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歌声解説 男性シンガー

ASKAの声や歌唱力についての分析

更新日:

CHAGE&ASKAと言えば、日本のみならずアジアを中心に世界中の人を魅了しているアーティストですね。日本の音楽史に残るような名曲を生み出しています。

なんと言ってもASKAさんの歌声は唯一無二で最高レベルの歌唱力・スーパーボーカリストです。あの歌声に魅了されている方も多いのではないでしょうか。

今回はそんなCHAGE&ASKAのASKAさんの歌声について書いていきたい思います。

ASKAさんの声の特徴【持っている声帯】

まずはASKAさんの話し声の特徴を掴みましょう。

  • 話し声≒持っている声帯

の特徴を掴むことも歌声を分析する上では重要です。

話し声・地声の音域は低めの音域で、ハスキー系の声質

音域

話し声・地声の音域は低め〜やや低めくらいの音域です。

もちろん年代によっても話し声の音域が大きく変わっており、若い頃は普通くらいの音域の声帯であったように思います。

 

声質

声質はハスキー気味というか少し枯れているような特殊な声質です。

こちらも歳を重ねるにつれてどんどんその傾向が強くなっているのですが、昔の話し声を聞いてもカラッとしたハスキーな成分を持っているという印象を受けます。

声帯の鳴り方が特殊なハスキー系の声質です。

 

持っている声帯

低めの音域・ハスキー系の特殊な声質

ASKAさんの歌声の分析【発声方法】

ASKAさんの歌声は

ときに緩やかに、ときに激しい水の流れのような歌声

最大の特徴は

  • 滑らかで力強い発声

でしょう。

歌声は強く滑らかなミックスボイスが特徴的

歌声は3種類の声区を使っています。

主な声区

  • 地声(チェスト)
  • ミックスボイス(ミドル)
  • ファルセット(ヘッド)

 

地声

低中音域は地声

鳴り系の声質から息系の声質まで使い分けています。

基本的にはこの地声域は、ASKAさんの声の中では比較的息がながれやすく、さらりとしたテイストで歌うことが多いです。

息が綺麗に流れるので、澄んだ倍音も乗っています。

ここからミックスボイスへと移行した時に全く違う種類の倍音を乗せるのがASKAさんの歌声の特徴です。

地声

ウィスパーボイス系の地声域↓

ミックスボイス

中高音域はミックスボイス

声帯を綺麗にコントロールした滑らかで太くて強いミックスボイスです。

喉をしっかりと開いていて太い声を保っています。

また、息の圧力を強くかけることで、信じられないくらいの強い発声・声量を出すこともありますね。

小室哲哉さんはASKAさんの歌声を「国宝級の倍音」と言ったそうです。決して言い過ぎではないくらいの倍音が鳴っていますね。

基本的に息が流れる発声「息の倍音:非整数次倍音声帯の鳴りが強い発声「鳴りの倍音:整数次倍音」が強くなります。

その倍音の豊かさと倍音の振り幅は圧倒的です。

ミックスボイス

 

ファルセット

高音域はファルセット

そこまで聞ける楽曲が多くはないのですが、非常に綺麗な鳴りのファルセットを使いますし、そのファルセットをシャウト気味に鳴らすようなシャウト系ファルセットまで使っています。

ファルセット

1:50〜くらいから歌です。綺麗なファルセット↓

 

歌声

バランスのいい息系の地声域・柔軟性とパワフルさを兼ね備えたミックスボイス・ファルセット

ASKAさんの歌い方の傾向

共鳴や音色

ASKAさんは上下の共鳴幅が非常に広いです。

特に上方向へも下方向へも共鳴を自在にコントロールして、織り交ぜるような表現方法です。

共鳴

上方向への共鳴(鼻腔・軟口蓋など)↓

下方向への共鳴(咽頭共鳴)↓

織り交ぜる↓

 

ビブラート

ビブラートは綺麗でかつ深いのが特徴的です。

低音でも高音でも綺麗にかかるビブラートが歌声の魅力を倍増させているように感じます。

ロングトーンや音のブレーキもかなりバリエーションがあり、メリハリがあり聴く人を飽きさせない歌唱ですね。

ビブラート

〜〜〜〜〜〜〜と」 AKSAさんのmid2Fの音ですが、だいたいmid2E〜mid2Aあたりまでの強い高音域にビブラートを効かせるのはある種のオハコみたいなものですね。

フレージング・歌い回し・歌唱力

音程は流れるように、ダイナミクス(声量差)はしぼんだり膨らんだりするような歌い方です。

最大の特徴は

  • 流れるようなフレージング(母音の流れ)
  • ダイナミクスのつけ方(音の大小)

が特徴的な歌い方を生んでいます。

特にダイナミクスは地声からミックスボイス、低音から高音域に行くときに声量差が膨らむように大きくなることで生み出されています。

その声の移行を滑らかにつなぐことで流れるようなフレージングを実現させているように感じます。

この滑らかさを生み出しているもう一つの要因は母音を綺麗につなげている(=声帯の鳴りをつなげている)からでしょう。

また、リズムも拍の裏を縫うような歌い方(このリズムの取り方も滑らかさを感じさせるもの)です(ちなみにチャゲさんは後ろにズラすようなリズムの取り方ですね)。

滑らか

ASKAさんの歌い方は例えるなら”水の流れ”のようです。

ASKAさんの声量とマイク

ASKAさんの圧倒的な声量は壮大なダイナミクスを生み出し、マイクとの距離感を突き放してしまいます。

 

ただここでASKAさんのマイクとの距離について触れておきたいのですが、これは「声量が凄すぎてマイクが離れていても声がガンガン入る」ということではないですね。

よく、YOUTUBEのコメントなどで「マイクとの距離やばすぎ!どんな声量だ!」みたいなのがあるのですがあれは少し表現が間違っていると考えています。

 

ただ、勘違いしてはならないのが、「声量や共鳴や倍音が凄すぎるのは大前提」ということです。

言っていることが矛盾してないか?と思うでしょう。

 

「声量がすごいことが理由でマイクから遠くても声がガンガン入るわけではないけれど、声量はすごい?」結局声量はすごいじゃねぇか!と言われそうですね。

まぁそうなのですが。

なぜマイクとの距離が遠いのか?という問いに対しては「マイクの指向性や集音範囲が広いマイク(もしくはそういう設定)を使用しているから」というのが答えだと考えています。

 

つまり単純なダイナミックマイクではなく、コンデンサーマイクに近いようなマイクを使用しているので、マイクから遠くても声がガンガンに入るのだと考えられます。

集音範囲が広いとある程度離れても拾ってくれます。

1:45〜、3:57〜とかを見ればあのマイクの集音性の良さを理解できます↓

(ちなみに僕はこのもぐもぐタイムが一番最初に始まったであろう日のライブに行きました。どうでもいい情報でした。すみません。)

ではなぜASKAさんはそんなコンデンサーに近いマイクを使用しているかというと「声量がすごいから」だと思います。

結局かよ!という話ですが、言っていることは違いますよね。

  • 声量がすごいからマイクとの距離が離れても声が入る

ではなく、

  • 声量がすごいからマイクとの距離が離れても声が入るマイク(もしくは設定)を使っている

のだと言えます。

 

なぜなのか?

ASKAさんの歌声は声量差(ダイナミクス)が非常に大きいです。

静かなフレーズから壮大なフレーズまでのダイナミクスの幅がすごいのですね。

その幅を綺麗に収める目的なのではないかと考えられます。

 

特に大きな鳴りはものすごい共鳴をしています。

体中に響いているような共鳴が感じられます。そんなすごい共鳴を存分にマイクに収めるにはある程度集音範囲が広い方がより一層鳴りがいいのでしょう。

おそらく自分から出ている音が圧縮されすぎるのを防ぐため(響きを最大限に活かすため)にそういうマイクを使っているのでしょう。

 

あくまで個人的な推察ですが。

なにはどうであれASKAさんの声量は半端ない!ということです。

異常な倍音。すごいですね。↓

ちなみに上の動画のみんな大好き5:55〜の倍音についてですが、確かに倍音を一番感じやすいポイントではあります。

 

ただ、多くの人が感じているのはストリングスの倍音だと思います。

「このとき何が起きているのか。なぜ倍音を感じやすいのか。」と言うとそれは、ASKAさんとストリングスが同じ音階を鳴らしているからだと考えられます。

 

簡単に説明します。

  • ASKAさんが『A・B』という倍音
  • ストリングスが『B・C』という倍音

を持っているとします(例えばです)。

 

両者が同時に演奏すれば重なり合って『A・B・C』という倍音の音になります。

この時全く同じ音階を鳴らしているので両方に共通する『B』の倍音成分は完全に一致して全く同じ音の成分になり、ASKAさんの声ともストリングスの音ともわからなくなります。

 

結果的に『A・C』いや「C&A」の倍音が際立ち、ASKAさん側を主体にして聴くと『低音と高音が両方出ているような二重の倍音』に聴こえるのですね。

 

つまり、聴こえているのはストリングスの倍音ですが、音程が完全に一致しているからこそASKAさんの声の倍音のように聴こえるのです。

なんだか残念に感じるかもしれませんが、一つ言わせて頂くと、ASKAさんの声の倍音は最初から最後までずっと凄いです。笑

ASKAさんの歌声に近づくためには

ASKAさんのように歌うには多くの音楽的な要素が必要です。その分多くの練習や訓練が必要です。

しかし、要点を絞れば近づく近道になります。

ASKAさんのように歌うポイント

ポイント

強く太い中高音発声を身につける

上方向へも下方向へも共鳴させる

綺麗なビブラートを身につける

この3つが重要です。

では練習法を紹介します。

強く太い中高音発声を身につけるには

ASKAさんのミックスボイスは

  1. 強い
  2. 太い
  3. 綺麗

が揃っているような発声です。

こういう中高音発声を身につけるのは非常に大変でしょう。

強い高音トレーニング

強い中高音発声を身につけるには

がおすすめです。

グッグトレーニングは太い音色の中高音発声、「ネイ」「ヤイ」トレーニングは強い鳴りの中高音発声のトレーニングにおすすめです。

ASKAさんのように鳴りの強い発声はベルティングボイスと呼ばれたりします。

とにかく音域を広げるトレーニングは焦らずコツコツと積み上げていくことが重要でしょう。

共鳴をしっかりと作る

ASKAさんは

  1. 上方向への共鳴(鼻腔や軟口蓋)
  2. 下方向への共鳴(咽頭共鳴)

を綺麗にコントロールしています。

共鳴のトレーニング

共鳴のトレーニングは

で鍛えましょう。

共鳴は声を当てる方向性を意識するだけでも変化します。上下両方を意識するのは難しいですが、織り交ぜるような意識を持つことが大事だと考えられます。

深いビブラートを身につけるには

ASKAさんの大きな特徴の一つに深いビブラートがあります。

特に強い高音域のビブラートを身につける必要があります。

『強い高音域のビブラートはどうやって作るのか?』と考えられるでしょうが、

これは基本的に

  1. 高音域を自在に操る
  2. ビブラートができる

の二つが揃えばいいのですね。

ビブラートの練習方法はこちら

その他シンガーの歌声解説はこちら

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