今回は松田聖子さんの歌声・歌い方についての分析です。
話し声の特徴
地声・話し声の音域は高めの音域。
音域的に「高め」の声帯を持っていると感じます。
もちろん長く活躍されていますから、若い頃から現在に至るまでやはり年齢に応じて話し声(声帯)の高さは変わっていますが、相対的に高めの声帯を持っていると言えるでしょう。
声質はバランスよく「息っぽい」タイプの声質。
声帯があまり鳴らないタイプではないのですが、声帯の鳴りがそこまで強くなく、息が流れやすい声質の声帯という感じです。
息が綺麗に流れるので、声全体が透き通るような透明感を持っています。
共鳴は上方向(鼻腔など)に響きやすい喉・骨格だという印象を受けます。
持っている声帯
高めの音域・息が綺麗に流れる声質
歌声の発声方法
チェストボイス(地声)低中音域は地声(チェストボイス)。
声質は非常にバランスよく、話し声をそのまま歌声に持ってきたような声です。息の流れが非常に綺麗で、鼻腔や口腔など上方向への響きがとても綺麗に明るく響きます。
声帯の鳴りのバランスは楽曲やフレーズによって変えているのですが、しっかりと鳴らすことも息っぽく鳴らすことにも万能ですね。
ミドルレンジ(地声)
地声の中高音発声。
やや声帯の鳴りが強まり、芯のある中高音レンジです。地声と比べ息の倍音よりも声帯の鳴りの倍音が強くなります。
この中高音域を使った後の語尾に声帯閉鎖をほどきながら音程をしゃくりあげる「キュっ」とした音が鳴ります。
「ヒーカップ」と言われたりしますね。この声の使い方は松田聖子さんの大きな特徴ですね。
ファルセット(裏声)
高音域は裏声(ファルセット)。
ファルセットは滅多に聴けないのですが、稀に使っていますね。ややくっきりとしつつも綺麗な抜け感です。
0:59〜↓
歌い方
共鳴や音色
歌声の共鳴は基本的には鼻腔や口腔などの上方向へ声を当てるような明るい音色作りです。
口の開きもしっかりと開けており、綺麗に広がりのある音色を作り出しています。
ビブラート
松田聖子さんは深く綺麗なビブラートが特徴です。このビブラートが松田聖子さんの上手さを際立たせていますね。心地の良いビブラートです。
フレージング・歌い回し
また、先ほども書きましたが語尾で音程をしゃくりあげるようにして「キュッ」としたニュアンスを作るのが、松田聖子さんの特徴です。
可愛いニュアンスを作る高等技術ですね。現在ではアニソンなどでよく使われるテクニックです。
「キュッ」と音が鳴ります↓