ボイストレーニング

裏声(ファルセット)を鍛えるトレーニング方法について

投稿日:2020年1月22日 更新日:

今回は裏声(ファルセット)のトレーニングについての内容です。

裏声(ファルセット)の低音域や高音域のトレーニング、また息の流れる裏声から芯のある裏声のトレーニングについての内容です。

裏声のトレーニングについて

裏声(ファルセット)のトレーニングは正しい裏声ができていることを大前提として進めます。

裏声が全く出せないという方はこちらの記事の方がオススメです。裏声を0から1にしましょう。

裏声(ファルセット)についての考察と正しい裏声の出し方

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裏声をもっと開発したい方や自在に使いたい人へ向けた内容です(ここから先は裏声をファルセットという表現にします)。

ファルセットの高音域の練習

ファルセットの高音域のトレーニングです。

「高音っていうのは音程としてどこからどこまで?」と言われてしまうと、それは極論『個人次第』となりますが、換声点以上の音域でのファルセットとしておきましょう。

高音ファルセット

高音域のファルセットが苦手な人はファルセットにおける声帯伸展(声帯が伸びる)と声門閉鎖(声帯が閉じる)が苦手な人ですね(どちらかがというよりはどちらの動きも連動しているものと考えられます)。

言い換えるとそのファルセットの声帯の状態で呼気圧(息の勢い・圧力)を支えられない状態です。

全ての声はそうなのですが、ファルセットも息を吐く力を強めると自然と高い音に変化します。つまりその息の力を声帯が支えられるようになればいいので、高音練習は息の量を強めてそれに合わせて声帯もバランス良く鳴るように鍛えていけばいいと考えることができます。

考え方

声帯が正しいファルセットの状態であれば、息を強く吐くと自然と音程が上昇します。

そして一定時間であれば息の量や勢いを強くすることは誰でもできるはずです。

問題はその息のスピードを声帯が支えられるかどうかという部分です。

支えられない人(高音のファルセットが苦手な人)は声が割れてしまったりガサガサ・カサカサとなってしまったりするかもしれません。

そうならないためにどうするか?

  • 一番必要なのは『ファルセットにおける声門閉鎖(声帯左右に閉じる)を鍛える』ということです。
  • そして、一番手っ取り早いのは『無理矢理大きな声で鍛える』だと思われます。

『ファルセットにおける声門閉鎖を鍛える』ことが高音までファルセットを出せる条件です。ファルセットの声帯の状態で上手く声門を閉鎖できれば息の圧力にも耐えられるからです。

しかし、この声門閉鎖は声帯伸展(縦に伸びる)のコントロール能力も大きく関わってくるので、単純に『ファルセットにおける声門閉鎖だけをピンポイントに鍛える』のは難しいです。

なので、一番効率的なのは『無理矢理大きなファルセットを出すトレーニング』だと思われます。

「なんか根性論だなぁ」と思うでしょうが、結局高音のファルセットが出したいのなら、勢いのあるファルセット無理矢理出すのが一番の練習になるはずです。もちろんすぐにできるようにはならないでしょうが、息の勢いを支えようと体が適応(=鍛えられる・慣れる)してくるはずです。

勘違いして欲しくないのですが、喉を壊すような無理矢理ではなく、あくまで健康維持を大前提に置いた上での無理矢理です。まぁ多少無理なところを怪我しないように挑戦するという感じです。

練習

  • ファルセットでなるべく大声を出します(息を勢いよく吐く)。
  • 「は」か「ほ」の発音がいいでしょう。まぁ割となんでもいいのですが、勢い的には『フォーーー!!」くらい。
  • しっかりと息を吐いて叫ぶ寸前くらいまで音量をつけてもいいです(周りの環境に注意)。
  • 必然的に限界点に近い高音を出している状態になる
  • これを無理しない範囲で毎日少しづつでも続ける

つまりざっくり言えば『ファルセットで叫ぶ寸前くらいの大きな声を出す』ということです。

おそらく基本的に周りに迷惑になるトレーニングなので、タオルなどを口に当ててトレーニングするのがオススメです。

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とにかく高音域は呼気圧(息の勢い・圧力)に耐えられる力(声帯コントロール)を身につけるのが大切です。

ファルセットの高音は普段使わないだけで、たくさん出していると成長します。

最初は喉が痒いような痛いような感じですが、続けていくと慣れていくはずです。

喉を壊さない程度に程よく大きく練習してみてください。

低音ファルセットの練習

ファルセットの低音域です。

ここでは地声でも楽に出せる範囲をあえてファルセットで出すような低音域のファルセットとします。

特に洋楽シンガーは非常に高いレベルで使いこなしていることが多いです。日本のシンガーは低音域であえて使うことは少ないかもしれません(まぁ人によるのですが)。

低音ファルセット

低音域のファルセットはかなり難しいですね。

高音ファルセットのように力押しができないですからね。どちらかと言えば、バランスを取る感覚という感じです。地声に落っこちない範囲の裏声で低音域を出すのですから。

低音ファルセットも基本的には押し広げていくしかないです。急には出ないでしょう。これも開発していくしかないです。

ファルセットの状態で喉仏全体を下げるようなイメージを持つ練習がいいと思われます。ファルセットの発声状態で喉仏を下げることができればおそらく低音のファルセットは出せます。

もちろん実際のファルセット発声の時に喉仏を下げなくてもいいのです。下げる練習が低音の開発に役立つというだけです。

練習

  • ファルセットでなるべく低い音を出す。『ホ』の発声がいいでしょう。
  • 喉仏を軽く触りながら下に落とすイメージで練習する
  • 慣れてきたら『ボイ』の発声で低音を開発していきます。

下方向への響きをつけやすくする「ボイ」トレーニングで音域を下げていくのが有効でしょう(最初から「ボイ」は難しいかもしれないのでその場合「ホ」で)。

こういう低音系のトレーニングとファルセットを掛け合わせることで、ファルセットの低音域を押し広げていくことができます。

しかし、ファルセットには限界もあるのでいくら頑張ろうと超えられない低音の壁はあります。

ファルセットの声質トレーニング

ファルセットは本来息の成分が多くなる性質を持っています。これは当然と言えば当然ですね。

ファルセットは声帯を薄く使って声を出す発声法です。この時声帯が開く力が働き、同時に地声で使う部分が振動を止めることで薄い皮みたいな部分が振動します。

結果的に地声に比べて息が漏れるポイントが多くなるので、大前提息っぽい声質になります。

芯のあるファルセットは、その裏声声帯の使い方を前提に声帯をしっかり閉じる(声閉鎖)ことで芯のあるファルセットになるのですね。

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息の多いファルセット

もともと息が多い性質を持つのがファルセットですから、息をしっかり吐けるようにするトレーニングは必要ないと思うでしょうが、そうではないですよね。

息が多いファルセットを使うなら、より一層息が多い方が綺麗な倍音で通るファルセットになります。であれば、鍛える必要があるはずです。

息の多いファルセット

芯のあるファルセット

芯のあるファルセットは、ファルセットの状態で声門閉鎖を強めないとできないので、これも鍛える必要があるのです。

ファルセットをコントロールできる人の場合は比較的どちらもコントロールできるので、結局ファルセットを極めるにはどちらも練習が必要です。

芯のあるファルセット

『息の多いファルセット』の練習方法

息の多いファルセットの練習方法も基本的には地声やミックスボイスと考え方は変わらないです。息が多く吐けるような声を作るトレーニング方法は声区に関係なく共通です。

ドッグブレス「スー」「ズー」トレーニングなどをファルセットを使って練習するのです。ドッグブレスは「ha」や「ho」の発音での練習がいいでしょう。

これはさほど難しい練習ではないので、しっかりと続けることが重要ですね。

『芯のあるファルセット』の練習方法

芯のあるファルセットはファルセットの状態で声閉鎖を強めなければいけません。こちらも地声やミックスボイスの練習方法と変わらず声帯の鳴り自体を強めるトレーニングになります。

「ネイ」「ヤイ」トレーニンググッグトレーニングなどで芯のあるファルセットを身につけやすくなります。

ファルセットの状態で閉鎖を強めるので必然的にファルセットの中でも高音域の音色になります。ファルセットの高音域を芯のある音色で発声するような発声を『ヘッドボイス』と言ったりします。

結論

高音ファルセットのトレーニングは『怪我しないように無理矢理広げる練習』がオススメです。

低音ファルセットのトレーニングは『下方向へ喉仏を下げるような練習』がオススメです。

ファルセットは基本的には息の成分が多い声質になる。

息をしっかりと含ませるファルセットや芯のあるファルセットの両方を鍛えていきましょう。

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