歌声解説 女性シンガー

Aimerの歌い方・歌唱力-特殊な息の倍音のある発声-【歌声解説】

投稿日:2018年2月20日 更新日:

今回はAimerさんの歌声について書いていきたいと思います。Aimerさんと言えば、高い歌唱力と独特の歌声でものすごい人気のシンガーですね。

何と言ってもその魅力は歌声ですね。独特の澄んだ歌声は聞く人の心を一瞬でつかんでしまいます。あの歌声に魅了されている人も多いのではないでしょうか。

今回はそんなAimerさんの歌声について書いていきたいと思います。

どういう声質・声の出し方か

地声・話し声はやや低めの音域で、息っぽい声質

地声の音域はやや低めの音域ですね。そこまで低く聞こえることもないのですが、やや低めの音域の声帯を持っているように感じます。あまり低く聴こえないのは声質の影響が大きいですね。

声質はノイズの少ない澄んだハスキー系の声質ですね。まぁハスキーというよりは息系の声ですね。声帯閉鎖による声帯の鳴りが非常に薄く、息がダダ漏れになるのが特徴ですね。声帯が鳴りにくいので、基本的には息で話すような話し方です。カラっとしたような、ガラッとしたようなエッジ感が入ることもあるのですが、結局綺麗に閉鎖しない(鳴らない)で息が先行する特殊な声質です。

声が出なくなってしまったこともあるというAimerさん。かなり特殊な声帯で本人にしかわからないような悩みや弱点もあるのでしょうが、子音が立ちやすく息の澄んだ倍音が多く含まれているとても魅力的な声質ですね。

歌声は息の成分が多い澄んだ特殊な鳴りの声

歌声は主に3種類の歌声を使っています。地声・ミックスボイス・ファルセットの3種類ですね。

低中音域は地声を使った発声をしています。非常に息が多い発声で、息の倍音成分がものすごいです。ほとんどが息主体の発声と言えるでしょう。声帯が鳴りにくい(閉鎖しにくい)ことを最大限に活かし、澄んだ特殊な鳴りを生み出しています。この息の成分がAimerさん歌声の鍵ですね。

そしてこの特殊な声帯が生み出すAimerさんの地声域最大の魅力と思えるのは響きを下方向へ落としたときのニュアンスですね。普通、下方向へ響きを当てると、声帯が鳴りやすいのです。(つまり、息っぽい低音域は難しいということ)しかし、Aimerさんは低音でも息が「スー」と流れるので響きを下に落とした時のニュアンスが非常に綺麗なのです。

下方向へ響きを落とした息系の発声

地声

どういう録音機器・方法か非常に気になりますが、マイクやコンプと非常に相性がいい声質に感じます。ボーカルはコンプのかけ録りでしょうか。独特の鳴りが生まれています。

中高音域はミックスボイスを使っています。地声に比べて声帯の鳴りが強まるような中高音域です。綺麗に閉鎖しない声帯を閉鎖させて鳴らしているようなそんなミックスボイスです。表現が難しいのですが、閉鎖気味に作用しているのですが、そこまで閉鎖することなく鳴りだけ強まっている。そんな印象を受けます。とにかく、地声域とは少し音色が違い鳴りが強まり地声域よりも鳴りが強いミックスボイスを使っています。

また、完全に裏声にひっくり返さないような柔らかいミックスボイスを使っていることもあります。

強く鳴らすミックスボイス

柔らかく鳴らすミックスボイス

高音域はファルセットを使うこともあります。地声同様に息の成分が多いファルセットです。抜くようなフレーズで使うことが多いですね。かなり綺麗に切り替えています。少し特殊な声帯なので認識しにくいかもしれませんが非常に美しいファルセットを使いこなしています。

ファルセット

どういう歌い方か

声の当て方の上下のコントロール

Aimerさんは共鳴や声の当て方をフレーズごとに非常に工夫されているように感じます。上方向(鼻腔や軟口蓋)から下方向まで(咽頭共鳴)自在にコントロールして声色やニュアンスを作り上げています。この声の方向のコントロールと息の多い特殊な発声がAimerさんの歌い方の大きな鍵ですね。

響きの上下

また、口の開きや口の中の空間は縦方向へのニュアンスが強いです。(縦方向は落ち着いてクール、横方向は明るく爽やかな印象になる。どちらがいいとか悪いとかはないですよ。)特に下顎で声色に縦のニュアンスを作り上げているような印象を受けます。言葉の発音の仕方などからも下顎で空間を作っているようなニュアンスを感じます。

ビブラートが個性的

ビブラートは細かく綺麗にかかります。細かいビブラートのニュアンスもまた、Aimerさんの大きな特徴の一つです。細かく音を揺らしながら音量自体も大小の揺れを含んでいます。言葉の表現が難しいのですが、音程の揺れと音量の揺れが一緒になっているような個性的なビブラートです。

ビブラート

どういう練習をすればAimerさんのように歌えるか

Aimerさんのように歌うには多くの音楽的要素が必要です。その分多くの練習や訓練が必要です。ですが、要点やポイントを絞ることで近づく近道になるはずです。

Aimerさんのように歌うポイント

ポイント

息の多い発声を身につける

この二つが重要ですね。では書いていきたいと思います。

息の多い発声を身につけるには

Aimerさんの声は少し特殊な息の倍音の多い声質を持っています。同じような声質を持っている人は真似しやすいですが、鳴り系の声質を持っている人は相当の努力が必要です。

息の倍音の多い声質を身につけるには、息と声との連動が重要です。連動を身につけた上で息主体の発声をしてことが鍵です。息のトレーニングはドッグブレス「スー」「ズー」トレーニング「ヒ」トレーニングなどが最適です。息のパワーそのものをあげたい方は「パワーブリーズを使ったトレーニング」もオススメです。息系のトレーニングは少しづつでも続けていくことが重要です。

また、共鳴のコントロールも非常に重要です。まずは上下の共鳴を理解しましょう。上方向への共鳴はハミング練習がオススメです。また、下方向への共鳴は「ボイ」トレーニングがオススメです。

ビブラートの練習も欠かせませんね。非常に個性的な細かいビブラートを持っているのでしっかりと真似しましょう。

まとめ

Aimerさんのように歌うポイント

ポイント

息の多い発声を身につける

が重要です。まずはここをしっかりと練習しましょう。とは言え、声帯自体が特殊な声帯なので、なかなか真似できるものではないでしょう。ただ、鳴りやすい声帯の声の人でも息を流すことでAimerさんのように息の流れる発声は可能なはずです。(理屈上は。ただ、普段鳴りやい人は慣れてないので苦しいのですね。)頑張りましょう。

オススメ記事

1

今回はボイストレーニングの効果を高めるグッズや声を鍛えるのに欠かせないグッズについて書いていきたいと思います。グッズがなくてもボイストレーニングはできるのですが、あれば便利です。 グッズを使うメリット ...

2

今回はボイストレーニングにオススメの本について書いていきたいと思います。ボイストレーニングというものは、なかなか独学でやっていくというのは難しいですよね。「何からやればいいのか、何が正しいのか、何が一 ...

3

今回は「声の音域を広げる方法」について書いていきたいと思います。歌において音域を広げるということは大きな課題の一つですね。おそらく多くの人が音域を広げたいと思ったことはあるでしょう。それくらい歌におい ...

4

今回は「歌が上手くなる方法」について徹底考察していきたいと思います。歌というものは誰もが身近に聞いたり歌ったりすることができるものですね。 そんな身近なものだからこそ歌が上手くなりたいと思ったことがあ ...

5

今回はミックスボイス(ミドルボイス)について書いていきたいと思います。『ミックスボイス』というものについて疑問を持っている人は多いと思います。そもそもなんなの?何がミックスボイスなの?自分の声はどうな ...

-歌声解説 女性シンガー
-

Copyright© 【ミュートレグ】 , 2019 All Rights Reserved.