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発声方法

透明感のある声の出し方について

更新日:

今回は、透明感のある声について。

この記事は

  • 透明感のある声の条件とは?
  • 透明感のある声を出したい
  • 透明感を作るには何をすればいいのか?

という内容です。

透明感のある声とは

透明感とは、

1 物体の、すきとおった感じ。「ガラスの透明感を生かしたデザイン」

2にごりがなく明るい感じ。「透明感あふれる歌声」「透明感のある肌」

引用元:goo国語辞書『透明感とは』より

このようにあります。

 

「言われなくとも分かる」という人がほとんどだと思いますが、では

  • 『透明感のある歌声とはどんな声なのか?』

という部分が重要です。

 

俗に「クリアボイス」などとも言われたりしますが、どんな条件でそれが生まれるのか?

 

透明感を生み出す条件は、

  • 息主体の発声
  • 上方向への共鳴

という二つ。

 

ただし、極論「個人の考え方次第」とも言えるということは頭に入れておいてください。

「透き通ってる」「綺麗だ」「にごりなく明るい」と感じるポイントが個々の『感性』の問題になってくるので、行き着くところは個人次第なのです。

 

それは大前提の上で、透明感のある歌声を掘り下げていきます。

 

どんな声が透明感のある歌声?

「透明感のある歌声とは?」というのが結構難しい問題で、まず

  • 歌声そのものの透明感
  • 録音の仕方や楽曲のアレンジ全体による透明感

という二つの透明感があると考えられます。

 

例を見ていきましょう。

 

こちらの歌声は、透明感のある歌声と言えそうなものだと思うのですが、どうでしょう?

 

お二方とも息の倍音成分を含みやすい声質を持ってます。

さらに低音域から高音域まで息の成分を多く持った声質を使うシンガーなので、多くの人が『透明感』や『透き通った』という印象を抱きやすいと思います。

 

では、こちらのお二方はどうでしょう?

 

こちらも一般的に透明感のある声と言われるようなものでしょう。

しかし、このような発声は感性次第では透明感とは言わなかったりするのではないでしょうか?

 

個人的には発声の質的には

  • 「透明感」と言うよりも、『柔らかい鳴り』と言いたい

です。

 

もちろん、録音方法(編曲方法)や音源の質としては「透明感のあるサウンド」と言えるのかもしれません。

 

要は

発声の質的には柔らかい声帯の鳴りのある発声にリバーブ(エコー)を深めにかけているものは「透明感のある歌声」ではなく、「透明感のあるサウンド」と言うべきだと考えています。

もし、発声自体をマイクを通さずに目の前で聞いたのなら、息の成分が多い透明な透き通る感じでなく、柔らかい優しい鳴りをしているはずです。

そういう柔らかい鳴りにリバーブをかけると澄んだ柔らかい印象になるのですね。

柔らかい声の出し方についての考察

続きを見る

 

なので、ここではこういう発声は『透明感』とするのではなく、『柔らかい声』と区分しておきます。

 

ハスキーボイスは透明感?

では

というのも問題になります。

 

これはどうでしょう?

個人的には、ノイズが少ない息系のハスキーボイスは透明感を感じますが、鳴りの強いハスキーボイスは透明とは言えないような気がします。

同じハスキーボイスでもこちらのお二方の声だとどうでしょう?

秦さんは透明感という感じですが、WANIMAのKENTAさんは透明感という感じではないでしょう(*悪い意味ではなく、論点は透明感かどうか)。

 

これは鳴りの成分量の違い、つまりハスキーな声帯で息系の発声をしているのか・鳴り系の発声をしているのかという違いがあります。

 

音色の作り方による透明感

ここでの音色の作り方とは、主に共鳴による音色の印象決めのことです。

 

例えば、息系の発声であっても上方向への共鳴主体か、下方向への共鳴主体かで透明感という印象の持ちやすさは変わるのでは?と考えられます。

 

同じ息系の発声であっても、

上方向への共鳴(小田さん)は明るく冷たいイメージで透明感と言われるような発声だと思います。逆に下方向への共鳴(玉置さん)は暗く暖かいイメージで、透明感と言われにくいような感じがしますね。

女性の息系の発声でも同様に、

下方向へ当てる共鳴(Aimerさん)があると、『透明感』を感じにくくなるような印象が生まれる気がします。

「明るさ」と「透明感」というのも一定の関係性があるように思います。

 

このことから

  • 上方向への共鳴がある方が透明感を感じやすい

と考えています。

 

透明感のある声に必要なものとは

以上の内容をまとめると、

  1. 息系の発声
  2. 上方向への共鳴

この二つが必要になるということです。

 

息系の発声

息の倍音成分を多く含む発声

声帯の鳴りは、できるだけない方がより透明感を生み出すと考えられます。

 

上方向への共鳴

上方向への共鳴とは鼻腔や口腔方向へ声を当てるような音色作りです。

澄んだ音色や明るい音色を作る共鳴です。

 

この二つの条件を満たせば、透明感のある声を作れると思います。

 

ポイント

発声における「透明感のある声」とは『息系の発声+上方向への共鳴』で作れる

 

透明感のある声を出すトレーニング

透明感のある透き通った声の出し方

息系の発声を身につけることと、上方向への共鳴をコントロールすることが鍵ですね。

つまり

息を多く含んだ発声を上方向へ綺麗に共鳴させることで、透き通った声が出せるはずです。

「ではやってみましょう!」でできたらいいのですが、なかなかそうもいかない場合もあるでしょう。

 

おそらく、両方ともいきなりできるようになるようなものではなく、コツコツと積み上げることが必要なものなので、焦らずトレーニングするのがいいと思います。

 

声帯の鳴りよりも息の流れを優先する

まずは、息系の発声を意識して出しましょう。ため息に声を乗せるような練習を続けていくうちに上手くなります。

 

オススメの練習方法は、ドッグブレス「スー」「ズー」トレーニングです。

こういう息と声を連動させるトレーニングを続ければ、息系の発声の質がどんどん良くなっていくでしょう。

 

上方向への共鳴

単純に下方向へあまり響かせないようにして、上方向へ声を当てるような意識だけでも随分と変わります。

 

トレーニング方法としては、「ハミング練習」がオススメです。

声を上方向へ通すような発声を身につけやすいトレーニングです。

 

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