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歌声解説 男性シンガー

ASKAの声や歌い方についての分析

投稿日:2017年10月23日 更新日:

今回はCHAGE&ASKAのASKAさんの歌声について書いていきたい思います。CHAGE&ASKAと言えば、日本のみならずアジアを中心に世界中の人を魅了しているアーティストですね。日本の音楽史に残るような名曲を生み出しています

なんと言ってもASKAさんの歌声は唯一無二で最高レベルの歌唱力を誇っています。あの歌声に魅了されている方も多いのではないでしょうか。今回はそんなASKAさんの歌声について書いていきたいと思います。

どういう声質か・声の出し方か

話し声・地声の音域は低めの音域で、ハスキー系の声質

歌声はかなり高いのですが、実は話し声は結構低めの音域です。もちろん年齢によって話し声の音域が変わってきている(だんだん低くなっている)のですが、決して高めの地声を持っているということではないですね。

声質はハスキー気味というか少し枯れているような特殊な声質です。歳を重ねるにつれてどんどんその傾向が強くなっているのですが、昔の話し声を聞いても結構低くカラッとしているという印象を受けます。

歌声とは大きく違い声帯の鳴り方が特殊なハスキー系の声質です。

歌声は強く滑らかなミックスボイスが特徴的

歌声は大きく分けて3種類の声区を使っています。地声・ミックスボイス・ファルセットです。その中でも大半をミックスボイスが占めています。ファルセットたまに聞くことが出来るな、くらいしか使いませんね。

低中音域は地声です。鳴り系の声質から息系の声質まで使い分けています。基本的にはこの地声は、ASKAさんの声の中では比較的息がながれやすく、さらりとしたテイストで歌うことが多いです。息が綺麗に流れるので、澄んだ倍音も乗っています。ここからミックスボイスへと移行した時に全く違う種類の倍音を乗せるのがASKAさんの歌声の特徴です。

地声

息系の地声

中高音域はミックスボイスですね。これぞASKAさん!というミックスボイスです。

声帯を綺麗に閉鎖させた滑らかで太くて強いミックスボイスです。声帯自体はかなり閉じ気味に作用しているのですが、声帯以外の部分はしっかりと開いていて太い声を保っています。また、息の圧力をかなりかけることができるので、信じられないくらいの強い発声・声量を出すことも可能です。

共鳴は声を鼻腔にしっかりと共鳴させています。かつ太い声を保つために咽頭共鳴もしっかりと作っています。上方向へも下方向へも響かせる発声が、綺麗でパワフルな声を生み出すのですね。

このミックスボイスは声帯の鳴り系の倍音がすごく鳴ります。CD音源でも如実にそれを聴き取れますね。小室哲哉さんはASKAさんの歌声を「国宝級の倍音」と言ったそうです。それくらいの倍音が鳴っていますね。基本的に息が流れる発声「子音系の倍音」声帯の鳴りが強い発声「母音系の倍音」が鳴ります。その倍音の豊かさと倍音の振り幅は圧倒的です。

ミックスボイス

高音域はファルセットも使います。そこまで聞ける楽曲が多くはないのですが、非常に綺麗な鳴りのファルセットを使いますし、そのファルセットをシャウト気味に鳴らすようなシャウト系ファルセットまで使っています。

ファルセット

どういう歌い方か

かなり癖のある、特徴的な歌い方ですね。音程は流れるように、ダイナミクスはしぼんだり膨らんだりするような歌い方です。この流れるようなフレージングダイナミクスのつけ方が特徴的な歌い方を生んでいます。

特にダイナミクスは地声からミックスボイス、低音から高音域に行くときに声量差が膨らむように大きくなることで起こっています。倍音の性質もガラッと変わりますしね。その声の移行を滑らかにつなぐことで流れるようなフレージングを実現させているように感じます。

声量差は共鳴も関係しています。ASKAさんは上下の共鳴幅が非常に広いです。特に上方向へも下方向へも共鳴を自在にコントロールして、織り交ぜるような表現方法です。

共鳴

上方向への共鳴

下方向への共鳴

織り交ぜる

声質とその歌い方から「粘着質」と言われることもありますね。なんかあまりいい言葉ではないように聞こえてその表現は個人的にはあまり好きではないのですが。。。おそらくそう言われるのは音を綺麗につなげている(母音=声帯の鳴りをつなげている)からでしょう。粘着質とか粘っこいとかそんな言葉では片付けられないほど、完成された歌唱法ですし、真似できるものでもないほどの圧倒的歌声です。

また、リズムも拍の裏を縫うようなそんな歌い方(このリズムの取り方も滑らかさを感じさせるもの)ですが、決して遅くはなくリズム感も非常にいいのです。(チャゲさん後ろにズラすようなリズムの取り方ですね)

粘着質?非常に滑らかに音を繋げます

ビブラートもかなり深いのが特徴的です。どんな低音でも高音でも綺麗にかかるビブラートが歌声の魅力を倍増させているように感じます。ロングトーンや音のブレーキもかなりバリエーションがあり、メリハリがあり聴く人を飽きさせない歌唱です。

ビブラート

〜〜〜〜〜〜〜と」 AKSAさんのmid2Fの音ですが、だいたいmid2E〜mid2Aあたりまでの強い高音域にビブラートを効かせるのはある種のオハコみたいなものですね。


ASKAの声量とマイクとの距離

ASKAさんの強烈な咽頭共鳴(下方向への響き・胸への響き)は壮大なダイナミクスを生み出し、マイクとの距離感を突き放してしまいます。

ただここでASKAさんのマイクとの距離について触れておきたいのですが、これは「声量が凄すぎてマイクが離れていても声がガンガン入る」ということではないですね。よく、YOUTUBEのコメントなどで「マイクとの距離やばすぎ!どんな声量だ!」みたいなのがあるのですがあれは少し表現が間違っていると考えています。ただ、勘違いしてはならないのが、「声量や共鳴や倍音が凄すぎるのは大前提」ということです。

言っていることが矛盾してないか?と思うでしょう。

「声量がすごいことが理由でマイクから遠くても声がガンガン入るわけではないけれど、声量はすごい?」結局声量はすごいじゃねぇか!と言われそうですね。まぁそうなのですが。

なぜマイクとの距離が遠いのか?という問いに対しては「マイクの指向性や集音範囲が広いマイク(もしくはそういう設定)を使用しているから」というのが答えだと考えています。つまり単純なダイナミックマイクではなく、コンデンサーマイクに近いようなマイクを使用しているので、マイクから遠くても声がガンガンに入るのだと考えられます。集音範囲が広いとある程度離れても拾ってくれます。

ASKAさんのライブに行くとわかるのですが、MCなどで静かになった時にマイクが足音なんかも拾っていますね。もちろん完全なコンデンサーではく、特殊なコンデンサーとダイナミックマイクの中間のようなマイクと想像します。(コンデンサーまでとは言わずともある程度の集音範囲があるマイク。もしくはそれくらい感度を高めた設定)

PAや音響や使うマイクにもよるのですが、例えば普通のダイナミックマイクから1〜2メートル離れた位置で叫ぶよりもマイクから1センチのところで囁いた方が聴こえる音量は当然ながら大きいですね。通常のダイナミックマイクの作りはそんなものですね。いくらASKAさんの声量が凄くても機械の限界は超えられませんからね。昔よりも今の方がマイクとの距離が遠いのもマイクの違いによるものでしょう。声量自体は昔から圧倒的ですから。

ではなぜASKAさんはそんなコンデンサーに近いマイクを使用しているかというと「声量がすごいから」ですね。結局かよ!という話ですが、言っていることは違いますよね。

  • 声量がすごいからマイクとの距離が離れても声が入る

ではなく、

  • 声量がすごいからマイクとの距離が離れても声が入るマイク(もしくは設定)を使っている

のだと言えます。

なぜなのか?

ASKAさんの歌声は声量差(ダイナミクス)が非常に大きいです。静かなフレーズから壮大なフレーズまでのダイナミクスの幅がすごいのですね。その幅を綺麗に収める目的なのではないかと考えられます。

特に大きな鳴りはものすごい共鳴をしています。体中に響いているような共鳴が感じられます。そんなすごい共鳴を存分にマイクに収めるにはある程度集音範囲が広い方がより一層鳴りがいいのでしょう。また、普通のダイナミックマイクで声量差が大きいと、大きく出した時に音がコンプレッサーによって圧縮されます。静かなフレーズから壮大なフレーズまでを綺麗にマイクに収めようとするとPAさんが大変苦労しますし、どちらに重点を置くかという問題も起きそうです。

おそらく自分から出ている音が圧縮されすぎるのを防ぐため(響きを最大限に活かすため)にそういうマイクを使っているのでしょう。

結果的にマイクから離してもしっかりと鮮明に鳴るのでしょうね。

もしかしたら、「離れても通るマイクを使う方が魅力的になるのなら、みんなASKAさんのマイク使ったらいいじゃん」と思うかもしれませんね。しかし、それは違うのです。

ものすごい声量がないとできないことなのです。ASKAさんだからできることなのです。なぜなら、その「集音範囲内を自分の声(声量)で埋め尽くさないといけないから」です。集音範囲が広ければ、他の楽器の音を拾いやすくなるというデメリットが存在するので、そのデメリットを打ち消し(負けない)、魅力に変えるほどの声量や共鳴が必要ということです。

あくまで個人的な意見ですが。

なにはどうであれASKAさんの声量は半端ない!ということです。

異常な倍音。すごいですね。↓

どういう練習をすればASKAさんのように歌えるか

ASKAさんのように歌うには多くの音楽的な要素が必要です。その分多くの練習や訓練が必要です。

しかし、要点を絞れば近づく近道になります。

ASKAさんのように歌うポイント

ポイント

強いミックスボイスを身につける

上方向へも下方向へも共鳴させる

綺麗なビブラートを身につける

この3つが重要です。では練習法を書いていきたいと思います。

強いミックスボイスを身につけるには

ASKAさんのミックスボイスは「強い・太い・綺麗」が揃っているようなミックスボイスです。

まずはミックスボイスを身につけて、コントロールしましょう。ここでは滑らかなミックスボイスを手に入れるにリップロールの練習がいいでしょう。リップロールでますはしっかりと綺麗にミックスボイスへ移行できる声へとトレーニングしていきましょう。

次に、グッグトレーニングでミックスボイスの状態から喉を開くことができるようにトレーニングしていきましょう。グッグトレーニングは太い声質のミックスボイスのトレーニングに最適です。

さらにミックスボイスを強い鳴りにしていくにはネイ」「ヤイ」トレーニングがいいでしょう。

このトレーニングは閉鎖系の声を鍛えるトレーニングで鳴りの強い高音の練習などに最適です。

ASKAさんのように鳴りの強い発声はベルティングボイスと呼ばれたりします。

共鳴をしっかりと作る

ASKAさんの歌声は鼻腔への共鳴が強いのはもちろんのこと、咽頭共鳴も強く深く綺麗な声を使いこなします。鼻腔共鳴は声の綺麗さや声の抜けなどに作用して、咽頭共鳴は声の迫力や太さなどに作用します。鼻腔などの上方向への共鳴を鍛えるにはハミング練習が最適です。

声の太さや声の深さは喉仏と喉の空間が重要です。咽頭共鳴のトレーニングもしっかりとしていきましょう。

深いビブラートを身につけるには

ASKAさんの大きな特徴の一つに深いビブラートがあります。特に強い高音域のビブラートを身につける必要があります。

ビブラートの練習方法はこちら

まとめ

ASKAさんのように歌うには

ポイント

強いミックスボイスを身につける

上方向へも下方向へも共鳴させる

綺麗なビブラートを身につける

が重要です。まずはここから練習していくのが良いかと考えられます。もちろんこれ以外の練習も必要ですね。大変です。

チャゲさんの歌声解説はこちら

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