガーの声帯と自分の声帯がマッチすることはありますが、基本的には自分の声帯に逆らう道になる人がほとんどでしょう(*自分の理想のシンガーと自分が同じ声帯を持っている確率は低いので)。

 

この最終的な手段の違いが、「正しさ」そのものを変えてしまいます。

簡単に言えば、

  • 本格派の「正しさ」とは『自分の持っている声帯には逆らえない』
  • 娯楽派の「正しさ」とは『鍛えればどこまでも音域・声質は変えられる』

という違い(*あくまで一例です)。

 

つまり、自分がどちらを目指すのかによって「正しい発声」というものの考え方が変わるのでそこを整理しておくべきだということ。

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③個人差によって変わる「正しい発声」

  • 自分の持っている体(骨格・声帯など)の違い
  • 人それぞれが持つ感覚の違い

によって「正しい発声」というものの考え方が変わることがあります。

「正しい〇〇は〜だ」は人それぞれ

人によって

  • 骨格・歯・舌・顎・喉・声帯などなど

が形や大きさが違います。

 

なので例えば、「正しい舌の位置は?」「正しい口の開け方は?」などが語られますが、これらはほとんどの場合、

  • 最適解は人それぞれ違う

と言えます。

つまり、ある人にとっては「正しい」が、ある人にとっては「正しくない」ということが普通に起こる

 

なので、こういうものは自分の中での「正しい」を見つける必要がある

正しい発声の感覚は人それぞれ

よく正しい発声は『楽だ』『力みがない』などという風に言われると思います。

別に否定しているわけではないのですが、この『楽だ・力みがない』とはどれほどの感覚や意識なのか?

 

結局それは個人個人違いますよね。

個々がそれぞれの『力みのない』という感覚を探してしまうので、全く同じ”力みのない”という共通感覚は存在しないのですね。

さらに、

  • 「正しい発声」は〇〇の感覚だ!

と感覚を言語化するとき、〇〇『その人が意識していること・意識できること』のみが語られます。

これはもはや「罠」です(*もちろん発信者側に悪意があるわけではない)。

 

例えば、「高音を出す」を例にすると、

つまり、他人の感覚の言語化はほとんど当てにならない。参考程度にしておくのがいいと思います。

 

つまり、「正しい発声」の感覚は人それぞれ違うということになる。

 

では、「正しい発声」とは

上記にある

  1. ジャンル
  2. 目標・目的
  3. 個人差

というフィルターを通すと、具体的な「正しい発声の条件」ってほとんど存在しないように感じますね。

でも実はそれこそがある意味で正解で、「正しい発声」というものは具体的なものでなくもっと広い視点というか結果にフォーカスしたものになるでしょう。

 

つまり、

  • 正しい発声=歌の3要素につながるもの

と考えるのがベストかと。

歌の3要素は、

この3つ。

つまり、

  1. 音程をよくする
  2. リズムをよくする
  3. 言葉をよくする

ことが『歌が上手くなる』ということ。

 

ということは、

  1. 音程をよくするための発声
  2. リズムをよくするための発声
  3. 言葉をよくするための発声

が、『正しい発声』と言えると思います。

とすれば、

こういう風に考えることができますね。

じゃあ、「それぞれに入るのが何なのか?」と気になるでしょうが、それは「ジャンル」「目的・目標」「個人差」というフィルターを通すと、

  • 人それぞれ違うので、自分で考えるのがベスト

としか言えなくなる。

というよりこれがある意味核心をついた答えだろうとは思います。

プロのシンガーに特別な歌のレッスンを受けたことがないという人が多いのもこういう理由でしょう。

 

ただ、これだとつまらないという人もいるでしょうし、そういう人は意外な切り口を求めているでしょうから、その場合は『倍音』から発声を考えると「正しい発声(ポップス・ガチ勢向け)」と言えそうなものに近づきやすいかもしれません。

まぁ割とガチ勢向けです↓

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