歌声解説 男性シンガー

King Gnu 井口理の歌声や歌い方の分析

投稿日:2019年4月23日 更新日:

King Gnuと言えば、多方面から様々な音楽を取り入れ大人気のバンドですね。そのスタイルから「トーキョー・ニュー・ミクスチャー・スタイル」と称しているバンドです。

何と言ってもその楽曲、演奏、そして歌声ですね。とても中毒性があり心掴まれている方も多いのではないでしょうか。

 

今回はそんなKing Gnuのボーカル・キーボードの井口理さんの歌声について書いていきたいと思います。

どういう声質・声の出し方か

話し声は普通の音域で、バランスの良い声質

音域

地声・話し声の音域は普通の音域ですね。

音域的には高くも低くもない普通くらいの音域帯の声帯を持っているように思います。

 

声質

声質はバランスのいい声質ですね。

声帯の鳴りもしっかりとあり、息の流れもしっかりとあるバランスの良い声質です。

大きな特徴のある声質という感じではないでしょうが、よく通るバランスの良い声質の話し声という感じですね。

 

共鳴

共鳴はフラットな感じですが、どちらかと言えば上方向(鼻腔や軟口蓋)へ響きやすい喉を持っているように思います。

 

澄んだ音色の綺麗なバランスのいい発声

チェストボイス

低中音域は地声

息の多い発声から声帯をしっかり鳴らす発声まで使いこなしています。

 

激しい曲は強い声帯をしっかりと鳴らすような発声もしているのですが、どちらかと言えば息が流れやすく爽やかな音色の発声を使うことが多いですね。

非常に綺麗な息の流れ・倍音が特徴で、この息の流れが歌声の透明感を作り出しています。

 

話し声と比較すると共鳴を上方向にグッと集め明るい澄んだ音色の歌声です。

 

一部ファルセット以外は地声域です↓

こちらも一部ファルセット以外地声域。綺麗に息が流れる爽やかな発声ですね↓

 

 

ミドルレンジ

中高音域(≒ミックスボイス

 

一部強い高音域で地声の延長線上くらいの高音発声で歌っています。

基本的には完全なミドル域に入る前にファルセットに移行するようなスタイルです。

 

強い地声の中高音域↓

 

 

ファルセット

高音域はファルセット(裏声)

非常に綺麗なファルセットを持っているのも井口さんの特徴です。

 

息の流れの倍音も綺麗にあり、かつくっきりした輪郭のファルセットを使っています。

かなり洗練されたファルセットで美しい音色を奏でるため、高音域帯はミックスボイスではなくこちらを使うことが多いのではないでしょうか。

 

最高に美しい裏声。

「いつの間にこんなにも曇って見えるんだろう」↓

 

歌い方

共鳴や音色

歌声の共鳴はかなり上方向主体の響きの作り方です。

上方向の響きとは鼻腔や軟口蓋への共鳴のことです。声を上方向へ当てているので、澄んだ高音系の音色(実際の音程は高くなくても)を作り出しています。

 

低音域でも響きをほとんど下方向に落とさずに上方向を保つことで透明感のある発声を保っています。

 

 

ビブラート

ビブラートはそこまで使うタイプではないですが、自然にかかっているフレーズもありますね。

 

フレージング・歌い回し・歌唱力

全体的にさらりと軽やかに歌うスタイルで、滑らかな歌い方です。

もう一人のボーカル、常田大希さんがガツンとくるタイプの声なので、グループとして良いバランスですね。

 

さらりとしっとり歌うので高音域は基本的にファルセットへ綺麗に移行するのが特徴的です。ファルセットを自由に使いこなせる声帯の柔軟性があるからこそできる歌い方ですね。

 

井口さんは『息』、常田さんは『鳴り』なので二人のボーカルが重なると両者の倍音が邪魔しないで、相乗効果の魅力を生み出しますね。

 

実際のフレーズで音域の確認

音域

  • 地声域でmid2A〜mid2Fあたり
  • ファルセットでmid2F#〜hiEあたり

が、発声的に当たりが良さそう(井口さんの声帯で美しく楽に発声しやすい最適解)な音色をしているように感じます。

*使っている限界範囲ではないです。

フレーズ

見えたとしても 明日へと歩き出さなきゃ 雪が降りしきろうとも   (今の僕には何ができるの 何になれるの 誰かのために生きるなら 正しいことばかり 言ってらんないよな どこかの街で また出逢えたら 僕の名前を 

  • 明日へと」の「へ」はmid2のFで地声
  • さなきゃ」の「さ」は同じmid2のFでファルセット

です。

  • が降りしきろうとも」の「が」も同じ音「F」

なのでこの『F』前後がちょうどいい換声点(地声から裏声に切り替わる音階)でしょうね。

 

このフレーズの最高音は「が降りしきろうとも」の「も」でhiC#です。

このフレーズにはないですが、この楽曲一番高いところはファルセットのhiF#となっています。

 

どういう練習をすれば井口理さんのように歌えるか

井口理さんのように歌うには多くの音楽的要素が必要です。

そのぶん、多くの練習や訓練が必要となります。

しかし、要点やポイントを絞ることで近づく近道になります。

 

井口理さんのように歌うポイント

ポイント

上方向主体の響きと息の流れる発声を身につける

綺麗なファルセットを身につける

 

これが重要ですね。

では練習方法を紹介します。

 

上方向主体の響きと息の流れる発声を身につける

井口理さんのような澄んだ音色を身につけるには息の流れと上方向への響きが重要です。

上方向への響きを身につけるにはハミング練習が最適です。

 

ハミング練習で上方向への響きを確認しながらその響きを保った状態で歌うという練習に取り組みましょう。

息の流れる発声は息系のトレーニングで息と声とをしっかりと連動させる必要があります。

 

息と声との連動が重要です。

息のトレーニングはドッグブレス・「スー」「ズー」トレーニングなどがあります。

息系のトレーニングは毎日続けることで成果が出てきます。頑張りましょう。

 

綺麗なファルセットを身につける

井口さんは圧倒的ファルセットマスターです。

男性の場合、日常でファルセットを使う機会が少ないためにファルセットを使う能力が衰えていることが多いです。

 

特に声が低い男性はファルセットが苦手なことが多いですね。

ますはしっかりと正しいファルセットを認識して、そこからその声を自由に使えるようにしていきましょう。

 

声帯に強い圧力をかけたりなど特殊な出し方でない分、出せるようになると高音は楽に出せます。

 

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